231話 軽い商売をする③

ベルはトワちゃんの下へ戻ってきた

ベル「君がトワちゃんかな？」

トワ「は、はいトワです、あなたが帝王様ですか？」

ベル「そうだよ、名前はベルドって言うんだ」

トワ「ベルド様ですね」

ベル「様も敬語もいらないよ」

トワ「でも……」

ベル「俺と仲良い人はみんなベル君って呼ぶからトワちゃんもそれでいいよ」

トワ「ほんとにいいんですか？」

ベル「いいよ、ホントなら国民みんなに友達感覚で話してもらいたいんだけどね」

トワ「さすがにそれはできないよ」苦笑い

ベル「時間をかけてゆっくりとそんな感じの関係にしていく予定だよ」

トワ「頑張ってくださいね」

ベル「もちろん……じゃあ行こっか、トワちゃんのお家まで案内してくれる？」

トワ「はい！着いてきてください」

ベル「はーい」

そう言うとトワは歩き出し、ベルはそれについて行き、数分でお家に到着した

トワ「ここです」

ベル「意外と近いんだね」

トワ「はい、ハルさんにも言ったけどお母さんにそんなに家から離れないようにって言われてるから」

ベル「なるほどね、じゃあお母さんに話してきてくれるかな？」

トワ「うん、じゃあちょっと待っててね」

ベル「うん」

トワはお家へ入っていき、お母さんに説明して帰ってきた。ちなみにベルとトワは移動の間にそこそこ仲良くなった

トワ「ベル君お待たせ、お母さん連れてきたよ」

後ろからトワちゃんのお母さんが出てきた

お母さん「こ、こんにちは〜トワの母のサトカです」

トワちゃんのお母さんの声は震えていた

ベル「こんにちは、今日はあなたの娘さんが…このお菓子を売っているのを見かけまして声をかけさせてもらいました」

ベルは無限収納からトワちゃんが売っていたアップルパイを取り出して言った

トワ「見かけたのはベル君じゃないけどね」

サトカ「こら！帝王様に向かってなんて口の利き方をするんだい！すいませんうちの子が」

ベル「全然大丈夫ですよ、私が気楽に話すように言ったので」

サトカ「そうなの？トワ」

トワ「うん、ベル君が仲良い人みんなベル君って呼ぶから私もそう呼んでいいよって言われたよ？」

サトカ「そうなのね、でもほんとにいいんですか？貴族様ならまだしも私達は平民ですよ？」

ベル「問題ありません、先程トワちゃんにも言いましたが私の目標は国民みんなに私と友達感覚で話してもらいたいってものですので、お母さんも気楽に話してください」

サトカ「ほんとにいいんですか？」

ベル「恐らくこれから長い付き合いになるのでそれで構いません」

サトカ「ではそうさせてもらいます、ここで話すのもなんですから中へ入ってください。トワ案内してくれる？私はお茶とお菓子を用意するから」

トワ「わかった、じゃあベル君着いてきて！」

ベル「じゃあお邪魔します」

ベルはトワちゃんのお家へ入っていった