異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる

S・R

106話 元太VSヒデキ①

「それじゃあ、行くぜ。」

 元太はクミホに目配せをし、小屋の扉を"トントン"と2度軽く叩いた。
 そして10秒くらいで扉が開き、20代後半くらいの男性が出てきた。

「俺の家に何か用か?」
「お主が祓魔師のヒデキか?」

 クミホが祓魔師のヒデキで合っているのか確認をしたら、ヒデキは目を鋭く細めさせた。

「もしかして天野家を襲ったから、その仕返しか?」
「ふんっ.......死ね。」

 絶対に勝つ自信があるのか、ヒデキは隠さずに自分が静香の両親を襲ったと自分から言った。
 そして、それを聞いたクミホは妖力を使って容赦なく小屋ごとヒデキを吹き飛ばした。
 それを受けたヒデキは「ごふっ!」と声を発し、吹き飛ばされたが上手く受身を取る事が出来た。

「痛てぇじゃねぇか.......覚悟は出来てんだろうな?」
「人間風情が調子に乗るでないわ。」

 そう言って、クミホはヒデキに片手を向け、蒼い炎を飛ばそうとした。だが、元太は攻撃をしようとしているクミホの前に出ていき止めた。

「.......どうしたんじゃ?元太よ。」
「こいつは俺が倒す!」

 元太は拳を自分の手の平に叩きつけ、気合を入れた。

「いつにも増して気合が入ってるのう.......」
「最近、俺の出番が全く無いから今回は俺が目立つ!」

 何か特別な理由があるのかと思ったが、ただ単に自分が目立ちたかっただけのようだ。

「俺を無視して勝手に話を進めてんじゃねぇ!」

 クミホと元太が2人で話を進めている時、壊れた小屋の瓦礫からヒデキが出てきた。

「その男は興味はねぇ!耳と尻尾が生えてる女が相手しやがれ!」
「俺にすら勝てねぇ奴がクミホに敵うわけねぇだろ?」
「俺が貴様より弱いと言いてぇのか?」

 ヒデキはクミホより自分が弱いと言われたと思いプライドが傷ついた。だから、さっきまでは少しの殺気だったが、今では大気が荒れ狂うような激しい殺気を辺りに撒き散らしていた。

「クミホと戦いてぇなら俺を先に倒せって言ってるんだよ!」

 そう叫んで、元太は目にも留まらぬ速さでヒデキの方に走った。
 そしてヒデキの目の前まで来た瞬間、右手が光り輝き、その拳で正拳突きをした。
 その攻撃を直で食らったヒデキはまた吹き飛ばされてしまった。

「俺だってなぁ!強くなってんだよぉ!」

 元太はそう言って叫び、右拳を前に突き出した。
 そして、それを見たクミホは目を大きく見開き驚いた。

「確か優真が言っていたことがあるのう.......」

 優真はヒデキの相手をクミホと元太に任せた時に言ったのだ。「元太は意外と強いから、もしかしたらあいつ1人で倒せるかもな。」と。

「まさか本当に強かったとは.......驚いたのじゃ。一応、鑑定してみようかのう。」

才剛元太
男 16歳 神人族
HP 36000000000
MP 5000000000
筋力 54000000000
防御 測定不能
俊敏 1000000000

異能
黄金の右腕・・・右手で触れた神秘的力を全て無効化させる。

固有スキル
成長促進 無敵状態 身体掌握 魔力掌握

神化・・・一時的に完全な神になる。

絶対防御・・・どんな攻撃も防ぐ事が出来る障壁を張れる。大きさは魔力消費量に比例する。

大地魔法・・・土魔法の上位互換。大地を自由に操作できる。

スキル
身体強化Lv10 腕力強化Lv10 HP自動回復Lv10
MP自動回復Lv10

称号
守護神・・・スキル絶対防御を取得する。 

異世界人 英雄・・・種族が『神人』に変化する。英雄と呼ばれるに相応しい偉業を成し遂げた時に得られる称号である。

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コメント

  • S・R

    ありがとうございます!
    直しました!

    1
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