異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる

S・R

82話 ナビ&クミホVS八岐大蛇

「儂らは八岐大蛇をさっさと倒して、優真の加勢に行くのじゃ!」



「分かりました。私の戦闘タイプはオールラウンダーですが、一番得意なのは支援系です。」



ナビは指に穴が空いたグローブをはめているが、実は一番得意なのは支援系なのだ。ナビにはスキルに解析があるから、パートナーに合わせて戦うことが得意なのだ。



解析スキルは基本的に、相手のステータスを見たり、スキルを解析して自分のものにしたり出来るが、相手の動きや癖なども解析する事が出来る。



「うむ。儂が突っ込むから、お主は支援を頼むぞ!」



「分かりました。支援は私に任せてください。」



そしてクミホは八岐大蛇に突っ込んだ。そして手に青い炎を纏い、八岐大蛇の顔を殴った。



だが、八岐大蛇には顔が8つあるから、その隙を絶対に見逃す事はないのだ。



しかし、今のクミホにはナビというパートナーがいる。そしてナビは絶対にミスをする事はない。しかも優真のスキルを全て使えるから、どんな危機的状況でも対応できるのだ。



八岐大蛇は残りの7つの顔の内、3つをクミホへの攻撃に使った。そして残りの4つはナビへの攻撃へ使った。



「甘いですね。」



私はただ一言そう言って、終焉エネルギーを使って、4つ魔力弾を八岐大蛇の顔に放った。



そして、その魔力弾に当たった八岐大蛇の顔は、完全に消滅して消えた。



その後、すぐに私はクミホを空間魔法で八岐大蛇の真上に転移させた。



「ナイスじゃ!」



そしてクミホは両腕を上げ、周りに浮かせていた青い炎を一つにまとめた。



そしてクミホは両腕を振り下ろし、八岐大蛇に巨大な青い炎を叩きつけた。



キュオォォォォォ!!



さすがの八岐大蛇でもこの攻撃は聞いたようだ。だが、欠損した部位が一瞬で再生してしまった。



何故なら、八岐大蛇の一番の強みは再生能力なのだ。八岐大蛇の再生能力はダイダラボッチ以上だ。



「さすがに、この攻撃ではやられないですか。」



「うむ。彼奴の再生能力は脅威じゃな。」



ナビの隣に来たクミホはやはり再生能力は厄介だなと言っていた。



「ですが、再生しても体力と精神力は削る事は出来ますし、痛みもあるみたいですから、無敵って訳では無いですね。」



ナビの言う通り八岐大蛇は決して無敵ではない。どんなに再生能力が強力だろうが、体力が戻るわけでもないし、精神力を削る事も出来るのだ。



「今のうちにステータスを鑑定しておきますか。」



そして私は八岐大蛇のステータスを鑑定した。



八岐大蛇
無性 24867歳 妖怪族
HP 概念が存在しない
MP 測定不能
筋力 測定不能
防御 測定不能
俊敏 測定不能

固有スキル
七色の咆哮 蘇生の息吹 無限再生 再生強化 

狂乱化

称号
七色の妖怪 太古の妖怪 神殺し 真の不死者



七色の咆哮・・・七色の咆哮を使い分ける事が出来る。全ての色を合わせて放つと、どんなものでも消滅させることができる出来る。それが例え覇神だろうが.......

蘇生の息吹・・・息を吹きかけた対象を蘇生させることが出来る。

無限再生・・・例え体が消滅しても一瞬で元に戻る。

再生強化・・・傷付けば傷付くほどステータスが上がる。

狂乱化・・・ステータスが一秒ごとに二倍になる。ただし理性が無くなり、破壊の権化へと変貌する。



「.......何ですか…この化け物は.......」



このステータスを見た私は絶句した。何故なら予想よりも遥かに強かったからだ。こんな化け物はマスターレベルでしか倒せないのだ。



そしてダイダラボッチもこのレベルの化け物なら、例えマスターであろうと危険だ。



「どうじゃった?」



「今見せます。」



と言って、私はクミホの頭を軽く触り、八岐大蛇の情報を送った。



「.......うむ。まぁ.......いざという時にはお主の母が出るじゃろう。うむ。」



そしてクミホは完全に現実逃避してしまった。



気持ちは分からなくもない。ただでさえこんな化け物みたいなステータスなのに、覇神でさえ殺しうる七色の咆哮や無限再生、狂乱化まであるのだ。



「そんな都合の良いことは無いと思いますが、せめてマスターが来るまでの時間稼ぎをしましょうか。」



そしてナビとクミホは第2ラウンドを始めた。

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