異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる

S・R

41話 ミルティア猛特訓が終わった!と思いきや…

 現在、ミルティアは黒ティアと激しい戦闘を繰り広げている。
 そしてミルティアは、大剣を使い始めて、かなり時間が経っているから、剣術は上達したが、それでも後一歩足りないという感じである。

「はぁはぁはぁ…結構時間が経ちましたが、まだ倒せなさそうですね。」

 ミルティアは黒ティアと戦い始めて、約5年の月日が流れた。だが、まだ倒すには至っていない。

「はぁぁぁ!」

 ミルティアが、黒ティアの放つ超高速の魔法を全て大剣で切り裂き防いでいる。それでも防御から攻撃に転じる事が出来ず、なかなか攻めることが出来ない。

「攻めきれないですが弱点は見つけましたよ!」

 この5年間にミルティアは、ただ剣術スキルを上げていただけではなく、相手の弱点も探していたのだ。そして、ミルティアが見つけた黒ティアの唯一の弱点は、成長する事が出来ない事である。だから、ミルティアが新しい技を身につけても真似出来ないのだ。

「それでは奥の手を使います!鬼人化!」

 ミルティアが身につけた奥の手とは、鬼人族と同等の力を一時的に身につけられる技ある。この技は、常にHPとMPを同時に消費してしまう技なので、両方操れるようにならないと使えないのだ。
 MPは魔力なので問題なく操れるが、HPは生命力なので普通はコントロールが出来ない。
 だが、この世界はHPが減っても常に回復するので、生命力を感じることに成功した。
 そしてミルティアは鬼人化し、額にひとつの大きな白い角が生えた。そして体から白い濃密なエネルギーが漏れていた。
 常人には、それに触れただけで再起不能になるだろう。

「はぁぁぁ!」

 ミルティアは鬼人化し、すぐ黒ティアの方に高速で走っていき、上から大剣を振り下ろした。そして、その速度に反応出来ず、黒ティアは真っ二つに切られてしまった。
 ミルティアが、自分と同じ姿の人を切る姿は、なかなかエグい。

「ふぅ.......やっと終わりましたか。」

 そしてミルティアは精神世界から出た。

「成果は出たようだな。なんか新しい技を身につけられたか?」

 この特訓の目的は、ミルティアが奥の手を手に入れ、近接戦闘も出来るようになる事だ。
 前までのミルティアは魔法しか使えず、近接戦闘が出来なかった。
 優真からしたら、近接戦闘が出来ず、遠距離攻撃しか出来ない戦士は三流以下だ。

「はい!怠惰アーチェディアと鬼人化を使えるようになりました!」

 そしてミルティアは、自分のステータスを開き、優真に見せた。

ミルティア・べネスティア
女 15歳 種族 魔人族
HP120万
MP150万
筋力30万
防御33万
俊敏32万

大罪スキル
怠惰アーチェディア

固有スキル
未来視 魔力操作 生命操作 古代魔法 不老 

鬼人化

スキル
身体強化Lv10 HP自動回復Lv10

MP自動回復Lv10 剣術Lv8 体術Lv7

称号
べネスティア王国第1王女 優真の妻

死神の寵愛

「おー!強くなったな。よし!それじゃあ特訓は.......」
「終わりですか!?やったー!」

 ミルティアは、優真が話している途中に言葉を被せた。よほど、一つ目の特訓が辛かったようだ。

「いや終わってないぞ?次の特訓はこの世界にいる魔物達とずっと殺し合うことだ。」
「え.......いやだぁーーー!」

 普段、駄々をこねないミルティアが大きな鳴き声を上げた。
 そして、しばらくミルティアは泣き続けたのであった。

コメント

  • ノベルバユーザー523679

    軽く五年間ずっと戦ってるけど精神が持たんくね?

    0
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