転生凡人は天才悪役令嬢を幸せにしたい

かごめ@

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さあ!今日からお勉強スタートだ。心配で不安しか無いが頑張っていこう。おっと、廊下の方から足音がする。先生が来るかな?
ゆっくりとドアが開いた。
「始めまして、レイ・ルークル嬢。私が今日からあなたさまのマナーとダンスの講師をさせていただきます、マリーと申します。」
へえ、マリー先生か。青い髪に青い瞳、いや、髪の方は紺といった方がいいかもしれない。髪の色は寒色なのにとても笑顔の暖かい優しそうな人だ。でも、マナーとダンスの先生が同じ人で良いのか?
「ねぇ、先生、先生はマナーとダンスの2つを教えるの?」
「ええ、私は紋章をもらったばかりのご令嬢に星夜祭で必要なことを教えるために短期間泊まり込みで教えるのが専門ですので、星夜祭に必要な事はすべて教えられます。」
なんと!星夜祭専門の先生だった!これは心強い!しかし、専門の先生というと厳しそうなイメージがあるがそんなことはなさそうだ。安心した。
しかし、その考えは儚くも敗れ去る事になるとはこの時の私はまだ知らなかった。

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イヤァァァァァ。想像してたんと違うううううう。
スパルタだった。厳しかった。優しいかな?なんて考えてた私が馬鹿だった。お辞儀の角度はまだ良い、綺麗な立ち方も分かる、だが、扇子に使い方なんてあるのかよあれって風を送る為の物じゃないの!?しかも、この後の夕食も一緒に食べながらマナーのお勉強。お昼ご飯一緒に食べていたがフォークの持ち方一つに注意を受けるので食べ辛いよ!
そう思いながら部屋で休んでいるとメイドのドアをノックするの音と共に
「お嬢様、ご夕食の支度が整いました。」
という声が聞こえた。
うわぁ、またあの地獄のレッスンのスタートかぁ、まぁ、でも腹をくくるしかない。さぁ!気合いを入れてがんばるぞおお!

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その後夕食をマナーレッスンをしながら食べたが全く味がしなかった。

そんな生活が3カ月続いたある日、
「レイ、今日はレッスンを休んでドレスの仕立てをしましょう。」
お母様が朝食の時にいった
「いいですわよね、マリー先生。」
「えぇ、キチンと考えてドレスのを選ぶ事は大切なことですからね。」
マリー先生はこちらをちらりと見ながらそう答えた。
なんと!今日はレッスン休みだと!
やったぁぁぁ!3カ月のレッスンのお陰でそれなりに立派になってきたがやっぱり慣れていないのでよく注意が飛んでくる。だが、今日はそれが無い!やったぁぁぁ!
「分かりましたお母様。」
「では、レイ、10時には仕立て屋が来るはずなので準備しておきなさい。」
今8時か、大丈夫、充分に間に合う。
「はい、ではご飯を食べ次第準備に取り掛かります。」
そう言って私はご飯を食べるのを再開した。


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