破壊の創造士
012:生命創造!
カメラをこの世界に出まわせてから1週間がたった。泊っている宿の机の上に、商会からその場で手渡された5000万Wqが詰まった魔石が転がっている。色は黒で、本来ならどのくらい魔素が含まれているか正確にはわからないのだが、透世眼を通してしっかりと確認したので大丈夫だ。
「すごく驚いた。リュークの売りつけ文句も凄かったけど、あんなものを造ってしまうなんて。自由に作れる魔法といい物といい、いったい何者なの?」
 ミリアは俺に尊敬のまなざしを向けつつも、不審な顔をしていた。尊敬してくれるのはすごくうれしい。
「何者かっていうのはお互い不干渉で。そっちのほうが俺たちは上手いくと思うよ。」
 ミリアは納得しきれないようだが素直に頷いてくれた。いい子だ。
それにしても、自分が前世?で機械好きだったことがこうも役に立つとは思わなかった。
図書館で調べたのはカメラの構造などではない。魔石についてだ。電子機器には必ず電気が必要だ。この世界でも発電くらいはできるのだが大きな電力は期待できない。そこで何か代わりになるものはと考えたところ、ギルド嬢が魔石は濃縮した塊として抽出できるといっていたのを思い出し、案の定それが上手く電気の代わりを担ってくれた。要するに電気で動くデバイスではなく、魔素で動くそれなのである。
他にもいろいろな機器を売り込むつもりだ。
「ところでこんなにいっぱい魔石が手に入ったけど、どうやって使うの?」
「よくぞ聞いてくれました!」
 俺は自信満々な笑顔をしてミリアの顔を見た。
「生命創造をしたいと思います!」
「生命創造?」
「そう。要するに配下を創るんだ。少なくとも、今の俺だけでは絶対に目標を達成できない。そのため仲間の力が必要なんだ。」
「私だけじゃ、、、力不足?」
 悲しそうな顔をするミリアを見て、必死に誤解を解こうとした。
「違う違う。そういうことじゃなくて、ほら、多勢に無勢だったりいろんな方向から攻められたらいくら俺たちが強くても手に負えないだろ?」
「そうなの?それならいいよ。」
 安心した顔のミリア。可愛い。
「ところでどんな子にするの?可愛いペットがいいかなぁ。」
「いえ、美少女にします!」
「、、、。」
沈黙が痛い。
「やっぱり、、、。私だけじゃ足りないんだ、、、。」
ミリアは涙目になりながら消えそうな声でそうつぶやいた。
・・・ごめんなさい。それだけは譲れないんです。男のロマンなんです。
「まあそう落ち込まないで。新しい仲間ができるんだ。もっと喜んでくれよ。」
「うん、そうする。」
 なんとか飲み込んでくれたところで俺はミリアに生命創造について詳しく説明した。
まず消費するのは魔石に含まれる魔素と創造主の血液である。魔素を含ませた魔石に血を垂らし、後は望む姿を連想するだけだ。能力の説明には設定が云々と書いてあったがそれは割愛した。
ちなみに魔素量と配下の強さの関係性は、
 500万Mq              →           SSランク  
 100万Mq              →            Sランク
  50万Mq              →            Aランク
                
  10万Mq              →            Bランク
  
  5万Mq              →            Cランク
   1万Mq              →            Dランク
   3千Mq              →            Eランク
  1000Mq              →            Fランク
 
となっている。
 説明を終えると次なる問題へと思考を移した。
・・・どこで召喚をしようか。俺が創造士であることを周囲に知られてはならない。それに生命創造を見られれしまったら言い訳のしようもない。
俺の思考が読めたのか、ミリアがある提案をした。
「さっきの商会の人に一軒家を紹介してもらう?お金もたくさんできたし経済面は大丈夫。」
 その提案を採用し、俺たちは再びプリンタ商会を訪れた。
 また来て悪いと詫びを告げ、例の件を話した。マルティックは多忙にもかかわらず、すぐに物件を手配してくれた。俺たちの要望をすべて受け、それに最も近いものを瞬時に割り出した。・・・なんて有能な男だ。俺たちは礼を述べて、迷惑料として少しだけ金銭を握らせて指定の物件へと向かった。
 
「大きいね」
「思った以上だな」
 俺たちがたどり着いたのはまるで貴族豪邸のような屋敷で、部屋がいくつあるかまるでわからない。外の装飾もかなり派手で、中庭では噴水が水を噴いていた。
・・・よく1億コークで買えたな。本来ならその数倍はするだろう。まあその故んはこの物件の元の所有者に関係するのだが、その話は今は割愛させてもらおう。
 
今まで世話になった宿に礼を言って荷物を片付けた後、屋敷に戻った後はそれぞれの部屋割を決めた。俺は一番地下室と玄関に近い部屋を、ミリアはその隣を選んだ。
 いよいよ生命創造の下準備に入る。屋敷代一億コークの出費により、残った3000万Mqの魔素を、自前の機械を使って4つの空の魔石に500万ずつ、違う1つに50万、さらに2つにはそれぞれ10万の魔素を入れた。空の魔石計七個に、総合魔素量2080万を使うこととなった。
残りの3000万すべてを使って配下を創ってもいいのだが、人が増えれば家計も増えるので何があっても対応できるように取っておく。
さらに本音を言ってしまえば、俺は配下一人一人と仲良くなりたいのだ。一気に大勢を創るのは好ましくない。
「さて、始めっるか。」
 俺たちはドキドキしながら地下で生命創造を始めた。俺は魔石を床に置き、一つ一つ丁寧に指先から血を滴り落としていった。すると魔石が輝きだし、
『創造したい性別を選択してください。』『種族を選択してください』『年齢を選択してください』『顔の特徴を創造してください』『体格を創造してください』etc...
脳裏に機械音が鳴り響いた。無限の可能性が表示される中、俺は一つ一つ熟考に熟考を重ねて、七人の配下を創りあげた。
「すごく驚いた。リュークの売りつけ文句も凄かったけど、あんなものを造ってしまうなんて。自由に作れる魔法といい物といい、いったい何者なの?」
 ミリアは俺に尊敬のまなざしを向けつつも、不審な顔をしていた。尊敬してくれるのはすごくうれしい。
「何者かっていうのはお互い不干渉で。そっちのほうが俺たちは上手いくと思うよ。」
 ミリアは納得しきれないようだが素直に頷いてくれた。いい子だ。
それにしても、自分が前世?で機械好きだったことがこうも役に立つとは思わなかった。
図書館で調べたのはカメラの構造などではない。魔石についてだ。電子機器には必ず電気が必要だ。この世界でも発電くらいはできるのだが大きな電力は期待できない。そこで何か代わりになるものはと考えたところ、ギルド嬢が魔石は濃縮した塊として抽出できるといっていたのを思い出し、案の定それが上手く電気の代わりを担ってくれた。要するに電気で動くデバイスではなく、魔素で動くそれなのである。
他にもいろいろな機器を売り込むつもりだ。
「ところでこんなにいっぱい魔石が手に入ったけど、どうやって使うの?」
「よくぞ聞いてくれました!」
 俺は自信満々な笑顔をしてミリアの顔を見た。
「生命創造をしたいと思います!」
「生命創造?」
「そう。要するに配下を創るんだ。少なくとも、今の俺だけでは絶対に目標を達成できない。そのため仲間の力が必要なんだ。」
「私だけじゃ、、、力不足?」
 悲しそうな顔をするミリアを見て、必死に誤解を解こうとした。
「違う違う。そういうことじゃなくて、ほら、多勢に無勢だったりいろんな方向から攻められたらいくら俺たちが強くても手に負えないだろ?」
「そうなの?それならいいよ。」
 安心した顔のミリア。可愛い。
「ところでどんな子にするの?可愛いペットがいいかなぁ。」
「いえ、美少女にします!」
「、、、。」
沈黙が痛い。
「やっぱり、、、。私だけじゃ足りないんだ、、、。」
ミリアは涙目になりながら消えそうな声でそうつぶやいた。
・・・ごめんなさい。それだけは譲れないんです。男のロマンなんです。
「まあそう落ち込まないで。新しい仲間ができるんだ。もっと喜んでくれよ。」
「うん、そうする。」
 なんとか飲み込んでくれたところで俺はミリアに生命創造について詳しく説明した。
まず消費するのは魔石に含まれる魔素と創造主の血液である。魔素を含ませた魔石に血を垂らし、後は望む姿を連想するだけだ。能力の説明には設定が云々と書いてあったがそれは割愛した。
ちなみに魔素量と配下の強さの関係性は、
 500万Mq              →           SSランク  
 100万Mq              →            Sランク
  50万Mq              →            Aランク
                
  10万Mq              →            Bランク
  
  5万Mq              →            Cランク
   1万Mq              →            Dランク
   3千Mq              →            Eランク
  1000Mq              →            Fランク
 
となっている。
 説明を終えると次なる問題へと思考を移した。
・・・どこで召喚をしようか。俺が創造士であることを周囲に知られてはならない。それに生命創造を見られれしまったら言い訳のしようもない。
俺の思考が読めたのか、ミリアがある提案をした。
「さっきの商会の人に一軒家を紹介してもらう?お金もたくさんできたし経済面は大丈夫。」
 その提案を採用し、俺たちは再びプリンタ商会を訪れた。
 また来て悪いと詫びを告げ、例の件を話した。マルティックは多忙にもかかわらず、すぐに物件を手配してくれた。俺たちの要望をすべて受け、それに最も近いものを瞬時に割り出した。・・・なんて有能な男だ。俺たちは礼を述べて、迷惑料として少しだけ金銭を握らせて指定の物件へと向かった。
 
「大きいね」
「思った以上だな」
 俺たちがたどり着いたのはまるで貴族豪邸のような屋敷で、部屋がいくつあるかまるでわからない。外の装飾もかなり派手で、中庭では噴水が水を噴いていた。
・・・よく1億コークで買えたな。本来ならその数倍はするだろう。まあその故んはこの物件の元の所有者に関係するのだが、その話は今は割愛させてもらおう。
 
今まで世話になった宿に礼を言って荷物を片付けた後、屋敷に戻った後はそれぞれの部屋割を決めた。俺は一番地下室と玄関に近い部屋を、ミリアはその隣を選んだ。
 いよいよ生命創造の下準備に入る。屋敷代一億コークの出費により、残った3000万Mqの魔素を、自前の機械を使って4つの空の魔石に500万ずつ、違う1つに50万、さらに2つにはそれぞれ10万の魔素を入れた。空の魔石計七個に、総合魔素量2080万を使うこととなった。
残りの3000万すべてを使って配下を創ってもいいのだが、人が増えれば家計も増えるので何があっても対応できるように取っておく。
さらに本音を言ってしまえば、俺は配下一人一人と仲良くなりたいのだ。一気に大勢を創るのは好ましくない。
「さて、始めっるか。」
 俺たちはドキドキしながら地下で生命創造を始めた。俺は魔石を床に置き、一つ一つ丁寧に指先から血を滴り落としていった。すると魔石が輝きだし、
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