学校に通うハッカーは好きな人を救うために世界を変えるらしいです。

個性的

第21話

光の朝食はランチボックスみたいな箱に入っていた。


その中身はサンドイッチが5つだった。


「サンドイッチ5つは確かに多いな。」


「うんそうだよね。母さんもし檜山くんが食べなくても良いとか言ったらどうするつもりだったのかな?」


「さあな。まあいいや。いただきます。」


「いただきます。」


俺が最初にサンドイッチを口に入れた。


すると中身はとても美味しかった。


それはたまごサンドだったのだが最初はしっかりとした口触りなのだがその後にとてもとろけてすごく広がる。


とても美味しかったのだ。


「美味しい?」


そう光が言ってきた。


「ああ。凄い美味しい。母さんにそう伝えとってくれ。」


「良かった。」


光はそう言うと満面の笑みを見せた。


俺は大体察しがついた。


これは光が作ったのだと。


実は中学生の時、こんなことがあったのだ。


今から1年前の話だ。


その頃は受験も終わり光との関係は友達ぐらいになっていたのだ。


その時は光の家に遊びに行ったのだが雨が急激に降り、家に帰れなかった。
 

さらに光の両親は共働きで両親も家を出てたから家には帰れなかった。 



その時、光は俺にカレーを作ってくれた。


その頃にはハッキングを始めていたためろくなものも食っていなかった。


そのせいか知らないがカレーがとてつもなく美味しかったのだ。


それをガツガツと食べている姿を見た光はとてつもなく満面の笑みをしていた。


今日の笑顔はまさしくそれと同じだった。


つまりこのサンドイッチは光が作ったんだ。


俺がそのことを察すると電車が来た。


その電車を見て俺はとても嫌悪感を抱いた。


嫌だ。


まだ光といろいろ話したい、この笑顔を永遠に見たい。


それぐらいのことを思うが時間は止まるわけではない。


「電車来たから乗ろうか。」


「ああそうだな。」


そして俺たちは電車に乗った。


俺たちの乗る電車は学校が山の中というのもあり、あんまり混んではいない。


俺はいつものように4人用の椅子に座る。


そして光はその向かいに座った。


電車が進むと光は疲れてるせいか眠った。


その姿を見ると可愛かった。


俺はそれを見ていると。


ブーブー!


メールが届いた。


携帯を確認するとこう書かれていた。


「TCTCの件は感謝してね。僕は君を見ているよ。かわいいね光さん。」







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