下位精霊魔道士と転生大精霊
第五話「依頼」
「なによ。何だこいつって顔してるわね。」
本の中から現れた妖精のような少女。茶髪の髪を緑のリボンでサイドテールにして結っている。一体何何だこいつ。妖精…?と言うわけではなさそうだ。
「あの…貴方は…いったい…。」
「レイ。それが名前だけど?……」
それ以上何を話すことがある、といった様子の少女はムッとしながら話した。
「話せる魔導書って言ったら気が済むわけ?」
「は、話せる魔導書…?そんなの聞いたこと…。」
はあ、とため息をつき呆れているレイ。
「まぁいいわ、私のことは後でゆっくり話してあげるから、私をこの図書館から助け出しなさい。」
「は、はぁ!?何城の中に捕われた姫様みたいなセリフ言ってるんだよ!」
「ここを抜け出したら教えてあげるって言ってるでしょ!わからないやつね!」
プンプンと怒るレイを少し可愛いと思ってしまった。いけない、これは小学生の考える事だ。話を戻そう、そう思った時不意に声をかけられた。
「何か騒がしいようだけど、どうかしたのかしら?」
そこに現れたのはこの図書館の司書である、エリウーエ。細目のその目は何を写しているかわからない謎の司書さんだ。
それよか疑問が浮かんだ。魔導書の置いてある場所が奥の方だったのでかなり奥の方に来ていたはずだ。静かであってもただのお喋りがエリウーエのところまで届くわけもない。もしかするととても耳が良かったりするんだろうか?
ちらり、とレイの方に目をやると普通の本になっていた。閉じていた、と言う方が正しいかもしれない。
レイは「この図書館から抜け出せたら」といった。それは何らかの監視化にあるから…と見ていいだろう。図書館の管理者すなわち…司書…?けど、なぜ?こんな推測もなんの意味もなさないかも知れないが。
「いや、何でもないよ。騒がしかったか?」
「いえ、そういう訳ではないんだけどね。本の整理をしていたら、ずいぶんと賑やかだと思って。来ちゃったのよ。」
私ったらお茶目さん。と言うようなニュアンスで話すエウリーエ。
「いったい、何について話していたのかしら?教えてほしいわ。ふふ」
「俺が貴方になんにも教える事なんてないよ。逆に教えてほしいくらいだね。」
笑い合う二人。果たしてそこに調和はあるのだろうか。否、無いだろう。先に折れたのはエウリーエの方だった。彼女は「また、何かあったら呼んでほしい」と立ち去っていった。
「あの女…。ねぇ聖水大精霊、精霊魔道士、改めて依頼するわ。私をここから連れ出しなさい。」
「はぁ、わかったよ。ま、失敗しても文句は言うなよ?」
「えっ、えっと。話についていけないんですが…。」
「俺も正直ついていけてない…。ま、人助けをすると思って助けてみよーぜ。」
「え、っと…はい…。」
一応ノエルの助けるの意見に一致したので次は作戦会議。
「ちょっと待ちなさい。《周波結界》。」
「なんだ?それ。」
「まぁ、この結界の中にいれば、外に声がもれないって仕組みよ。」
そんな結界もあるものなんだな、と俺は感心していたが、俺よりも感心していたのはノエルの方だった。声をかけづらいほど興奮している。
「では、ここから抜け出す、作戦会議といきましょうか。」
本の中から現れた妖精のような少女。茶髪の髪を緑のリボンでサイドテールにして結っている。一体何何だこいつ。妖精…?と言うわけではなさそうだ。
「あの…貴方は…いったい…。」
「レイ。それが名前だけど?……」
それ以上何を話すことがある、といった様子の少女はムッとしながら話した。
「話せる魔導書って言ったら気が済むわけ?」
「は、話せる魔導書…?そんなの聞いたこと…。」
はあ、とため息をつき呆れているレイ。
「まぁいいわ、私のことは後でゆっくり話してあげるから、私をこの図書館から助け出しなさい。」
「は、はぁ!?何城の中に捕われた姫様みたいなセリフ言ってるんだよ!」
「ここを抜け出したら教えてあげるって言ってるでしょ!わからないやつね!」
プンプンと怒るレイを少し可愛いと思ってしまった。いけない、これは小学生の考える事だ。話を戻そう、そう思った時不意に声をかけられた。
「何か騒がしいようだけど、どうかしたのかしら?」
そこに現れたのはこの図書館の司書である、エリウーエ。細目のその目は何を写しているかわからない謎の司書さんだ。
それよか疑問が浮かんだ。魔導書の置いてある場所が奥の方だったのでかなり奥の方に来ていたはずだ。静かであってもただのお喋りがエリウーエのところまで届くわけもない。もしかするととても耳が良かったりするんだろうか?
ちらり、とレイの方に目をやると普通の本になっていた。閉じていた、と言う方が正しいかもしれない。
レイは「この図書館から抜け出せたら」といった。それは何らかの監視化にあるから…と見ていいだろう。図書館の管理者すなわち…司書…?けど、なぜ?こんな推測もなんの意味もなさないかも知れないが。
「いや、何でもないよ。騒がしかったか?」
「いえ、そういう訳ではないんだけどね。本の整理をしていたら、ずいぶんと賑やかだと思って。来ちゃったのよ。」
私ったらお茶目さん。と言うようなニュアンスで話すエウリーエ。
「いったい、何について話していたのかしら?教えてほしいわ。ふふ」
「俺が貴方になんにも教える事なんてないよ。逆に教えてほしいくらいだね。」
笑い合う二人。果たしてそこに調和はあるのだろうか。否、無いだろう。先に折れたのはエウリーエの方だった。彼女は「また、何かあったら呼んでほしい」と立ち去っていった。
「あの女…。ねぇ聖水大精霊、精霊魔道士、改めて依頼するわ。私をここから連れ出しなさい。」
「はぁ、わかったよ。ま、失敗しても文句は言うなよ?」
「えっ、えっと。話についていけないんですが…。」
「俺も正直ついていけてない…。ま、人助けをすると思って助けてみよーぜ。」
「え、っと…はい…。」
一応ノエルの助けるの意見に一致したので次は作戦会議。
「ちょっと待ちなさい。《周波結界》。」
「なんだ?それ。」
「まぁ、この結界の中にいれば、外に声がもれないって仕組みよ。」
そんな結界もあるものなんだな、と俺は感心していたが、俺よりも感心していたのはノエルの方だった。声をかけづらいほど興奮している。
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