自殺してみた。

あみの

第一話

「何なんだよ…もう、止めてくれよ…」
部屋の中で呟いた言葉は誰にも聞こえる事無く消えていった。
「何で、何で…何で何で何で何で何で何で何で何で何で……」
呪文の様に同じ言葉を繰り返していると
ずっと鳴っていたインターホンが止まった
「帰っ、たのか…?」
ふいに訪れた静寂に安堵の溜息をついた
「やっと、諦めたのか…」
ドン!
「っ……!!」
インターホンでは無理だと思ったのか
今度はドアを殴り始めた
「もう、嫌だ…何、で…何で俺だけこんな目に遭うんだよ…!」
そう言って俺はロープを用意した。

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