不死鳥の恋よ、安らかに眠れ
新教皇と紅獅子王②
静まり返った大広間で、最初に響いたのは、王の笑い声だった。
「何がおかしい?」
ゼウシスは、王に詰め寄る。
「神の加護無しで、人心が掌握出来ると思っているのか? 一国の主ともなれば、そこまで愚かものではなかろう?」
「新教皇とやら、その姿をもっと近くで見せよ」
ゼウシスは、言われるがままに近づいた。
彼女の二人の護衛は止めようとしたが、ゼウシスも引かなかった。
「なるほど、口が達者なだけでなく、たしかにゼノーをたぶらかすだけの美貌だ」
王は関心したように、ゼウシスの全身を眺めた。
「女神ノーラより与えられし、姿だ」
ゼウシスは、不敵に笑う。
「しかし、余には、神の加護などいらない」
突然、王の左腕が伸びて、ゼウシスの腰を掴んだ。
そのまま、ゼウシスの体を、片手で軽々と持ち上げる。
「な、なにをする!」
ゼウシスが、自力で脱出できるわけがなかった。
助けに動こうとした二人の護衛も、すぐに王の兵士に取り囲まれた。
そのうち、リーダー格とおぼしき二人に、やはりイシドラは既視感を覚えた。
あれは、この世界のガーランドと、ユーダロスか……。
その二人も、蒼の月の世界では、共に聖戦士だった。
紅獅子王は、吐き捨てるように言った。
「信仰など、暴力の前には、取るに足らない。教皇よ、強大な力があれば、人を、国を恐怖で簡単に支配できるのだ。教会など、ただのお飾りだ。弱きものたちの慰みのためだけに、ただ、生かしているだけなのだぞ」
「わ、我を、神を、侮辱するのか!?」
「先に余を侮辱したのはお前だ、新教皇ゼウシス」
突然、紅獅子王の腰周りについていた、金具の飾りが弾け飛んだ。
王は、左手でゼウシスを掴んだまま、右手で己の下半身をむき出しにした。
想像を絶するサイズの男性器が、ゼウシスの前に反り上がった。
重力に逆らってそびえる、赤黒い棍棒のようだ。
硬直したそれで頭を殴っただけで、人の命を奪いかねない。
先端は、張り裂けんばかりに充血して膨れ上がり、熟れきった果実を連想させた。
根元の周囲には、針金のような陰毛がトゲ植物のように繁茂している。
「……わ、わかった」
ここにきてやっと、ゼウシスの顔にも恐怖が浮かんだ。
「我の性の技で、王よ、お前に快楽を与えよう。絶世の美人である私の舌と手で、この世のものとは思えぬ悦楽を与えようではないか。……先ほどの無礼な物言いの償いだ。だから、この手を離すんだ……いえ、離して下さい……どうかお願いします……国王陛下……」
ゼウシスの声は、だんだんとか細く小さくなっていった。
王は、ゼウシスの言葉なと聞いていなかった。
視線さえ、すでに彼女に向けていない。
王は、天井の鳥籠を見上げて、己のものをしごき始めていた。
「アナよ……こちらに体を向けよ……胸を揉め……股を開け……」
王はアナに命じた。
アナは、顔を引きつらせた。
イヤでたまらなかったろうが、もし自分が拒否をすれば、あの教皇となった少女が握り潰される。
そう思ったに違いない。
アナは王の命令に従って、籠の檻のそばに座って、自分の胸を揉んだ。
膝を立てて、足を開脚した。
腰を上げて、恥毛の間の割れ目を、王に見せる。
「もっと開け」
アナは唇をかみしめた。
「ぎゃっ」
ゼウシスが、カエルのような悲鳴を出した。
王が締め付けたのだ。
アナは、震える指で、自分の性器をつまみ、ゆっくりと開いた。
王の息は、さらに激しくなった。
摩擦する右手の速度の振動で、ゼウシスの体も、小刻みに揺れた。
その度に、ゼウシスは気の狂ったような声を出し、白目を剥き、よだれを垂らした。
あの様子であれば、小便も漏らしたかもしれないな……。
イシドラは、さすがに哀れに感じる。
やがて、王は絶頂に達した。
大量の白濁した粘液が、ゼウシスの顔面に放射された。
満足感に浸りながら息を整え、紅獅子王は、ゼウシスの体を床に放り投げた。
「うう……」
かつてない恐怖と屈辱を受けたであろうゼウシスは、床に転がったまま動けなかった。
ゼノーが顔をさらに白くしながら、肩をかして、助け起こす。
「余の一言で、教会を潰すことも可能だ。だが、チャンスをやろう。ユーダロス!」
「は!」
この世界のユーダロスが、王の前にひざまずく。
「六鬼の一人であるこのユーダロスより先に、蒼い狼男を見つけるのだ。それができれば、お前たち教会にも、それなりの力があると認めよう」
「御意でございます。国王陛下」
ゼウシスの代わりに、イフテリオスが答えた。
かくして、ゼウシスとその一行は、紅獅子王からの使命を帯びて、広間から退出した。
「何がおかしい?」
ゼウシスは、王に詰め寄る。
「神の加護無しで、人心が掌握出来ると思っているのか? 一国の主ともなれば、そこまで愚かものではなかろう?」
「新教皇とやら、その姿をもっと近くで見せよ」
ゼウシスは、言われるがままに近づいた。
彼女の二人の護衛は止めようとしたが、ゼウシスも引かなかった。
「なるほど、口が達者なだけでなく、たしかにゼノーをたぶらかすだけの美貌だ」
王は関心したように、ゼウシスの全身を眺めた。
「女神ノーラより与えられし、姿だ」
ゼウシスは、不敵に笑う。
「しかし、余には、神の加護などいらない」
突然、王の左腕が伸びて、ゼウシスの腰を掴んだ。
そのまま、ゼウシスの体を、片手で軽々と持ち上げる。
「な、なにをする!」
ゼウシスが、自力で脱出できるわけがなかった。
助けに動こうとした二人の護衛も、すぐに王の兵士に取り囲まれた。
そのうち、リーダー格とおぼしき二人に、やはりイシドラは既視感を覚えた。
あれは、この世界のガーランドと、ユーダロスか……。
その二人も、蒼の月の世界では、共に聖戦士だった。
紅獅子王は、吐き捨てるように言った。
「信仰など、暴力の前には、取るに足らない。教皇よ、強大な力があれば、人を、国を恐怖で簡単に支配できるのだ。教会など、ただのお飾りだ。弱きものたちの慰みのためだけに、ただ、生かしているだけなのだぞ」
「わ、我を、神を、侮辱するのか!?」
「先に余を侮辱したのはお前だ、新教皇ゼウシス」
突然、紅獅子王の腰周りについていた、金具の飾りが弾け飛んだ。
王は、左手でゼウシスを掴んだまま、右手で己の下半身をむき出しにした。
想像を絶するサイズの男性器が、ゼウシスの前に反り上がった。
重力に逆らってそびえる、赤黒い棍棒のようだ。
硬直したそれで頭を殴っただけで、人の命を奪いかねない。
先端は、張り裂けんばかりに充血して膨れ上がり、熟れきった果実を連想させた。
根元の周囲には、針金のような陰毛がトゲ植物のように繁茂している。
「……わ、わかった」
ここにきてやっと、ゼウシスの顔にも恐怖が浮かんだ。
「我の性の技で、王よ、お前に快楽を与えよう。絶世の美人である私の舌と手で、この世のものとは思えぬ悦楽を与えようではないか。……先ほどの無礼な物言いの償いだ。だから、この手を離すんだ……いえ、離して下さい……どうかお願いします……国王陛下……」
ゼウシスの声は、だんだんとか細く小さくなっていった。
王は、ゼウシスの言葉なと聞いていなかった。
視線さえ、すでに彼女に向けていない。
王は、天井の鳥籠を見上げて、己のものをしごき始めていた。
「アナよ……こちらに体を向けよ……胸を揉め……股を開け……」
王はアナに命じた。
アナは、顔を引きつらせた。
イヤでたまらなかったろうが、もし自分が拒否をすれば、あの教皇となった少女が握り潰される。
そう思ったに違いない。
アナは王の命令に従って、籠の檻のそばに座って、自分の胸を揉んだ。
膝を立てて、足を開脚した。
腰を上げて、恥毛の間の割れ目を、王に見せる。
「もっと開け」
アナは唇をかみしめた。
「ぎゃっ」
ゼウシスが、カエルのような悲鳴を出した。
王が締め付けたのだ。
アナは、震える指で、自分の性器をつまみ、ゆっくりと開いた。
王の息は、さらに激しくなった。
摩擦する右手の速度の振動で、ゼウシスの体も、小刻みに揺れた。
その度に、ゼウシスは気の狂ったような声を出し、白目を剥き、よだれを垂らした。
あの様子であれば、小便も漏らしたかもしれないな……。
イシドラは、さすがに哀れに感じる。
やがて、王は絶頂に達した。
大量の白濁した粘液が、ゼウシスの顔面に放射された。
満足感に浸りながら息を整え、紅獅子王は、ゼウシスの体を床に放り投げた。
「うう……」
かつてない恐怖と屈辱を受けたであろうゼウシスは、床に転がったまま動けなかった。
ゼノーが顔をさらに白くしながら、肩をかして、助け起こす。
「余の一言で、教会を潰すことも可能だ。だが、チャンスをやろう。ユーダロス!」
「は!」
この世界のユーダロスが、王の前にひざまずく。
「六鬼の一人であるこのユーダロスより先に、蒼い狼男を見つけるのだ。それができれば、お前たち教会にも、それなりの力があると認めよう」
「御意でございます。国王陛下」
ゼウシスの代わりに、イフテリオスが答えた。
かくして、ゼウシスとその一行は、紅獅子王からの使命を帯びて、広間から退出した。
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