復活のロリ勇者~腐属性添え~

ノベルバユーザー303849

第六話~レベルってこんな上げかただっけ?添え~



 ――――執事だか家来だか奴隷にされて一週間。


 十年前に腐ロリ様(様と言うように矯正された)が住んでいた二階建ての屋敷にて家事だけをする日々。 
 カルボナーラを城で作ったのも懐かしい。
 今は家で一日中ゴロゴロしている人の世話。
 生活費はバカ王が出してくれてる(腐ロリ様が恐喝した)。
 早くレベルを上げたくて家事をしてる暇なんてあるか!っておもってたんですが、そう思う必要も今はありません。
 何故ならば――――。




 ◇ステータス◇


 オザキ タクミ 


 レベル19


 職業 オタク


 体力   E   


 魔力     F


 攻撃力   F


 守備力   F


 素早さ   E


 知力     B


 運      C


  ·スキル
 ·料理オタクレベル3·掃除オタクレベル2·二次元オタクレベル8




 家事してるだけでレベルが19になってスキルも増えたんです。ねっ、文句を言う必要ないでしょ?


…………んな訳ねぇぇだろぉぉぉおっ!!
 戦闘スキル皆無ぅぅうっ!!さらにレベル19になっているのにステータスほとんど変わっておらず。体力と素早さがEに成長しただけ。
 そりゃ成長するだろうね毎日家事してる主婦の体力舐めんなよ!?買い物争奪戦の時は疾きこと風の如しだかんな、逆に体力と素早さ上がってないと不思議だわ!
 というかスキルが残念すぎる。料理オタクと掃除オタクはまだいいよ。料理と掃除が上手くなるスキルだから。
 だけど、二次元オタクレベル8(腐ロリ様と二次元談義してたら上がった)って。腐ロリ様に聞いたら、スキルのマックスレベルは10だそうで。つまり重度のオタクだよって言われてるもんだよね!?嫌だわそんなオタクの証明みたいなスキル。
 本来ならあとレベル1で職業を変えられる事を喜んでいいはずなのに、素直に喜べない。
 だって家事やってただけだもんこの一週間。それでレベル上がって達成感を感じるはずないし。
 昼食用のチャーハンと餃子(腐ロリ様のリクエスト)を作りながら、はーっとため息をつく。
 だいたい、ダメな方の伝説で有名な腐ロリ様の執事?になった事で恐ろしい腐ロリ様の代わりに僕が街中の人々に白い目で見られているのだ。
 フェルマンさん、近衛隊副隊長のレバンさん、冒険者ギルドのアリシアさんは変わらず仲良くしてくれているけど。
 それどころかレバンさんとアリシアさんは自分達が封印の事を教えなかったせいだと逆に謝ってくれた。
 まぁ、三人が僕の事をわかってくれていればいいか。
 考え事をしながらチャーハンと餃子を完成させる。


「腐ロリ様~!昼食出来ましたよ~!降りてきてください!」


 数秒後、二階からパタパタと降りてくる足音が聴こえてきた。


「んぁ~、言った通りチャーハンと餃子の匂いだ。デザートもあるか?」


「はいはい、ちゃんとプリンを作って保冷機に入れてありますよ」
 本当は杏仁豆腐やマンゴープリンを作りたかったけど、材料がないので普通のプリンで妥協した。
 そのプリンはフェルマンさんがプレゼントしてくれた冷蔵庫(この世界では保冷機と言うらしいので保冷機と呼んでいる)に入れて冷やしている。


「うーん、さすが我が執事であるオタクだ」


 そう言いながらテーブルに置かれたチャーハンと餃子にさっそく食らいつく腐ロリ様。
 僕の身分はここ一週間でどうやら執事に落ち着いたらしい。
 だがそれよりも―――。


「だからオタクって呼ばないでって何度も言っているじゃないですか」 


 自分の分のチャーハンと餃子をテーブルに置き、腐ロリ様の向かい席に座る。


「あたちの事腐ロリってお前も呼んでいるんだからお互い様だろ?だいたいオタクにオタクと言って何が悪い?」


「僕はオタクじゃないっ!!」


「大声で否定しなくとも。自他共に認める腐女子であり重度のオタクであるあたちが言うんだからお前はオタクだよ。ステータスが物語っているじゃないか」


「それでも僕はオタクじゃないっ!!」


 このままじゃオタクだと肯定しないといけない流れだ。話を変えよう。


「ところでこのチャーハンと餃子美味しいですよね!」


 さすが僕、今日もいい出来だ。


「雑な話の変え方だなぁ。まぁ、お前がどんなに嫌がろうとオタクと呼び続けるがな、おかわりっ!!」


 はぁーと溜め息をつきながら腐ロリ様からさらを受け取る。
 腐ロリ様にオタクと呼ばれるのは諦めよう。
 おかわりをよそぎながら僕の心は折れました。




            ◇◇◇


 デザートのプリンを食べ終わり、満足したのかお腹をさすっている腐ロリさんをよそに僕は、食べ終わった食器を洗っている。


「なあ、オタク」
 テーブルに座り食後の読書をしている腐ロリさんは、背を向けている僕に語りかける。僕は構わず食器を洗う。


「なあって言ってるだろ、オタク!」


「はぁー、何ですか?僕暇じゃないんですけど?」


「まぁ、そのままでいいから聞いてくれ」


「はい、それで?」


「一週間あたちは、食っちゃ寝てたよな?」


「ええ、自覚があったんですね」


「食う寝る以外はこうして家にある本を読んでたよな?」


「ええ、そうですね」
 空返事で聞いてたが、何か嫌な予感がする。


「でなあたちは思ったんだ。また本を作ろうって」


 本?…………本ってまさか?


「……同人誌って事ですか?」


「オリジナルだから同人誌って言うのが正しいかはわからんが、まぁそうだな」


「何でまた?以前世界中を混乱に陥れたんでしょ?」


 バカ王から七国の王様や王子達の絡み合うシーンのある所謂BL漫画を書いて世界情勢を乱したと聞いている。そんな事しておいて何でまた書こうとしてるのか?


「だってこの世界の本つまらないんだ!かといって昔書いたあたちの漫画は禁書扱いで全部燃やされたし。なら作るしかないだろう?」 


「いやいや、作るっていってもインクや紙はどうするんです?高いんでしょう?」


「自分で読む数冊程度ならレッドキン●から巻き上げてる金で充分足りるよ」


「そうですか、じゃあ頑張って下さい」


 自分用なら、他の人に迷惑かけないし描かせてもいいか。


「何言ってるんだ?お前も描くんだよ」


 ほら~面倒な匂いがしてきた。


「いやー、漫画描いた事ないし力になれないと思いますよ」


 嘘だ。一時期漫画家を主人公にしたアニメに嵌まり、ベタ塗り、背景書きぐらいならできるレベルにはなっている。


「大丈夫大丈夫、基礎から教えてやるから安心して助手をしろ」


 その目は獲物を絶対に逃がさない猛禽類の目だ。
 僕は深く溜め息をつくと諦めて洗い物を終わらせ、買い物の準備をする。


「紙とインクとペンを買ってくればいいんですね?」


「おう、物分かりが良くて助かる」


 そりゃ一週間も世話をしていたら察しもつくようになる。
 アイテム袋を持ち―――


「それじゃあ行ってきます」


「いってら~」


 気持ちのいい笑顔で見送られた。


 ――――このあとまさかあんなことになるなんて僕はもちろん、腐ロリ様さえ思っていなかっただろう。





















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