物渡り

ノベルバユーザー302214

15日目

今日は新聞になりました。
目が覚めると周りには仲間が並んでいます。よく見れば何種類かの仲間が居るようです。
一人の男性がこちらへ歩み寄ってきて、自分を手に取ります。
「これを1つ」
「140円だよ。...ぴったしね、レシートは?」
「要らないです」
「わかりました。ありがとうございます」
自分を買った男性は、近くの椅子に腰掛けると自分を読み始めました。
自分も少し中身を眺めると、自分の家の地域で殺人事件が起きていました。
咲ちゃんと幸ちゃんは無事でしょうか?
いつか、2人の無事を確かめたいと思いました。
しばらくすると自分は近くにあったゴミ箱に入れられ、男性は去っていきました。
そのすぐあとに自分は持ち上げられ、再び開かれます。
「はぁ...新聞も買えないなんて...」
そう呟いた男性の顔には見覚えがありました。
「嫁に言わないままもう1週間か...どうしよう...」
落ち込みながら自分を読んでいます。
「はぁ...」
ため息をつき、自分をゴミ箱に戻すと男性は立ち去っていきました。
あの男性は...パソコンになった日にいた人でしょうか...??

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