物渡り

ノベルバユーザー302214

2日目

今日はパソコンになりました。
目が覚めると昨日とは違い明るい部屋でした。
目の前にはスーツ姿の男性が座っていて、昔の自分を思い出しました。
カタカタとキーボード叩く音が自分の中から響くのは、どこか不思議な感覚だった。エンターキーを叩かれる時は少し大きめの音が響く。
「おい!上田!また、ミスしたのか!」
「はい...すみません...今後気おつけます」
「これで何度目だね...もうここに来て2年目だろう」
「ほんとうにすみません...」
目の前に座っていた男性はミスをしたらしく、上司に呼ばれ勢いよく立ち上がって、何度も頭を下げている。
「もう君にはうんざりしているよ...」
「え...それはどう言った意味でしょうか...」
「クビだ」
そう言われた男性は真っ青な顔をして呆然と立ちつくしていた。
「今日中に荷物をまとめてくれよ」
そう言うと上司はその男性の肩を軽く叩き、自分の席へ帰っていく。
「これからどうしよう...」
そういいながら左下を見てマウスをクリックする。
目の前は突如ブラックアウトし、意識が遠のいていく。

コメント

コメントを書く

「その他」の人気作品

書籍化作品