もふもふを探しています。
第3話
私はいま私に声をかけてくれた、人に連れてこられたらしい…ガサガサと葉っぱの踏む音が近づいてくる。
「君、足、大丈夫?」
足?そうだ手当をしてもらったんだった。
「はい、手当をしていただき、ありがとうございました」
「それなら良かった…」
なんて優しい声だ…私は寝ていた木の葉のベッドから起きて、もう一度お礼を言おうと立ち上がった。
「あっ」
その人は上半身フサフサな毛。下だけ半ズボンを履き、足には大きな鋭い爪、横に揺れて何かを探り警戒をする尻尾。
虎さんだ…夢にまで見た彼だ…ああっ………ついに私は見つけれたんだ。
彼の名前はルイ。私はルイさん彼に出会えた。
黄色に黒の模様。丸い耳、大きな口。紛れもなく私が探していたルイさだ。
動いてる。
会話をしてる。
でも急に彼の名前を呼んだら警戒されてしまう。
やっと会えたんだもの…名前を呼ばないように気をつけなくっちゃ
本当に彼に会えるなんて嬉しいけど…
それ以上に私には別の衝撃も襲っていた…
何かがおかしい!?
ゲームでの最後のスチル。見つめあって笑うルイさんとカルノの姿……
どうなってる?
カルノとルイさんの身長差だ。悪役令嬢カルノは167センチ、目の前のルイさんは公式発表はなかったけど、見たところ180センチくらい?身長差せいぜい、13センチぐらいになるはずなんだけど…
おかしい…これはバグだ?バグってる?
身長差がおかしい…私と彼の身長かなりちがう…?
いや私だ。私の身長がかなりおかしい?
ルイさんを見上げてる首が辛い、かなり上を見ないといけない…なんでこんなに違うの?
王子に会って転生に気がついて……それから興奮状態ですぐ屋敷を飛び出して来たから…
鏡なんて見ていない…
そう言えば王子と並んだ時に少しだけ、違和感を感じたような、ないような?
確か公式だとマークレ王子は172センチだったはず
まさか私を見て小さいから?子供だと思われた?小さくて迷いそうだから、手を引っ張ってくれたの?
まさかの迷子防止!
ゲームでのカルノはモデル級のスタイルに美貌だったはず、私もそうなるんじゃ無いの?カルノだよ?
でも実際にはそうじゃない…小さい…かなり小さい……これでは前世と一緒だ。前世の私と何も変わってい…
『チビ姉貴はいつになったら、大きくなるんだよ』
前世の弟がいつもの様に言っていたことを思い出した。弟身長高かったよな中学で「170センチになった」とか言って私を見下ろしてた。
前世の私は確か149センチ。同じ?
ええーーーーっ、そのままでこの世界に来たの?胸ぐらいは大きくなってるとかない?
胸を触った…ない、ない胸が無い…つるぺたな上に幼児体型ですか?
嘘だこんなことが起こるなんて、小説にも書いていないよ…私だけバグが起こったの?
顔は?顔も?メガネがないだけ?
黒縁メガネはどこに消えた?ちゃんと見えたから視力は上がってると思う?
髪の色と目の色はカルノと一緒みたいだけど、ただそれだけで後は前世のまま?それじゃダメ、ルイさんに愛してもらえない…
…まさかあれか?
家に引きこもっていたから?暗い部屋の隅で三角座りしてたから?
そのバツなの?神様なんで転生してまで私にバツを与えるの?
「いぎゃーーーーっ」
私はパニックで頭を抱えて丸まった…なんでなんでこうなるの?帰りたい、もうお家に帰りたい。
神様いまからでも遅くないです頼みます。美人のカルノにして下さい、何でもします肩をお揉みしますから……。
自分の容姿に驚き、いきなり叫んでしまった私……そんな私の近くに影落ちた。
「君、どうしたの?大丈夫?」
ルイさんが心配で来ちゃった。
見ないで……こんな私を見ないで、美人じゃ無いの、幼児体型の、ちんちくりんなの……
その時の私は自分の事で精一杯で彼の事を考えていなかった…彼の沈んだ声が上から聞こえてきた。
「俺の姿を見て固まったけど…俺の事が怖い?」
「えっ?」
「そうだよな、ごめんね、俺は獣人だから怖がらせた」
違う違う、全然違う、私なの私…
「あなたが怖いんじゃないの。違うの、あのね、そのあれよ。恥ずかしんだけどコルセットがね、コルセットがぎゅっと、キツくなって驚いただけ」
「へっ、コルセット?」
何だよそれ…
ルイさん変な顔しちゃってんじゃん。ちょっと私、慌てて出たのがコルセットって……私のバカ
「そっか…大丈夫?キツイんだよね」
「はい…そう…コルセットがキツイんです……」
そう言うと「そっか、どうする?」あやや…ルイさん真剣に悩んじゃった。
恥ずかしいよ。この格好もさらに恥ずかしい、丸まってルイさんに好きな人にお尻ってないよ……
「君はその…ドレスを脱ぎたいよね」
「はい、脱ぎたいです」
「うーん、わかった。そのファスナー外す?あっ、ちょっと待ってて」
ルイさんは洞窟の奥に走って行った。しばらくすると…
「これしかなかったから、これでいいよね」
と声が聞え、戻ってくると彼は私に綺麗な男物のシャツを貰った。
このシャツどこも汚れていない、どうして洞窟の奥から持ってこれたの?
「このシャツ?」
「それは秘密」
ルイさんがそう言って微笑んだ。
「君、足、大丈夫?」
足?そうだ手当をしてもらったんだった。
「はい、手当をしていただき、ありがとうございました」
「それなら良かった…」
なんて優しい声だ…私は寝ていた木の葉のベッドから起きて、もう一度お礼を言おうと立ち上がった。
「あっ」
その人は上半身フサフサな毛。下だけ半ズボンを履き、足には大きな鋭い爪、横に揺れて何かを探り警戒をする尻尾。
虎さんだ…夢にまで見た彼だ…ああっ………ついに私は見つけれたんだ。
彼の名前はルイ。私はルイさん彼に出会えた。
黄色に黒の模様。丸い耳、大きな口。紛れもなく私が探していたルイさだ。
動いてる。
会話をしてる。
でも急に彼の名前を呼んだら警戒されてしまう。
やっと会えたんだもの…名前を呼ばないように気をつけなくっちゃ
本当に彼に会えるなんて嬉しいけど…
それ以上に私には別の衝撃も襲っていた…
何かがおかしい!?
ゲームでの最後のスチル。見つめあって笑うルイさんとカルノの姿……
どうなってる?
カルノとルイさんの身長差だ。悪役令嬢カルノは167センチ、目の前のルイさんは公式発表はなかったけど、見たところ180センチくらい?身長差せいぜい、13センチぐらいになるはずなんだけど…
おかしい…これはバグだ?バグってる?
身長差がおかしい…私と彼の身長かなりちがう…?
いや私だ。私の身長がかなりおかしい?
ルイさんを見上げてる首が辛い、かなり上を見ないといけない…なんでこんなに違うの?
王子に会って転生に気がついて……それから興奮状態ですぐ屋敷を飛び出して来たから…
鏡なんて見ていない…
そう言えば王子と並んだ時に少しだけ、違和感を感じたような、ないような?
確か公式だとマークレ王子は172センチだったはず
まさか私を見て小さいから?子供だと思われた?小さくて迷いそうだから、手を引っ張ってくれたの?
まさかの迷子防止!
ゲームでのカルノはモデル級のスタイルに美貌だったはず、私もそうなるんじゃ無いの?カルノだよ?
でも実際にはそうじゃない…小さい…かなり小さい……これでは前世と一緒だ。前世の私と何も変わってい…
『チビ姉貴はいつになったら、大きくなるんだよ』
前世の弟がいつもの様に言っていたことを思い出した。弟身長高かったよな中学で「170センチになった」とか言って私を見下ろしてた。
前世の私は確か149センチ。同じ?
ええーーーーっ、そのままでこの世界に来たの?胸ぐらいは大きくなってるとかない?
胸を触った…ない、ない胸が無い…つるぺたな上に幼児体型ですか?
嘘だこんなことが起こるなんて、小説にも書いていないよ…私だけバグが起こったの?
顔は?顔も?メガネがないだけ?
黒縁メガネはどこに消えた?ちゃんと見えたから視力は上がってると思う?
髪の色と目の色はカルノと一緒みたいだけど、ただそれだけで後は前世のまま?それじゃダメ、ルイさんに愛してもらえない…
…まさかあれか?
家に引きこもっていたから?暗い部屋の隅で三角座りしてたから?
そのバツなの?神様なんで転生してまで私にバツを与えるの?
「いぎゃーーーーっ」
私はパニックで頭を抱えて丸まった…なんでなんでこうなるの?帰りたい、もうお家に帰りたい。
神様いまからでも遅くないです頼みます。美人のカルノにして下さい、何でもします肩をお揉みしますから……。
自分の容姿に驚き、いきなり叫んでしまった私……そんな私の近くに影落ちた。
「君、どうしたの?大丈夫?」
ルイさんが心配で来ちゃった。
見ないで……こんな私を見ないで、美人じゃ無いの、幼児体型の、ちんちくりんなの……
その時の私は自分の事で精一杯で彼の事を考えていなかった…彼の沈んだ声が上から聞こえてきた。
「俺の姿を見て固まったけど…俺の事が怖い?」
「えっ?」
「そうだよな、ごめんね、俺は獣人だから怖がらせた」
違う違う、全然違う、私なの私…
「あなたが怖いんじゃないの。違うの、あのね、そのあれよ。恥ずかしんだけどコルセットがね、コルセットがぎゅっと、キツくなって驚いただけ」
「へっ、コルセット?」
何だよそれ…
ルイさん変な顔しちゃってんじゃん。ちょっと私、慌てて出たのがコルセットって……私のバカ
「そっか…大丈夫?キツイんだよね」
「はい…そう…コルセットがキツイんです……」
そう言うと「そっか、どうする?」あやや…ルイさん真剣に悩んじゃった。
恥ずかしいよ。この格好もさらに恥ずかしい、丸まってルイさんに好きな人にお尻ってないよ……
「君はその…ドレスを脱ぎたいよね」
「はい、脱ぎたいです」
「うーん、わかった。そのファスナー外す?あっ、ちょっと待ってて」
ルイさんは洞窟の奥に走って行った。しばらくすると…
「これしかなかったから、これでいいよね」
と声が聞え、戻ってくると彼は私に綺麗な男物のシャツを貰った。
このシャツどこも汚れていない、どうして洞窟の奥から持ってこれたの?
「このシャツ?」
「それは秘密」
ルイさんがそう言って微笑んだ。
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