軍学校首席による最強戦略

凡人

始まり 綾目ver

この話は綾目目線です。


「聞いたか?」

椿つばきがとても不快そうな顔をしている。
無理もないよね。
せっかくあの傲慢極まりない男が居なくなったのに、もう新しい指揮官が来るんだから。

「うん、今度はどんな人が来るんだろうね」

「今度はきっと誠実でいい人が来てくれるよ」

「桜、そんな期待捨てるべきだ」

本当に桜は、良くも悪くも純粋な娘だなと思う。
何度裏切られても疑わない。
二人は私、綾目あやめの一番の友達で、人間達に生み出されてからずっと一緒にいる。
二人に出会えたことだけは彼らに感謝しなくちゃね。

    私達は、人間達から戦女と呼ばれている。
戦い始めた頃はまだ、彼らは私達一人一人を大切な仲間のように扱ってくれていた。
だから、誇りをもって守っていたし、愛おしい家族のように思っていた。
でも、何時からか彼らは私たちを仇敵を相手取るような酷い扱いをしてくるようになった。
反抗すれば裏切るのかと言われ拷問にかけられる。
彼ら自信によって生み出された私達はどうすれば良いのか分からなくなった。
こんな彼らを守る意味があるのかと疑問に感じる娘も居た。
そういった中で、私達が考え出した答えは、10人目の指揮官までに何も変わらなければ守るのをやめるというものだ。

「綾目ちゃん?」

「考え事か?」

いけない、心配をかけてしまった。

「ううん、私も次の指揮官がいい人だと良いなと思って」

「まあ、人間達においてもそうでなければ次の次はないからな」

「そう……だね……」

二人ももう分かっているのだろう、次の指揮官が10人目なのだ。
つまりその次はない。
私達においても、彼らにおいても。

「人間が皆、あの人みたいに優しかったらなぁ」

「私も、あの人が指揮官だったら凄く頑張れそう」

「ああ、あいつか、確かにそうだな」

「ずっと一緒に居たいって思えるような人だったよね!本当に優しくて、かっこよくて、面白くて……」

うん、本当にそう思う。
あの人……私達3人しか知らないかっこいい男の人。






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