恋愛委員会!

紫 ヤタガラス

046

時間はあっという間にたち、放課後となる。
 

「では皆さん気をつけて帰宅するように。ではさようなら」


 豊臣先生が言って、帰りのホームルームは終わる。すると時夫は行動を開始する。


「じゃ行ってくるぜ親友」


「頼んだよ〜。俺は先に屋上で満喫してるから」


 何を満喫するかは知らないがそう言って太は屋上に向かう。


「さて、じゃ俺も行動するか。確か阿村のクラスはと」


 時夫は教室から出て阿村のクラスに向かう。


「2ー3、このクラスであってるな」


 時夫は2ー3の教室に入る。


「すまない阿村 白はいるか?」


 とクラスの男子に尋ねる


「阿村?あいつなら隅っこでなんかしてるぞ?」


 と阿村の席を男子生徒は指差す。そこには体格が細くてガリガリな生徒が座っていた。


(こんな奴がいったい誰と付き合っているんだ?全く、人てわからないもんだな)


 と時夫は思いながら阿村のことについて教えてくれた男子にありがとうと言い、阿村の席に向かう。


「君が阿村 白君かな?」


 時夫は阿村であろう人に尋ねる。


「な、な、何か、ごよ、うで?」


 しどろもどろに阿村は言う。


「ここでは話せないからな。すまない教室から出て話さないか?」


 と時夫は阿村に言うと


「よ、用事、あるから、ごめん」


 そう言って阿村は教室を出る。


「まぁまて話はすぐにすむから。な?少しだけでいいんだ」


 と時夫は言うが阿村は急に立ち上がり


「ぼ、僕、用事がある、から、ごめん!」


 とガリガリなわりには早い早歩きで教室から出る。時夫は阿村を追いかけて教室を出ると、教室の外では


「やっときたじゃん。お迎えに来てあげたよ先輩」


 色黒のギャルに阿村が絡まれていた。


「も〜。あーしら沙羅ちゃんのお願いでお迎えに来てあげたんだから感謝してよね。さぁ先輩行こう」


 とギャルは阿村を連れて行こうとする。


「待ってくれないか。俺は彼に用事があるんだ少しだけでいいから時間をくれないか?」


 時夫はギャルに言うが、


「ごめーん。先輩に付き合ってる暇はないの。あーしら沙羅ちゃんにお願いされてこいつもらってくから。じゃね」


 ギャルは阿村を連行していく。そして時夫はそんなギャルについていき、なんども交渉する。


「少しだけでいいんだ。お願いだから。ほら飴あげるから」


「飴あげるだ?あーしら子供じゃねぇんだよ!舐めんな。これ以上ついてくるならストーカーって校内で叫び続けるぞ」


 そうギャルに言われて流石にそれは嫌なので時夫は食い下がり、不甲斐ない思いで屋上へと向かった。

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