恋愛委員会!

紫 ヤタガラス

034

 太は昨日の夜、雅のご飯を食べたことでしばらく体調がすぐれず家で休んでいた。
 お昼前まで休むとだんだんと調子が良くなって来たので学園に向かうことにし、支度をして家から出る。


「しかし、昼から学校ってのもきついな〜。ほぼ授業は聞く気しないし。はぁー。気が重たいけどママと約束したし、それにマイシスターの好きな人を誰か早く突き止めなければならないし。今俺を動かすのはこの欲のみよ!」


 そうして家から出て太は走る!走る!走る!
 そして息がきれる!きれる!き・・・れ・・・る。


「はぁはぁクソゥ調子が悪い。いつもこんなすぐに息は乱れたりしないのに。学園までは普通に息ぎれせずにいけるのに」


 太は自分の運動能力を自分で認めたくないのかすごくできるやつと自分では思っているが、家から出て10分ほどで息切れして膝に手をつけているやつが何を考えているんだと思うだろうが。太は全く何とも思わないし、雅のご飯のせいにする。


「しかし、これは俺への試練だ。雅ちゃんの思いに対するね!ならば受けてた等ではないか!あはは!」


 と叫びながら歩いていると学園へ向かう道ですれ違った子供と母親が。


「ねーねー。お母さん。あの男の人何か楽しそうに息切れしながら歩いてる〜」


 と子供が無邪気に言うと母親は。


「あんな人見ちゃダメよ!あなたには毒だから。わかった?」


 子供は母親の言うことに頷き、太を見ないようにして帰って行った。






 太が着く頃にはもう午後の授業が始まっており、授業中に太は自分の教室に入った。


「すいません!遅れました〜」


 と緩い挨拶で教室に入る。授業を行っていた教師は


「丸山か。担任から話は聞いている。大人しく席に座って授業を聞きなさい。では授業を再開するぞ!」


 こうして授業は再開し、あっという間に放課後になる。
 放課後になると時夫が太の席まで来る。


「なぁ太。今から全校集会があるらしいぞ。なんか学園長から重大発表があるらしいぞ」


「へぇ〜。重大発表ね。まさかこの俺のふくよかさを自慢するための」


「いやいやないない。そんなんで全校集会したら太と学園長が学園のみんなの怒りをかうだけだぞ」


 はぁ?怒りをかう?このふくよかさを自慢して何が悪いと言うんだ全く。


「とりあえず集会だから体育館に向かうためにみんな並ぶぞ!ほらはやくしないと元風紀員が怒るぞ!」


 冗談のように時夫が言うと、拳子が席から立つ。


「古河の言う通り!はやく並びなさい!」


 拳子が言うとクラスの皆廊下に並び綺麗に整列した。


 いや何回見ても飽きませんなこれは


 と遠い目で太は見ていると


「何してるの丸山!さっさと並びなさい!」


 と怒られる。


「並ばせていただくので殴るのだけは御勘弁を!」


「あんた私をなんだと思ってるの?」


 太は綺麗に並んでいる列に入り、2ー6は体育館へと向かった。

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