恋愛委員会!

紫 ヤタガラス

001

「ねえ。そこの君」


 俺は急に知らない女喋りかけられる。


「私と付き合ってくれない?」


「・・・え?」


 彼女の言葉に俺は耳を疑った。
 なんで俺がこんなことを言われるのかわからない。    その女性は一度見たことがあるだけで喋ったこともないのになぜか急に告られた。
 意味がわからない。なんでこんな状況なのか。
 とりあえず今から今日1日を振り返ろう。






 俺は丸伝高校に通ういたって普通の男の子、丸山 太まるやま ふとしという名前の高校生!本当に普通なんだよ!こんな名前だけど別に太ってるわけじゃないから。
 朝早く起床し、朝食のことを考えながら学校に通う支度をしていた。


「さてと今日の朝食は食パン5枚にご飯を6杯くらいかな?」


 本当に太ってないよ?ただ一杯食事を食べるだけだからね。本当だよ?


「おい!このクソデブ!早くおりて来いよ!飯食わねえとしばくぞ!」


「はいはい。待って待って今食べにいくから。あとデブとかいうな。」


 俺には1人妹がいる。妹の名前は丸山 雅まるやま みやびという。名前通りに容姿は端麗なのだがさっきの言葉通り口が悪い。しかも俺に対してだけ。


「これが妹の愛情表現ってやつかな。俺も罪な男だよね〜。」


 そう考えながら部屋の扉を開けると、目の前に妹がいて


「そういうのはないから安心して。」


 と冷めたような顔で言ってきた。
 そんなこと言いつつ俺を部屋の前で待っててくれるなんて最高に可愛い妹だぜ!
 そう思いながら、リビングへと妹がとともに行く。あっ。言い忘れてたけど俺の部屋は二階ね。これ重要!


「なんか誰かに説明しているような感じしてるけど誰に言ってるの?」


 妹が俺に聞く。


「もちろん君さ!天使のような可愛さを持つ妹よ!」


 妹は虫でも見ているかのような目で


「マジきもい。こんなのが私の兄だなんて本当に認めたくないわ。はぁ。生まれる家間違えたかな。」


「それは俺に恋しちゃったってことかい?マイシスター!」


 とうとう妹は頭にきたのか


「ふんっ!」


 と見事な腹パンチを太にかました。


「ご、これは見事な愛情表現・・・」


「バカ言ってないでさっさと飯食うよバカ兄貴!学校遅れちゃうじゃない!」


「待ってマイシスター。腹パンくらって動けないよ」


 腹を抑えながらうずくまっている太を見て雅は


「はぁ本当、自分でやったんだけど世話がやけるわね。ほら引きずってあげるから腕出して」


 太は言われた通りに腕を出すと雅に引きづらてリビングへと向かう。
 こう見えて雅は運動スペックがかなり高いので軽いやつくらいなら引きずることも可能!
 軽いやつくらいだよ!本当ここ重要だからね!


「兄貴!重いよ!少しは痩せて!」


 重くないんだからね!

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