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異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

女王の実力

「してもう1人は誰だったのだ?」


「もう1人は分かりませぬが、紫色の長い髪の毛の女性ではありました。ただ私がこの帝国に来てから見たことはないので敵かもしれませぬ。だから追い返しました。裏切り者の騎士団長の死体をひきづらせて」


「紫色の髪の女?その者は私を知っていそうだったか?」


 ダルキリアにチリーは聞くが、ダルキリアは実里とは会話をしていないのでそんなことは分からない。


「私は敵になった者には不用意に情報を与えたくないので積極的には喋りませぬ。だからそやつの名前などは聞いておりませぬ」


「そやつをつれてこいと言えば連れてこられるか?」


 チリーはダルキリアに言うが、ダルキリアは嫌がり


「なぜ私が追い返したやつをもう一度こちらに入れねばならぬのですか!私は嫌です!その命令には従えませぬ!」


 ダルキリアが言うと、チリーは座っている椅子から立ち上がり、


「ならば良い。私自ら会いに行くだけだ。勤めご苦労であったぞ。ダルキリア」


 チリーは王の間から出て行こうとするとき、ダルキリアとすれ違った瞬間、強く肩を握られる。


「なんのつもり?ダルキリア。我に触るのはやめて欲しいのだが」


「嫌だね。それにわがままの女王様にはそれなりの躾が必要だね。また痛い目に合わせてあげるよチリー。いや秋月チリン」


 ダルキリアは肩を強く握り続け、チリーは手で肩に置かれた手を払う。


「ダルキリア。私、いや我はダーランマ様の命令には従っている。だから別に人1人に会うくらい別にいいじゃないか」


「ダメです。貴方のその口ぶりを見ると、秋月チリンでいた頃の知り合いかも知れませぬ。貴方が不用意にその女に情報を与えないか私は不安です。だから許可できませぬ。もし本気で会いたいと思うのならば」


 ダルキリアはチリーから離れ王の間から出る扉の前に立つ。


「私を殺してここから出るといいですよ。もっととできないとは思うがね」


「殺して出るといいか。それは無理だよダルキリア。お前は知らないんだよ。ダーランマ様が私に与えたギフトの力を」


「ギフト?何だそれは?そんなもの私は聞いたことはないが。能力ではないのか?」


 ダルキリアはチリーに聞くがチリーはあまりダルキリアにギフトのことを教えない。


「お前に教えたら意味はないだろう。それに私はまだ能力には目覚めていない。まぁいま少しだけ見せてあげるよ。これがギフトだ」


 チリーはダルキリアに向けて何かを打つように、手をダルキリアのいる方向にかざす。


「意識よ、おちろダルキリア!」


 チリーがダルキリアに向けて言うと、ダルキリアは最初は何を言っているんだと思ったが次の瞬間、自分でもわからないうちに意識を失う。


「これが3個与えられたギフトのうちの1つ。意識のギフトだ」


 気を失ったダルキリアを放っておいてチリーは王の間から出て行く。先ほど訪ねてきた者が実里だと信じて、城内の探索へと向かった。

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