異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

理人とガイ

カルナクがアスラスによって氷漬けにされた時、理人とマリアルはガイを探しに娯楽エリアに訪れていた。


「俺はあんまりこういうところに来たくはないんだけどな。ガイの奴、城下の商店街にはいないし居住区のエリアも探したけれどいないからな。めんどくさいなー」


「めんどくさいなら帰ろうよ。理人ー。ここにいるのは私もあんまりいやだ。人がいっぱいいるし、なんか自意識過剰かもしれないけど私にすごい視線が・・・」


 理人はマリアルを心配して、周りの人たちを見ていると、たしかに周りの人らはマリアルをいやらしいような目で見ていた。
 娯楽エリアを歩いていると1人の爺さんが話しかけてくる。


「そこの若いにいちゃんや」


「な、なんだよ爺さん。なんかようか?」


 爺さんは理人に一度視線を向けて話しかけるとすぐにマリアルの方へと目を向ける。


「その可愛い子はどこで見つけんたんだい?わしは可愛い子には目がないんじゃ。な、若いにいちゃん。その子を譲ってくれないか?いくらでも払ってやるからよう」


 爺さんはいやらしい目でマリアルを見て、マリアルは理人の服を掴んで後ろに隠れてビクビクと震えていた。


「残念だがこの子は売れないよ。諦めて何処かに行くんだな。エロじじい」


「けっ!売る気がないならこんなところにそんな可愛い子を連れてくるんじゃないよ!ぺっ!」


 爺さんは理人に唾を吐き、去っていった。


「理人!大丈夫?」


「これくらい大したことない。それよりお前こそ大丈夫か?やはり家で待っている方が」


「ううん。もうここまで来たなら一緒に行く。私は理人といたいし、それにガイさえ見つければそれで終わりでしょ」


 マリアルは理人に言い、理人は頭をかきながら


「仕方ないな。さっきみたいな爺さんならどうにかできるがもしやばい奴が出てきたらマリアル。お前の能力で敵を殺せ。それが約束できるなら」


 理人がそこまで言うと、マリアルは


「わかったわ!でもできるだけ私を守ってね理人。私はできれば自分の能力はあまり使いたくないから」


「わかった。できる限り私は君を守ろう。カルナクとの約束もあるからな」


 理人はマリアルに言うと、マリアルは嬉しさで心が満たされていた。
 





 2人は娯楽エリアをくまなく探す。
 闘技場、奴隷売り場。この二つの場所にはガイはいなく。残りは一つ。奴隷の管理場である。


「ここにガイがいなけりゃどこにもいないことになるな。とりあえずは中に入ってみるか」


「わかったわ。ガイ、いるといいね理人」


 理人とマリアルは奴隷管理場に入り、管理場の中のありさまを見ておおいに驚いていた。

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