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異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

最悪な出会い

「お目当ての確か秋月チリンだっけか?探さねば」


 カルナクはオミコをおぶりながら城を素早く移動する。


「だ、いじ、ようぶ?わた、しおも、くない?」


「大丈夫だよ。それよりリーダーの嫁さん。いつになったらまともに喋れるようになるんだい?」


「た、ぶん、もうすこ、し。ごめん」


「いいさ。できるだけ早くまともに喋れるようにならないとリーダーに会った時、あんたが恥をかくぜ!」


 カルナクは城を捜索しながらオミコとたあいのないはなしをする。
 カルナクは城の中を見ていて不思議に思ったことがあった。


「おかしい。牢屋にはなぜ誰も出入りしないんだ?私達が牢屋のある部屋から出たことはもうわかるだろうに」


「ろ、うやの、部屋にあまり、人はこ、ない。牢屋に、人、来るときは、牢屋の人、を、外に、出すか、牢屋に、人を、ぶち込む、だけ」


「そうなのか?まぁこちらとしては助かるが。うむ?下に階段が」


 カルナクは城の中を探索していると床に階段があるのを見つける。


「そこ、は、偉い、人、集ま、るば、しょ、違う。偉い、人、集ま、る場所、上、2階、だと、思、う」


「2階だと?まぁ確かに集まるとしたらそうかもしれないがこの別の部屋につながるであろう階段も見過ごせないな。ふむどうしようか」


 カルナクが階段の前で悩んでいると


「おやおや。ここはやはり警備が薄いな。しかしまぁ私達がいれば警備などする必要もないか。下等な人間などそこで殺せばいいだけだからな」


 階段から人の声がし、階段からもコツコツと階段を誰かが登る音がする。


「や、やばい。だ、れかく、る」


「いや、来てくれて好都合だよ。適度に相手をして逃げようじゃないか。大丈夫。私はそんなに弱くはないから」


 カルナクはそう言ってから考える。


「しかし、あんたを助けないといけないわけだし戦うよりあんたを逃がす方が・・・」


 カルナクが考え込んでいると階段から謎の冷気が流れ床が次第に凍り始める。


「まさかとは思うが、私から逃げられるとでも思っているのか?この氷の魔王将であるアスラス様から!」


「氷の魔王将だと!もう名前だけ聞いただけ充分だ!あなたを抱えながら逃げるなんて私には出来ない!撤退する。また改めて潜入するしかあるまい!」


 カルナクは階段から遠ざかろうとするが逃げようとしたタイミングは悪く、すでに足場は凍りつき、滑りやすくなっていた。


「く、うぉぉぉぉー。滑るー」


 カルナクは滑って正面から倒れそうになるが手で踏ん張りなんとか転ばないで済む。
 しかし、おぶっていたオミコはカルナクは勢いよく転びそうになったために勢いよく前に飛んでいきカルナクよりだいぶ前に飛んでいく。


「リーダーの嫁さーん!大丈夫か!」


「人の心配などせずに自分の心配をするんだなこの鼠が!」


 すでに氷の魔王将であるアスラスは階段から上がって来ていた。

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