異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

囚われのカルナク!?

「カルナク程のものがそうやすやすと捕まるわけがない。何かの誤報じゃないか?」


「誤報?いや違うなこの目で見たんだ。カルナクが捕まっているところを」


 実里は理人に言うが理人は信じられずにいた。


「誰だ!いったい誰にやられたんだ!」


「分からないわ。私には。ただカルナクのような人・・・」


 うん?と理人は思う。


「カルナクのような人?」


「傍目から見ただけで遠かったからよく分からないのー。ただすごくカルナクに似ていたわ」


「確実にカルナクというわけではないのか?」


「分からないわー。わたしもカルナクがそう簡単に捕まるとは思わないし。わたしはこれからカルナクを探してみるわ。理人はどうする?」


「俺もあいつが簡単に捕まるとは思えないしな。とりあえずガイと合流してから考えるよ。たしかにカルナクのやつももうしびれを切らして城に単独で攻めたかもしれないからな」


 理人が言った後、マリアルを見つめるが、マリアルはぽかぁーとしていた。


「・・・カルナクも報われないな」


「え、なんのこと?」


 マリアルは理人に聞くと、理人は「何もないと」言い、一度会話が終わると、実里はカルナクについての情報収集のため城下へと向かう。


「さて、俺も少しは休んだから行くかな」


 理人は座っていた椅子から立ち上がり、家から出ようとする。
 その前にマリアルが理人を呼び止める。


「待って理人」


「なんだよマリアル?何かあるのか?」


「いやさっきカルナクのこと喋ってたみたいだから。見つかったの?」


 マリアルはカルナクのことを心配する。


「いやまだわからない。ただ捕まったかもしれないというのはあるな」


「もしかして私のせい?」


 マリアルは理人に聞くが、


「いや関係ないさマリアルは堂々としていればいいよ」


「カルナク探しに行くなら私も外に出る」


 え、と理人は驚き


「外に出るのかマリアル!」


「うん。怖いけど、カルナクがいなくなったの私のせいでもあるから私も行く」


「そうか。ならガイをまず探しに行こう。あいつもカルナクのこと心配してるだろうからな」


 理人はマリアルを連れてガイを探すことにした。
 カルナクが理人達と別行動をとったのには意味があり、マリアルが関係していた。
 マリアルはそれを最近まではしらずにいた。
 カルナクがいなくなった理由は、理人達がアワルディア帝国について2日ほど経った時である。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品