異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

格闘家

「わかった。少々手荒になるが致し方なかろう。まぁ死なない程度に、半殺しくらいにしておくか」


 タルムはテイクに突っ込んでいく。
 すかさずテイクはタルムに対し、咆哮を放つ。


「ガァァァァァァァァ!」


 音の咆哮をタルムは


「ふんっぬぬぬぅぅ!」


 両腕を前に出し受け止める。


「ガァァァァァァァァ!」


 「ぬぅぅぅぅぅぅ!」


 タルムは両手を出して咆哮を受け止めながら前に進む。


「な、なんだ。なんであんな真っ正面から・・・」


 弓道寺はタルムを見て驚きながらいう。


「あいつは私たちとは違う。人間の中でも優れている人種。稀にしか生まれない超人だ」


「超人?そんな人種聞いたことないが」


 弓道寺は言うと、アスレは説明を始める。


「超人とは人間の子供から稀に生まれるもの。この世界には5人しか存在できず、超人は死ねば世界にまた1人超人は生まれる」


「なんと、そんなことが」


「超人は普通に私たちの何倍も強い。しかしデメリットもある」
 

「デメリットね。どんなものだ?」


「そうだな。私が調べた限りまず寿命が短い。次に痛みをあまり感じない。だからこそあんな無謀なことができる」


 アスレはテイクの咆哮を両手で押し込んでいるタルムを指差す。


「やつの手を見てみろ。清々しいほど血だらけだぞ」


 弓道時はタルムを見ると、両手から血が飛び散りながらタルムは前に進む。


「あいつは割と痛みに鈍いんだ。超人だからな」


「しかし、なんで超人というタルムのような強いやつ、それにお前とよく強いやつがガスタのもとに集まるな。何故だ?」


 弓道寺はアスレに尋ねる。弓道寺はそこまでガスタのことを見ていないがあまり好印象ではないからである。


「私たちにはリーダーに救ってもらった恩義がある。確かに性格は女たらしみたいな人だが、芯はあり行動もできる。そんなリーダーだからこそ私たちはついて行くと決めた。そしてリーダーの夢を叶えてやりたい。これは私の意見だがな」


 弓道寺とアスレが話している間に音の咆哮を両手で受けながら進むタルムはすでにテイクモンスターの腹部にまでたどり着く。


「テイク、今止めてやるぞ・・・ふんっ!」


 タルムはテイクの腹部にめがけて飛脚を放つ。


「飛脚改・ロードブレイク!」


 タルムの飛脚をくらい、一撃でテイクはしら目を向け気絶する。
 テイクの巨大化した体も倒れ、皇国に被害が出そうになる。


「や、やばい!これはどうすることも・・・」


 アスレが思っていると弓道寺はテイクが倒れそうになるところにまで走って行き、皇国に被害を出さないようにしようとしていた。

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