異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

ガスタ一味 2

「本当にいいのかな?僕たちが勝てばレディは僕たちの命令に従うんだね」


「ええ、でも一度だけよ。それに私とこのアルダスに勝てればの話よ?」


 ダーラスがそう言うとまたガスタと仲間たちはギルドに響くくらいの声で大爆笑する。


「あっはっは、おっとはしたない。紳士がこのような下品な笑い方を。だが仕方ないか。無知なものは仕方ない。僕たちガスタ一味の強さを知らないからそんなこと言えるんだろうからな」


「ガスタ一味?」


 ダーラスはガスタの言うことをもう一度言ってガスタに尋ねる


「ここら辺じゃきかない連中だけどそんなに強いのかしら〜。ガスタ一味の方々?」


 ダーラスが言うとガスタ一味の1人の女性がダーラスの前まで行く。


「何のつもりか知らないけどあまりあたしらをなめない方がいいよ。お・ば・あ・さ・ん!」


「あぁん?んだとこの小娘が!おっと失礼。聞こえなかったからもう一度言ってくれないかしら。お・ば・か・さ・ん」


 ダーラスとガスタ一味のその女性で胸ぐらを掴み合い睨み合う。


「あんまり舐めてるとぶっ飛ばすぞこのドS女」


「なーんのことかしら〜。おバカさんの言うことは耳に入らないわ〜」


 両者にらみ合いが続く。


「まぁまぁレディにアスレ。互いに僕の顔に免じて。ね?」


 ガスタが間に入りなだめるが


「うるさい引っ込んでろ口だけ」


 ダーラスは罵倒し


「リーダー。邪魔だから下がってて」


 アスレと呼んだ女には邪魔扱いされ、結構ガスタは傷ついていた。
 ガスタは一度仲間たちのいるところまで戻り


「あのレディたち怖いな。てかあのレディドSとかなんでアスレはわかんのかな?」


 ガスタは周りの一味の仲間に聞くが一味の連中は


「口調じゃない?」


 と適当に言う。
 隣でダーラスがみっともなくもめているのを見てアルダスも見ていられずとめに入る。


「おい、ダーラス。いい加減にしろよ。皇国の知将であるお前がそんなみっともなくもめてちゃ上の者として示しがつかないよ」


「・・・確かに言われてみればそうね。ごめんなさい。バカに付き合ってたら少し冷静さを欠いていたわ。ありがとうアルダス」


 ダーラスは一度冷静になり、アルダスに礼を言う。


「そうだな。あんたの舐めてる態度も戦えば変わるだろうしね。まぁおばさんには負ける気はしないから」


 アスレが言うと、ダーラスは


「それはこっちのセリフよおバカさん。それで私たちの要求はね」


 「おっと僕としたことがレディの要求を聞いていなかった。それで君の要求は?」


 ダーラスに言われてガスタはダーラスに聞く。


「そうね。今後ガスタとその仲間たちはガイアラン皇国の為に尽くすこと。これが私からの条件だけどいいかしら?」


「そんなことでいいのかいレディ」


「そう。これでお願いするわ〜」


 ガスタは快くその条件を承諾した。

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