異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

カスマの特性

「我はまず炎の攻撃はきかぬ。当たったとしても燃えうつらず今貴様が体験しているような状態だ。抱きつかれたとしても相手だけが燃え続けて我は全く燃えぬ」


「ナ、ナン、ダト」


 カスマの身体の特性にバウラムは驚く。


「何を驚く。別に炎では死なないだけだぞ?切られたりすれば流石に死ぬさ」


「ソウ、デスヨ、ネ?」


 バウラムが安心してため息をついたようにすると


「まぁ我はきられたぐらいで死んだりはせぬがな」


「エ、」


 バウラムはまた驚く。


「当たり前だ。仮にも我は魔王様から魔王七将という称号を賜っているのだぞ?ただきられたぐらいで死んじゃ魔王七将の名折れだ」


「デハ、ナゼ、オレノ、ヒッカキ、ヲ、ヨケタ、ノデ、スカ?」


「あ?それは貴様普通だろうが。引っ掻いてきて避けなければ可笑しいと思われるだろうが」


 至極まっとうな理由で反論されるバウラム。


「デハ、ハヤク、コノ、カラダノ、ホノオヲ、ケシテク、ダサイ。ソロ、ソロ、ヤバ、イデ、ス」


「ああ。すまない忘れていた」


 パチッ!
 カスマが指で音をならすとバウラムを覆っていた黒炎が消える。


「こうやって我は指で音を鳴らすだけで炎消すこともできる。それが我の出した炎でなくともだ。どうだ?これで我に炎攻撃が効かないのはわかったか?」


「ホノオヲ、ニカンシ、テハ、ワカリ、マシタ、ガ、ブツ、リコウ、ゲキ、ガキカ、ナイノ、ハ、ワカリ、マ、セン」


「あー、そっちか。そっちは安易には見せたく無いから必要に応じてから見せることにしよう。それで貴様は能力を使わないでいるが何故だ?まさか我に能力なしで勝てるなど1ミリも思って無いだろうに」


 カスマはバウラムに聞くとバウラムは黙り込む。


「どうした?何故黙る?まさかそんなにひどい能力なのか?水芸しかできないとか?」


「・・・ソン、ナ、ノウリ、ョク、デモ、アレバ、ホシ、カッタ」


「そんな能力でも欲しかった?どういう意味だバウラム。素直に簡単に答えろ」


 カスマは真剣な顔でバウラムを見ると、バウラムはおもい口を開き言う。


「オレ、ハ、ムノウ、リョク、シャ、ナンデ、ス」


「無能力者?まさか異能力なしでその強さにまで至ったのか貴様?」


「オレハ、ノウリョ、クヲ、モッテイ、ナカッ、タガ、イマ、ハ、ノウリ、ョクガ、アル」


「なんだ今はあるのか。ならその能力見せてみろ」


 バウラムはカスマに言われて、そのあと希望する物を言う。


「アナタ、サマノ、チヲ、クダサイ」


「うん?」

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