異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

それぞれの名

「さぁ早く上がって3人とも」


 パルディはハチオたちを急かして、舞台上にあげた。


「元奴隷ナンバー80、本名はクウだ。よろしく。ここに連れ込まれる前はアルディンと一緒でガイアラン皇国にいた」


 ハチオこと、クウはアルディンと一緒な紹介すまし、


「では次に私だな。元奴隷ナンバー12、本名はテルド・アサールだ。前の二人と一緒でガイアラン皇国にいたのを攫われてここにきた。」


 ヨクは驚いていた。幹部と参謀、そして奴隷の王は3人ともガイアラン皇国出身だからである。


「最後にヨク。バシッと占めてくれや」


「名を名乗るも何も、俺はもう脱獄する気でいるのだが。早くここから出してくれないか?」


 ヨクがそう言った時、パルディは正拳突きの構えを取りヨクの前で寸止めした。


「だめだ。まだお前には協力してもらう。お前の能力、コントロールはこの管理場でもしも私に逆らう奴がいたらの為にな。」


「なっ!話が違うぞ、アルディン!反乱が終わったら俺のこと開放するんじゃなかったのかよ?」


 ヨクはアルディンに言ったが、アルディンは。


「確かに私は成功したら解放してやると言ったが、王がダメというならその話はなかったことになる。この奴隷管理場では王がルールであり、王の決めたことは絶対だ。なので私との口約束では出すことはできない・・・」


 こんな裏切りがあっていいのだろうかと思ったヨクだが、ヨクは自由に能力が使えるいまならと考えていることがあった。


「ならば俺は俺の策でここから出るまで!」


「ほう。王たる我に逆らうか、ここに入れられる前に弟の策略にはまってしまいこんなところで何年も耐え続けた我だ。お前など本来は相手にしないのだが念には念を入れさせてもらおう」


 パルディは拳をヨクの前に構えた。


(王なんて奴は俺みたいなやつなめてかかると思ってたのになんてこった。奴の構えに隙がない。これじゃ能力で俺より弱い奴を操ってでて行くのも無理そうだ・・・)


 本来ならば能力はあまり使いたくないヨクであったが今は手段を選べる場合じゃなかった。
 その時、管理場入り口から扉が破壊される音が響いた。


「何事だ!誰か早くみてこい!そしてヨク、貴様との問題は後だ。」


 ヨクはこれを好機とみなし、パルディが目を離した隙に逃げようとしたが、、、。


「我が簡単に目をはなすわけが無かろうが。クウ、そいつを頼むぞ」


「りょ」と言い、クウは能力を使い、


「空間」


 と言って目の前に球体を作り出し、次にヨクのもとへ行き、


「気絶して」


 バコッ!


「ごふ!」


 クウに見事な腹パンを決められ、気絶し、クウの空間にヨクは入れられた。


「さて、奴の対処は後にして、我らは侵入してきたものの対応といこうか」

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