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異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

妖精族

「はぁ今日も魔法が上手くいかない。妖精王の息子なのにこんなんじゃ情けないよ。はぁー」


 ダーランマは昔かなり弱く、次に妖精王なるのはダーランマだと考えられていたが、ダーランマには2人妹と弟がいた。弟は妖精族では平均的で上級魔法は使えないが中級魔法の基本的なものは使えるようになっているくらいである。
妖精族の魔法の平均は子供で中級魔法の基本、大人で上級魔法の基本まで使えるようなものだった。ダーランマもあと何年かすると大人になるのだが、上級魔法は使えずにいた。
 しかし、ダーランマの妹は違った。ダーランマの妹は妖精族では神童と呼ばれ、生まれた時から中級魔法を使え、更に子供で上級魔法を簡単に使いこなせるようになるほどの魔力を持っていた。
 その為、妖精の里に住む妖精族は皆、妹の方が妖精王になると噂していた。


「くそ〜。私も妹はと同じで上級魔法が簡単に使えればみんなに次の妖精王にふさわしいと思われるのに」


「おーい。ダーランマ。妖精王がお前のこと探していたぞ〜」


 ダーランマのもとに男の妖精が飛んできた。ダーランマはいつも妖精の里から出た近くの森で修行していた。


「え?父さんが私のことを呼んでいたの?わかった。今から向かう〜。ありがと」


 妖精の男は飛んでいきます、妖精王が呼んでいると聞いたダーランマは妖精の里の妖精王の部屋へと向かった。
 数分経って、妖精王の部屋についたダーランマは妖精王の前で跪き聞いた。


「父上、なんの御用でしょうか?」


 妖精王ダルナンテがダーランマに呼ばれ、振り向いた。妖精王はよぼよぼの顔に足腰もすでにガタがきており、杖を持ってじゃないと地上を歩けない。なので常に妖精の羽で浮いているか、何かに腰掛けている状態である。


「来たかダーランマ。お前に話がある。そう次期妖精王についてだ。」


 ダーランマは喜んでいた。次期妖精王の話と聞いて呼んだことは自分を次期妖精王と認めてくれるのだと。だが内容を聞いた時全て呪った。


「次期妖精王はダーラスだ。そしてダーラスはまだ若い。だからお前には妖精王補佐としてやつを支えてやってほしい。頼めるか?」


「父上!次期妖精王は私のはずでは」


「すまないがお前ではない。確かにお前は落ち着いていて妖精王の器としては足りているがお前の妹、ダーラスは優秀過ぎた。だから妖精王にはダーラスがなることとなる。今までお前には次期妖精王としての全て伝授して来たがすまないな。こればかりはどうしようもない」


「父上!ダーラスにはまだ妖精王の器としては無理です。なので私を妖精王にしてダーラスを違うところで活かせばよいではないですか!」


 ダーランマはダルナンテにそう進言した。ダーランマは妖精王にならなければ今まで生きてきた全てのことがは否定されそうになるからである。だがダルナンテの意思は固く、ダーラスは次期妖精王だと頑なにダーランマに言った。


「話は以上だ。妖精王になれなかったのは残念だと思うがお前には補佐として活躍してもらう。ダーラスのこと頼むぞ」


 ダルナンテそう言って、妖精王の部屋から消えた。ダーランマはその場でしばらく沈黙していた。その時、ダーランマの心に声が聞こえた。


「可哀想に、お前は実力がないから妹の補佐としてしか生きていけない。今までお前は妖精王になる器として育てられたのに可哀想だね。ダーランマ君」


「誰だ!」


 そう言ってまわりを見回したが誰もいなかった。しかし部屋の下から声が聞こえた。


「私はこの部屋の地下にいるよ。どうだい?私と少し話さないかい?」


 そう言うと、部屋の下から穴が出てきた。
 全てはここから始まったのである。

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