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異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

魔族の血

「まずその腕を説明するには古い歴史まで語らねばならない。それでもいいかな?」


「いや使い方だけでも教えてくれれば」


 ダーランマはアムライの話を聞かずに語り始めた。


「これは本当に昔の話なんだが、昔はこの地に大陸は3つほどあったらしい。魔族の地と妖精の地そして今ある人間の地だ」


「待て。私はそんな文献見たことはない。これでも私は武族だが、歴史本なら読むことは多々あった。だがそんな魔族の地、妖精の地など聞いたことはないし、ましてや本で見たこともない」


 ダーランマは質問してきたアムライに答えた。


「私も驚きだよ。まさかこの皇国と帝国にその文献と言い伝えとかがないなんてね。まぁ覚えてないのも無理はないがね。多分私とアワリオ以外は魔族のことなど知らんだろうよ。一応モンスターも魔族の一種だぞ。これでいいか?」


 そこまではアムライは納得したがある一言が気になった。


「ダーランマ様とアワリオ以外が覚えていないのはなぜですか?」


「それは秘密だ。だからお前もこの話は禁句だぞ。もしも言った場合はそのつけた腕を切り落とした後に貴様を殺す」


 アムライはダーランマの言葉に驚いたのか少し恐怖を感じていた。


「魔族は人間種と妖精族の共闘によりあえなく敗北し、魔王は倒されはしなかったが、妖精の王の魔法によって封印された。そして魔王が封印されて何万年、私は妖精の里の妖精王の部屋へと入った時、妖精王の部屋のある本に目が入った。ここまではいいか?」


 ダーランマはアムライが理解できているかわからないので一度話を区切った。アムライは内容があまりに信じられない為に戸惑っていた。


「信じられん。未だに妖精族と魔族が存在したなど。証拠でもあれば良いのだが」


「証拠ならば魔族がいたという証はお前の腕で証明される。そして妖精族については簡単だよ。今から私の背中から見えるものを見るといい」


 ダーランマはそう言って、魔法の詠唱を始めた。そして詠唱が終わるとダーランマの背中から薄緑色の羽が出現した。


「!まさかダーランマ様妖精族だったとは驚きです。そして私のこの腕が」


「そう。その腕には封印されていた魔族の血が入っている。純粋な魔族の血がな。モンスターにも一応魔族の血は入っているが微弱なものだからモンスターの血ではないぞ」


 アムライは話のつじつまが合わないのでダーランマに純粋な魔族の血がなぜあるのか問いただした。


「魔族は封印されたのでしょう?何故純粋な魔族の血があるのですか?」


「それはな私が魔王様の封印の一部を解いたからだよ。妖精族の地を生贄にしてね」


 アムライはダーランマの言葉に驚いた。自らの同胞の地を生贄にして魔王の封印の一部を解いたというのだから


「何故そんなことを。貴方はそんなことするほどまでに弱い人でもなく知恵もある。何故同胞を生贄にしてまで魔王の封印を」


「私は昔は弱かった。そして妖精王には息子と娘がいた。私は出来損ないの息子でね。上級魔法がのが出来なければ今できるようなことが何もできなかった。しかし、妹は違い上級魔法を普通に使いこなし、何もかもが私よりも上だった」


 ここまでダーランマは言うと昔のことを思い出していた。



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