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異世界で目立ちたい!

紫 ヤタガラス

帝国女王チリー・ン・アワルディア

「私が帝国女王?何を言ってるの?私は異世界から来たのよ?なのにこの帝国の女王とかありえないよ」


 チリンはアワリオに言った。アワリオは


「いえ。昔あったんですよ。異世界に帝王の娘さんが消えた話が」


「何で消えたのがわかる?それに私は小さい頃から前いた世界に住んでいた記憶はあるぞ。小さい頃からな」


 チリンは納得できず、アワリオに二回強調して小さい頃の記憶があると主張した。


「本当にそう思ってるんですかチリー様。いや今は秋月チリン様と呼んだ方がよろしいのですかな」


「どういうことだ?」


 チリンはアワリオに聞いた。アワリオはチリンの記憶を探る為に質問をした。


「まず貴方は小さい頃の記憶はあると言うが、赤ん坊の記憶まであるのかな?」


「そんなものないに決まっているじゃないか。それにあんた私を帝国女王というが何でわかる?私は貴方に一度もあったことはないし喋ったこともない。なのになぜ私が女王とわかる」


 チリンは不思議に思っていた為アワリオに聞いた。


「実は私はあのガイアラン皇国の商店街炎上事件だっけ?あれの時ガイアラン皇国で私の放った魔物を見てたのよ。その時たまたま死体の近くに立ち尽くしていた貴方を見つけてどこかで見たことのある顔だと思ってね。帝国に戻った時にこれを見つけて君を帝国女王とわかったんだよ」


 アワリオは一枚の紙を手渡してきた。そこにはチリンの似顔絵らしきものが描いてあった。


「こんなもの他人の空似だろ」


 チリンは紙を投げ捨てた。


「貴重なものだからもっと丁寧に扱いなさいよ」


 アワリオはチリンの捨てた紙を拾って、服のポケットにしまった。


「まぁ今どうこうする気は無いよ。どうせすぐにはわからないだろうし、君のお父さんも正気じゃないからね。ではまた来るよ。ここで静かにしていてね女王様」


 アワリオは牢屋から去って行き、チリンは牢屋でうずくまっていた。


(私がこの帝国の女王、、、。いやそんなわけがない。でももしこの世界の住人だとしていたなら異世界召喚の件にも少し納得が、、、。私は本当にこの世界の人なの?)


 チリンはアワリオが去っていった後アワリオが告げたことで頭がいっぱいだった。






 その頃、理人たちは切り裂き魔の報告の為に城に行き王に謁見していた。


「王よ。切り裂き魔の報告へと参りました」


「うむ。3人とも顔を上げよ」


 アルダス、ガイ、理人の3人は顔を上げた。


「まず此度の働きとても良かったぞ。奴が大きななって暴走した時はどうなることかと思ったが、よく奴を倒してくれた。奴の捕縛には成功したのか?」


「いえ。捕縛はできませんでした。奴は小さくなった途端に灰になって消えました」


 王は「そうか」と答えた。


「まぁ消滅してしまっては仕方ない。今はもう一つの問題が出て来たのでこれに対応にしてほしい」


「新たな問題とは」


 アルダスは王に尋ねた。


「ガイアラー盗賊団なるものが最近ガイアラーの森で冒険者を襲っているらしい。これに対処して欲しいのだが。頼めるか」


「分かりました。しかし我々は切り裂き魔との戦いで疲弊しています。少し休暇をください」


 皇国は切り裂き魔との戦いでかなり疲弊していた。アルダスもナハトとの戦いでかなり傷ついており、そんなすぐに対処できる状態ではなかった。


 「わかった。では騎士団の方に少し任せておくから少し休みをとるがよい。あまり休めないと思うが、、、」


「いえ。少し休暇をいただけるだけでも充分です。では失礼致します」


 アルダスとガイは王の間から退出したがまだ理人が残っていた。


「どうした?お主も下がるが良い」


「いえ。俺は王に頼みがある、、、いやあります」

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