ある夏の怪談!
彼は誰時にて!の怪
「業丸という刀は殆どがタルパで出来ているんですよ」
藤四郎は奴の攻撃を受け止めながら、苦し紛れにこう言った。
「コイツは相手の煩悩を切り裂く事が可能というとても変わった武器でね、亜死と戦う上でかなり相性の良い代物なんですよ」
「ゴタゴタ喋っている暇があるなら俺を殺してみるんだな」
再び奴は爪を振り下ろす、藤四郎は業丸でそれを受け流し、奴を攻撃しようと試みる。
が、反対側から奴の拳が飛んできたため、それをクルリとかわしてその反動で再び奴を切りつける。
一瞬、奴は飛びのいた。肩にはほんの少しだが、切り傷が付けられていた。
亜死が自分の肩の傷を目撃すると、にやっと不適な笑みを浮かべた。
それを見て藤四郎はゾッとした。
「ほうほう!面白い!」
彼はあからさまに声を張り上げた。
体育館に響き渡る、よく通る声だった。
「今まで俺のこの業丸の攻撃をその程度の怪我で済ませる悪霊などただの一体もいなかった」
そう言って、肩に刀をポンポンと当てる。
「況して俺は総合格闘技の全国大会で指折りの成績を残しているのが自慢なんだぜ。嘘だろ?」
「正直、強いと思った相手が実はそんなでもなかったなんてな事はよくあるこった。じゃあ、なんなら三人掛かりで俺をやっつけてもいいんだぜ?」
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