ある夏の怪談!
『説法』の怪!
麗之助は経本を振りかざし、攻撃する。
「思考的愛欲!」
だが、ヤナギの呪文は強かった。
そのまま撥ね飛ばされる。
「……今の呪文!」
「なんでしょう?」
「藤四郎との戦いを見て思ったぜ。お前の呪文は他の悪霊が発しているオーラと同じだ。なのになぜそんな力を……」
「それは貴方達だって同じじゃないですか」
「はあ?」
「弱々しい、くだらない愛とか平和とか、よくそんなモノで今まで私たちを成仏できましたね」
「寂滅為楽!」
麗之助は経本を振る。
「ううっ!」
ヤナギは口を抑える。
「なるほど、今のは攻撃ではなく私の問に対する答えですか」
「この世は愛とか平和とかそんな生易しいモノは必要じゃねぇ!お前らの言う通りさ。なぜなら、全てが愛とか平和とかで満たされていれば、それは愛や平和ではなく普通になるからなあ」
「それが貴方方の言う高雅という奴ですか」
「ああ」
「それは私も思いました。では、この世界が全て苦しみで満ち溢れているのなら、それは苦しみではなく、普通になると言うことですよ」
「どうせなら、喜びで満ち溢れている方がいい、全ての怨念は極楽に切り替えるべきだ」
「悪霊は苦しみを望んでいるのかも知れません」
「それが望みなら、苦しみを与える事が喜びとなるってことだろ?だったら、どう転んでも最後は喜びにぶち当たるってことさ」
「さすがですね」
「麗之助、次は俺の番だ」
声を発したのは悟一だった。
「思考的愛欲!」
だが、ヤナギの呪文は強かった。
そのまま撥ね飛ばされる。
「……今の呪文!」
「なんでしょう?」
「藤四郎との戦いを見て思ったぜ。お前の呪文は他の悪霊が発しているオーラと同じだ。なのになぜそんな力を……」
「それは貴方達だって同じじゃないですか」
「はあ?」
「弱々しい、くだらない愛とか平和とか、よくそんなモノで今まで私たちを成仏できましたね」
「寂滅為楽!」
麗之助は経本を振る。
「ううっ!」
ヤナギは口を抑える。
「なるほど、今のは攻撃ではなく私の問に対する答えですか」
「この世は愛とか平和とかそんな生易しいモノは必要じゃねぇ!お前らの言う通りさ。なぜなら、全てが愛とか平和とかで満たされていれば、それは愛や平和ではなく普通になるからなあ」
「それが貴方方の言う高雅という奴ですか」
「ああ」
「それは私も思いました。では、この世界が全て苦しみで満ち溢れているのなら、それは苦しみではなく、普通になると言うことですよ」
「どうせなら、喜びで満ち溢れている方がいい、全ての怨念は極楽に切り替えるべきだ」
「悪霊は苦しみを望んでいるのかも知れません」
「それが望みなら、苦しみを与える事が喜びとなるってことだろ?だったら、どう転んでも最後は喜びにぶち当たるってことさ」
「さすがですね」
「麗之助、次は俺の番だ」
声を発したのは悟一だった。
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