ある夏の怪談!
『上級の霊』の怪
「分離!思考世界!慈愛真逆喜!」
ヤナギは呪文を唱え、闇と光は交わり合う。
「俺の呪文を跳ね返す悪霊は初めて見ました」
「私の呪いに屈しない人間も初めて見ました」
次の瞬間、藤四郎は後ろに飛ばされた。
内陣の奥の壁に背中をぶつける。
ヤナギはその長い黒髪が少し切られた。
それから自分の口から血が出ているのに気づく。
「まあ、お前もそれなりの霊力はあるってことだな」
「ええ、貴方も私に歯向かう霊力は持っていますよ」
「ふっふっふ、嬉しいぜ」
藤四郎は不適な笑みを浮かべる。
「先輩、変わってくれますか?いくら悪霊とはいえ相手は女性ですからね。一対一じゃないと不公平なので」
「疲れたか?藤四郎くん。入れ替わるぜ」
「じゃあ俺は見学だな」
悟一が言う。
麗之助は藤四郎と入れ替わり、ヤナギと戦う事となった。
「……先ず、倒し方を考えなくてはな」
「ええ、ぜひゆっくり考えてからでいいですよ」
「……決めた。地の底に封印してやる」
すると、麗之助は折られた木刀をヤナギに投げつけた。
書かれている呪文は釈迦の説法と言われる。
奴は軽やかにそれを避け、麗之助の背後に回る。
だが彼は、経本をポケットから取り出す。
「高雅!十方為楽!」
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