ある夏の怪談!

内野あきたけ

『第六感が疼く!』の怪②

「先ず、悪霊退治で大切なことはなんだと思う?」


「うーん。霊能力、とか?」


「残念。それは上級者向けだ」


「上級者?」


「ああ、そのとうりだよ」


「なに?」


「先ず、心を強く持つことだ。怖いとか恐ろしいという感情は人間なら誰でもが持つ。大切なのはそれを楽しむ事だ」


「うん。楽しむ」


「恐怖という感情は、人間が作り出した思考にすぎないということを理解するんだな」


「怖いと思い込むことこそ、怖い的な?」


「まあ、重要なのはそれを頭で理解するんじゃなくて心で理解すること」


「ふうん。難しそう」


「恐怖以外に嫉妬や怨み、屈辱、その他色々の苦しみは人間が作り出したものでしかない」


「でも、それでみんな苦しんでいるのよ」


「うん。それは心が苦しいんじゃなくて、頭で苦しがっているんだよ。みんな頭で考えることが自分の心だと思っている」


「ごめんごめん!ぜんっぜーん、分かんない」


「頭でわかんなくていい。心でわかれ」


「余計分かんない」


「はっはっは!そのうちわかるよ」


「それだけでいいの?」


「あとはね、絶対に負けないという気持ち」


「それはそうね」


「悪霊と出会ったとき、恐怖や怒りという感情を見せてはいけない。そうなれば敗けだ」


「ええ」


「安らかに成仏してほしい。苦しまずこの世の未練を断ち切ってほしいという慈悲の心、愛で接する事が重要だ」


「愛?慈悲の心?そんなんで大丈夫なの?」


「ああ。大丈夫だ。何かあったら、俺を呼んでくれればいい」

















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