ある夏の怪談!
『第六感が疼く!』の怪
少女の体は何者かに吹っ飛ばされ、窓ガラスに打ち付けられた。
ガラスの破片は甲高い音を立て、床に広がった。
「……どうしてくれるの?後片付けが大変になるじゃない」
少女は体制を立て直し、そう吐き捨てた。
「…………」
しかし、黒い塊は、何も言わなかった。
そいつは、人の形をしたモノであるが人ではない。
……悪霊だ。
その時、雨が降っていた。
そして、少女の家の中に悪霊はウジャウジャといたのだ。
少女はずっと昔から、得体の知れない悪霊のため精神的に悩まされてきた。
彼女の名を常和汐里という。
麗之助たちの仲間である。
ある日、汐里はこの状況をどうにかしようと麗之助の家を訪ねた。
彼の家は東京都の北区にある一軒家だ。
まるで旅館のような豪華さと廃墟のような威圧感を兼ね揃えた不思議な魅力があるものだった。
汐里は門の前に立ち、ノックをした。
すると、その音がまるで鳴龍の如くに反響を始めたのである。
なんとも表現出来ないような絶妙な響きがその場に流れたのである。
これがチャイムなのであろう。
すると、奥の方に麗之助の影が見えた。
相変わらずの真っ白い肌だ。
「いらっしゃい」
「お邪魔します」
「何か飲む?」
「いえ、大丈夫よ」
「最近、家の様子はどう?悪霊は落ち着いている?」
汐里が話たいと思った事を麗之助が先に聞いてくれた。
「いや、それが最近酷くなって」
「なるほど、俺に悪霊をぶっ潰して欲しいと」
「それもあるけど。悪霊の倒しかたを教えて欲しいなあって」
「おお、君も悪霊退治に興味が涌いてきたか」
そういうことで、汐里は麗之助から、悪霊退治を教えてもらう事となった。
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