No title_君なら何とタイトルをつけるか

天ノ

反逆者

本土から離島の基地へ帰る日になった朝の港。
団員達は故郷との別れを惜しんでいた。
「眩楼、母はお前の無事を祈っていますから どうか次帰ってくる時も元気な様子を見せて下さい」
「分かりました」
イグニスは母親と別れ艦に乗り込んだ。
「イグニスの母は態々ここまで送ってきてくれたのかい?優しそうな女性だね」
メコはそう言ってイグニスの背中を叩き艦の中へと入っていった。
「……おはよ」
イグニスの背後から気配なく現れたグレイに驚いたイグニスは艦から落ちそうになったがギリギリで耐える事が出来た。
「…っ!!驚かさないでください!落ちたらどうするつもりだったんですか!」
「あはは…ごめんごめん…あの女性は君の母上?」
「えぇ、そうですよ」
「へー。優しそうな女性だね」
「それさっきもメコに言われました」
グレイはヘラヘラしていたが段々と顔色を暗くしていった。
「…どうしましたか?」
「……いや、何でもない。団長とヴェルザがまだ艦に乗っていないんだ。まだ時間があるから話がしたい」
「…分かりました」
珍しく真剣なグレイに戸惑いつつも2人は司令室に入った。
「…サラ、如何した?」
司令室にはメコとアイも来ており椅子に座って待っていた。
「メコ、イグニス、アイ…今から話す事は団長からの伝言だ」
3人は真剣にグレイを見た。
「この海上団に裏切り者がいる、それは副団長のリアム・ミラーとその部下達…と今は分かっている。いつ反逆行動をしてくるか分からない…目的も分からないが…私の考えだと恐らくは団長の座が目的だろう」
「サラ、それは…つまり…」
恐る恐る言葉に出したアイ。
「団長と海上団が危ないって事?」
「そう解釈してくれて構わない」
黙って聞いていたメコが深刻そうな顔をして応えた。
「…団長はただの反逆行動だけじゃ、態々 私達を集めて伝えて来ない。会った時に伝えてくるような軽い感じだ…なのに今回はサラにまで頼んで集めてから伝えてきた。それって反逆行動以上の事が起きる可能性があるからだろ?」
「…また、戦争?」
アイは俯き応えた。
「サラ指揮官、団長が危ないなら迎えに行った方が良いんじゃないでしょうか?」
「…そうするつもりだ。今 団長とヴェルちゃんはまだ屋敷に居るらしいんだ…ヴェルちゃんは優秀であろう護衛役だがもし、反逆者が海上団の者だけでは無かったら2人は非常に危ない状態なんだ…だから私は今から迎えに行く」
「…私も行きます」
イグニスは応えたがグレイに断られメコを連れて行くと言い艦を降りて行った。

屋敷を出る前に玄関の鏡で制服の乱れを直していたヴェルザは待たせていたハイネのいる門へ駆けつけた。
「す、すみません。お待たせ致しました」
「いいや、大丈夫だよ。さぁ駅に行こうか」
「はい」
京都へ来る際はバスだったが陸上団が用意した物であったため港へ向かうのに遅れているヴェルザとハイネはバスに乗る事が出来ず、地下鉄から目的地に向かおうとしていた。
「団長、泊まらせて頂き有難うございました」
「良いんだよ、君は僕の護衛役だ。僕の近くで行動するように言っただろ?」
「そうでしたね」
2人は話しながら駅に向かっているとあっという間に地下鉄に乗り込み電車を降りた。そこから港まではそう遠く無かったのでまた歩いて向かっていると小さなトンネルに入った。
「こっちが近道なんだ。艦を待たせているから急ごうか」
「はい」
そんな2人の背後から何者かが刀を振り下ろした。気配に気付いたヴェルザと団長は刀を避けた。
「…っ!!あっぶねぇ!」
団長は顔を上げて少し驚いたがヴェルザの方を反射的に見た。
「…っ!兄上!?」
ヴェルザは金縛りにあったかのように体が動かなくなり冷汗が出始めた。
「やぁ…久しぶりだね。餓」
「なんで此処に!」
「なんでって…宣戦布告だよ。スピリト殿はお気付きになっていたのでは?」
「…アルバ殿、やはり貴方でしたか。反逆者リアムの協力者は…」
「えぇそうです。けれど俺は彼の目的には興味無いんです」
「へぇ…では何が目的でリアムに協力を?」
ウキは気味の悪い笑顔を出した。
「俺はこの日本を壊したいんです。そして俺は新しい日本を作り出す…今よりもっと素敵な所になりますよ…きっと」
「そうはならない。僕が言う事はだいたい正しいんだ…」
ハイネは冷静に応えた。
「殺れ、ヴェルザ」
ヴェルザはナイフを持ちウキに飛びかかったが刀で勢いを止められた。
「…っ!」
「へぇ、やるようになったじゃないか…5年前の出来損ないは少しだけ出来るようになったんだな」
直ぐにヴェルザは体制を整えてもう一度ウキにナイフを首目掛けて振り下ろした。
油断していたウキはナイフを止めることは出来なかった。「殺れる!」そう思ったヴェルザだったが腹部に痛みを感じた。あまりの痛さに倒れ込んだヴェルザの左腹部からは血が出ていた。
「…っ!!イッ…!!」
「油断したらいけないだろう?」
ウキは血のついた果物ナイフを白いハンカチで余裕そうに拭き取った。
「ヴェルザ…!!」
ハイネは隠し持っていた拳銃を向けたがウキの3人の部下に後ろから撃たれそうになり弾丸を避けるのに必死だった。
「くそ…!!」
拳銃を部下達の頭を狙って撃つと2人倒れた。
残り1人になった部下は舌打ちをしナイフを手に取りハイネに襲い掛かったがハイネは避け思いっきり部下の腹を殴った。部下の肋が折れたのだろうか魘されながら倒れ込んだ。
ヴェルザは左腹部の痛みに耐えながらもウキから刀を振り下ろされており避けていた。避ける度に走ってくる激痛に限界が来ていた。
「ヴェルちゃん!屈んで!」
ヴェルザは地面を蹴り刀から離れて屈むと3発の発砲音がした。
「…っ!ぐ、グレイか…」
グレイの撃った弾丸は刀で止められたが弾が当たった時の衝撃にウキは少しだけ弱った事をグレイは見逃さずに最後に1発撃つとウキの右肩に直撃した。
「…っくそ!!」
ウキの部下が増えてきたがメコはトンネルの壁を蹴り勢い良く飛び蹴りをした。その攻撃で数人の部下は倒れたがまだ4人を囲む程の人数がいた。
「グレイ、撤退するぞ」
「…分かりました。メコ ヴェルちゃんを運んでくれ」
グレイは手榴弾を部下に向けて投げつけると部下達は後ずさり避けた隙に一気に4人は走った。ウキはそれを何も言わずに部下達と見ていた。グレイはある程度離れてから叫んだ。「その手榴弾!偽物だから好きにしていいよ!!」ニヤけ顔ながらも必死に走ると港に着くことが出来た。艦に乗り込むと急いでメコはヴェルザを医務室へ連れて行った。
「アイ!ヴェルザが刺された」
「…!そこに寝かせて」
アイは驚きながらも冷静にヴェルザの傷口を縫っていった。

「団長!!ご無事でしたか!」
イグニスは団長の所へ駆け寄った。
「あぁ、大丈夫だ。イグニス、艦を今すぐ出すように伝えて来い。メコ、艦に居ない団員は全員反逆者だろう…居なくなった人数を確認してくれ。サラ、団員達に伝えてくれ「これから先は地獄になる」と」
命じられた3人はその場から急いでそれぞれの持ち場へ向かった。

「…くそ!!痛いなぁ」
ウキは空中にある基地に戻り治療していた。
「…でも、行ってよかった。餓に会えたからな…にしてもアイツ強くなってたな…処分した方が良さそうだ…」
「アルバ、団長は殺れなかったそうだな…」
「おや、副団長…いや、元だな。リアム、途中で邪魔が入ったんだよ」
「グレイとメコか…」
「正解」
ウキは楽しげに笑った。
「…」
「そんな怖い顔してぇ…大丈夫。宣戦布告はしておいた」
「そうか…」
リアムは部屋を出て行った。
「本当、無愛想だなぁ」

海上団本部の基地に着くと団員達は急いで戦争の準備をしていた。
「1週間後、海上団VS反逆者+空団の戦争がある。僕は言い切っておく、前回の戦争より犠牲者が出るだろう…たくさんの血が流れる。けれど、反逆者は処分しなければならない…皆、頑張ってくれ」
ハイネは放送でそう言うと直ぐに切った。
「…」
「ヴェルザもう大丈夫だから」
傷口を縫い終えたアイは疲れた声をして応えた。
「有難う…助かった…」
「いいんだよ。仕事なんだから」
「明日はまだ痛みがあると思うが動けるだろうね…団長を守ってくれ」
「…それが自分の仕事だから当たり前だ」
ヴェルザは痛む左腹部をお構い無しに起き上がり団長の所へ戻った。
「団長」
「ヴェルザ、大丈夫だったかい?」
「少し痛みますが、護衛役のため励みます」
「…そうか。心強いよ」
ハイネは無理矢理の笑顔を見せてその場を流した。

1週間後、ヴェルザの怪我は良くなっていたがついに戦争が始まろうとしていた。
「ここで艦を止めろ」
グレイが指示すると20隻の艦は止まり団員達は空を飛び回っている空団の戦闘機を睨みつけていた。海上に敵の戦艦は5隻見えた。そこにはリアムと反逆者達の姿があり、それを確認した団員達は酷く彼等を恨んだ。
たった約4ヶ月の付き合いだったが共に訓練してきた仲間122人だ。彼等は如何して反逆行動をしたのか…リアムに弱味でも握られてるからではないのか…リアムが団長になったら贔屓してもらう為にリアムの味方になったのではないか…などと騒々しい話が飛び交っていながらも本土から離島の基地へ帰る日になった朝の港。
団員達は故郷との別れを惜しんでいた。
「眩楼、母はお前の無事を祈っていますから どうか次帰ってくる時も元気な様子を見せて下さい」
「分かりました」
イグニスは母親と別れ艦に乗り込んだ。
「イグニスの母は態々ここまで送ってきてくれたのかい?優しそうな女性だね」
メコはそう言ってイグニスの背中を叩き艦の中へと入っていった。
「……おはよ」
イグニスの背後から気配なく現れたグレイに驚いたイグニスは艦から落ちそうになったがギリギリで耐える事が出来た。
「…っ!!驚かさないでください!落ちたらどうするつもりだったんですか!」
「あはは…ごめんごめん…あの女性は君の母上?」
「えぇ、そうですよ」
「へー。優しそうな女性だね」
「それさっきもメコに言われました」
グレイはヘラヘラしていたが段々と顔色を暗くしていった。
「…どうしましたか?」
「……いや、何でもない。団長とヴェルザがまだ艦に乗っていないんだ。まだ時間があるから話がしたい」
「…分かりました」
珍しく真剣なグレイに戸惑いつつも2人は司令室に入った。
「…サラ、如何した?」
司令室にはメコとアイも来ており椅子に座って待っていた。
「メコ、イグニス、アイ…今から話す事は団長からの伝言だ」
3人は真剣にグレイを見た。
「この海上団に裏切り者がいる、それは副団長のリアム・ミラーとその部下達…と今は分かっている。いつ反逆行動をしてくるか分からない…目的も分からないが…私の考えだと恐らくは団長の座が目的だろう」
「サラ、それは…つまり…」
恐る恐る言葉に出したアイ。
「団長と海上団が危ないって事?」
「そう解釈してくれて構わない」
黙って聞いていたメコが深刻そうな顔をして応えた。
「…団長はただの反逆行動だけじゃ、態々 私達を集めて伝えて来ない。会った時に伝えてくるような軽い感じだ…なのに今回はサラにまで頼んで集めてから伝えてきた。それって反逆行動以上の事が起きる可能性があるからだろ?」
「…また、戦争?」
アイは俯き応えた。
「サラ指揮官、団長が危ないなら迎えに行った方が良いんじゃないでしょうか?」
「…そうするつもりだ。今 団長とヴェルちゃんはまだ屋敷に居るらしいんだ…ヴェルちゃんは優秀であろう護衛役だがもし、反逆者が海上団の者だけでは無かったら2人は非常に危ない状態なんだ…だから私は今から迎えに行く」
「…私も行きます」
イグニスは応えたがグレイに断られメコを連れて行くと言い艦を降りて行った。

屋敷を出る前に玄関の鏡で制服の乱れを直していたヴェルザは待たせていたハイネのいる門へ駆けつけた。
「す、すみません。お待たせ致しました」
「いいや、大丈夫だよ。さぁ駅に行こうか」
「はい」
京都へ来る際はバスだったが陸上団が用意した物であったため港へ向かうのに遅れているヴェルザとハイネはバスに乗る事が出来ず、地下鉄から目的地に向かおうとしていた。
「団長、泊まらせて頂き有難うございました」
「良いんだよ、君は僕の護衛役だ。僕の近くで行動するように言っただろ?」
「そうでしたね」
2人は話しながら駅に向かっているとあっという間に地下鉄に乗り込み電車を降りた。そこから港まではそう遠く無かったのでまた歩いて向かっていると小さなトンネルに入った。
「こっちが近道なんだ。艦を待たせているから急ごうか」
「はい」
そんな2人の背後から何者かが刀を振り下ろした。気配に気付いたヴェルザと団長はナイフを避けた。
「…っ!!あっぶねぇ!」
団長は顔を上げて少し驚いたがヴェルザの方を反射的に見た。
「…っ!兄上!?」
ヴェルザは金縛りにあったかのように体が動かなくなり冷汗が出始めた。
「やぁ…久しぶりだね。餓」
「なんで此処に!」
「なんでって…宣戦布告だよ。スピリト殿はお気付きになっていたのでは?」
「…アルバ殿、やはり貴方でしたか。反逆者リアムの協力者は…」
「えぇそうです。けれど俺は彼の目的には興味無いんです」
「へぇ…では何が目的でリアムに協力を?」
ウキは気味の悪い笑顔を出した。
「俺はこの日本を壊したいんです。そして俺は新しい日本を作り出す…今よりもっと素敵な所になりますよ…きっと」
「そうはならない。僕が言う事はだいたい正しいんだ…」
ハイネは冷静に応えた。
「殺れ、ヴェルザ」
ヴェルザはナイフを持ちウキに飛びかかったが刀で勢いを止められた。
「…っ!」
「へぇ、やるようになったじゃないか…3年前の出来損ないは少しだけ出来るようになったんだな」
直ぐにヴェルザは体制を整えてもう一度ウキにナイフを首目掛けて振り下ろした。
油断していたウキはナイフを止めることは出来なかった。「殺れる!」そう思ったヴェルザだったが腹部に痛みを感じた。あまりの痛さに倒れ込んだヴェルザの左腹部からは血が出ていた。
「…っ!!イッ…!!」
「油断したらいけないだろう?」
ウキは血のついた果物ナイフを白いハンカチで余裕そうに拭き取った。
「ヴェルザ…!!」
ハイネは隠し持っていた拳銃を向けたがウキの3人の部下に後ろから撃たれそうになり弾丸避けるのに必死だった。
「くそ…!!」
拳銃を部下達の頭を狙って撃つと2人倒れた。
残り1人になった部下は舌打ちをしナイフを手に取りハイネに襲い掛かったがハイネは避け思いっきり部下の腹を殴った。部下の肋が折れたのだろうか魘されながら倒れ込んだ。
ヴェルザは左腹部の痛みに耐えながらもウキから刀を振り下ろされており避けていた。避ける度に走ってくる激痛に限界が来ていた。
「ヴェルちゃん!屈んで!」
ヴェルザは地面を蹴り刀から離れて屈むと3発で拳銃の音がした。
「…っ!ぐ、グレイか…」
グレイの撃った弾丸は刀で止められたが弾が当たった時の衝撃にウキは少しだけ弱った事をグレイは見逃さずに最後に1発撃つとウキの右肩に直撃した。
「…っくそ!!」
ウキの部下が増えてきたがメコはトンネルの壁を蹴り勢い良く飛び蹴りをした。その攻撃で数人の部下は倒れたがまだ4人を囲む程の人数がいた。
「サラ、撤退するぞ」
「…分かりました。メコ ヴェルちゃんを運んでくれ」
グレイは手榴弾を部下に向けて投げつけると部下達は後ずさり避けた隙に一気に4人は走った。ウキはそれを何も言わずに部下達と見ていた。グレイはある程度離れてから叫んだ。「その手榴弾!偽物だから好きにしていいよ!!」ニヤけ顔ながらも必死に走ると港に着くことが出来た。艦に乗り込むと急いでメコはヴェルザを医務室へ連れて行った。
「アイ!ヴェルザが刺された」
「…!そこに寝かせて」
アイは驚きながも冷静にヴェルザの傷口を縫っていった。

「団長!!ご無事でしたか!」
イグニスは団長の所へ駆け寄った。
「あぁ、大丈夫だ。イグニス、艦を今すぐ出すように伝えて来い。メコ、艦に居ない団員は全員反逆者だろう…居なくなった人数を確認してくれ。サラ、団員達に伝えてくれ「これから先は地獄になる」と」
命じられた3人はその場から急いでそれぞれの持ち場へ向かった。

「…くそ!!痛いなぁ」
ウキは空中にある基地に戻り治療していた。
「…でも、行ってよかった。餓に会えたからな…にしてもアイツ強くなってたな…処分した方が良さそうだ…」
「アルバ、団長は殺れなかったそうだな…」
「おや、副団長…いや、元だな。リアム、途中で邪魔が入ったんだよ」
「グレイとメコか…」
「正解」
ウキは楽しげに笑った。
「…」
「そんな怖い顔してぇ…大丈夫。宣戦布告はしておいた」
「そうか…」
リアムは部屋を出て行った。
「本当、無愛想だなぁ」

海上団本部の基地に着くと団員達は急いで戦争の準備をしていた。
「1週間後、海上団VS反逆者+空団の戦争がある。僕は言い切っておく、前回の戦争より犠牲者が出るだろう…たくさんの血が流れる。けれど、反逆者は処分しなければならない…皆、頑張ってくれ」
ハイネは放送でそう言うと直ぐに切った。
「…」
「ヴェルザもう大丈夫だから」
傷口を縫い終えたアイは疲れた声をして応えた。
「有難う…助かった…」
「いいんだよ。仕事なんだから」
「明日はまだ痛みがあると思うが動けるだろうね…団長を守ってくれ」
「…それが自分の仕事だから当たり前だ」
ヴェルザは痛む左腹部をお構い無しに起き上がり団長の所へ戻った。
「団長」
「ヴェルザ、大丈夫だったかい?」
「少し痛みますが、護衛役のため励みます」
「…そうか。心強いよ」
ハイネは無理矢理の笑顔を見せてその場を流した。

1週間後、ヴェルザの怪我は良くなっていたがついに戦争が始まろうとしていた。
「ここで艦を止めろ」
グレイが支持すると20隻の艦は止まり団員達は空を飛び回っている空団と戦闘機を睨みつけていた。海上に敵の戦艦は5隻があった。そこにはリアムと反逆者の達の姿があり、それを確認した団員達は酷く彼等を恨んだ。
たった約4ヶ月の付き合いだったが共に訓練してきた仲間122人だ。彼等は如何して反逆行動をしたのか…リアムに弱味でも握られてるからではないのか…リアムが団長になったら贔屓してもらう為にリアムの味方になったのではないか…などと騒々しい話が飛び交っていながらも団員達は使命を忘れずに緊張感を持って空と海を見ていた。

大砲の音がすると攻撃が始まった。

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