第52話領主

ショウが土の精霊と契約した頃スポイルは大熱狂に包まれていた。理由は昨日の夜会で国王陛下が、正式にショウがスポイルの領主になると発表したからだ。糞領主がクビになってから、国の役人が臨時領主をしていたが、まさかの国の英雄が、領主になると聞いて街の人はとても喜んでくれていたのだ。そして、とても期待しているのだ。何故なら、普通の貴族は口が達者だが、保身的で自ら危険な所には絶対に行かないが、ショウ様は自ら成竜に立ち向かい勝って見したのだ。そして、みんなの前で、

「私が好きな言葉は「ノブレス・オブリージュ」と、言う言葉です。その言葉には、地位の高いものには責任を、力あるものには力なきものに力をと、私は解釈しています。私は今後もこの考えを変えるつもりはありません」

と、仰ったのだ。今までだったら、また何かカッコイイ言葉言ってるぞ。で終わった筈だが、ショウ様が言うと信ぴょう性が物凄く高かった。国民は襲爵式でここまで感動したのは初めてだろう。そこまで凄かったのだ。

「みんなー！ショウ様が、帰って来たぞー！」

「本当だー！」

「まじで領主になったんだな！」

「魔神ー！魔法教えて！」

「皆さんこんにちは知ってるとは思いますが、新たにここの領主になったショウです。初めての領主なので全然知識がないのですが一緒に成長していきましょう」

「「「「「「ウォォォォォァオオオ」」」」」」

「いきなりになるんですが。この街で何か不安に思っていることないですか？」

「えっ？」

「なんでもいいですよ。僕達がいきなり帰るよりも何年もここに住んで来た皆さんの方がこの街の問題点を知っていると思うので」

「なら、この街人口が多いのでもう少し街を広げて欲しいです」

「そうなんだ。貴重な意見ありがと。他にある人？」

「はい！この街は、孤児が多いので孤児院を作ったり子供でも働ける場所を作ったりした方がいいと思います」

「孤児問題は、早急に対策をした方がいいな。ありがと」

「はい！はい！もっと子供達が遊べる施設が欲しいです」

「そう言えば公園とか全然ないな。わかった。ありがと。他にもあるだろうから僕の家の前に意見箱を設置するからそこに書いて入れてね」

「はい！字を書けない人はどうした方がいいの？」

「そっか。字が書けない人もいるのか。なら、最初は部下にやらせて後にこれも仕事にして誰かにやってもらうね」

「仕事は、どうやって見つけるんですか？」

「これから職業案内所を作るつもりだよ。それはね
その人に合った職業を紹介する施設なんだ」

「領主様は、博識なんですね」

「そうでも無いよ。今日は、そろそろ帰るね」

「「「「「さようなら！」」」」」

「バイバイ！」

ショウは、飛んで帰っていった。そんなショウを見て街の人達は、

「領主様って本当にノブレス・オブリージュをしようとしているね」

「それにめちゃくちゃイケメン出しね。あー！ショウ様と結婚したいよー！」

「諦めろ。あんな人公爵令嬢と結婚するぞ。現に公爵令嬢で今は子爵でショウ様の部下のユーリ様といい感じらしいぞ」

「まじかー！それは残念」

「でも、頭も良くて優しくてそれで国1強くて本当に非の打ち所のない人なんだね」

と、ショウがいない所でショウの評価はどんどん上がっていった。

ショウが家に初めて帰ると家の広さにまず驚いた。大豪邸と言っていたが、これ皇居位あるぞ？と、言うぐらい広かったのだ。そして、次に驚いたのは、メイドが沢山いた事だ。

「あっ、ショウおかえりー！」

「ただいまリナ。ってかこのメイド何？」

「何か無料でいいから住み込みで働きたい！って子がめっちゃ来たから、可愛い子から順番に30人雇った」

「いやいやいやそれは駄目でしょ！」

「ショウ。メイドが無料なのは一般的ですよ。住み込みで貴族の家に住むことが出来、しかも豪華なご飯も食べれるので給料無くても大丈夫なのですよ」

「でも僕は、払うよ。1人当たり5万エル」

「高くないですか？」

「高い位がちょうどいいんだよ。お金持っている人がお金を出さないと経済が回らない。経済が回ればもっと発展する。だから、街の人から問題点を聞いて来たから今から話し合うぞ！」

こうして僕は、正式にスポイルの領主になった。そして、スポイルは国1の発展した都市になる。