精霊術士の英雄譚

夢見る少年

第31話 喧嘩

僕は、馬車の中でのんびりしていると、自称上級騎士の人が、


「お前の職業って何だ?」


「教えると思います?」


「教えろ!」


「嫌です」


「何故だ!」


「国王にも教えてないのに貴方に教える訳が無いですよ」


「内緒にするから教えろー!」 


「嫌です」


「なら、俺らを動けなくしたのは、お前の魔法か?」


「そんな魔法あるんですか?」


「なら、たまたまとでも言うのか?」


「そうかもしれませんね」


「なわけあるかー!」


「そうですね。それより、貴方は本当に上級騎士なのですか?」


「あーそうだぞ!見ろこの紋章を!この紋章は、上級騎士しか貰えないんだぞ!憧れるか?」


「いや、別に」


「本当は、流石上級騎士様!尊敬してもいいですか!って言いたいんだろ?俺には、嘘を付けんぞ」


「そうですね」


「あっ、ついたぞ!」


「そうですね。ありがとうございます」


僕が乗ってる馬車は、王都に着いて、そのまま王城に向かった。王城に着くと、上級騎士の3人と別かれてジョンと、合流した。


「お久しぶりです。ショウ様」


「お久しぶりです。今日は、どのような用事ですか?」


僕は、禁忌魔法の事と分かっていたが、あえて知らない振りをしたら、


「すみませんが、私にも教えて貰って無いので分かりませんが、もしかしたら、禁忌魔法の事かも知れません」


「そうなんですか。分かりました」


「陛下の部屋につきました。陛下いますか?」


「ジョンか?」


「はい」


「入れ」


「失礼します」


「久しぶりだな、ショウ」


「お久しぶりです」


「まぁー、座ってくれ」


「失礼します」


「早速本題に入るがいいか?」


「いいですよ」


「ショウは、禁忌魔法を使ったのか?」


「はい」


「今回は、黙秘をしないんだな」


「黙秘した方がいいですか?」


「いや、しない方がいい」


「そうですか」


「なら、禁忌魔法終焉を使ったのは、本当か?」


「はい」


「禁忌魔法終焉が、どんな魔法か、理解しているか?」


「はい」


「では、何故使った?」


「全力を出しただけです」
 

「なら、あれ以上の火力は出せないって事か?」


「それは、100%無いと思います」


「何故だ?」


「僕は、成長速度が、以上なので」


「具体的には、どのくらいだ」


「最初に国王に、会った時は、【エクスプローション】が、最大の威力出したが、今では、禁忌魔法終焉まで使えます。ちなみに、リン様を助けた時の最大が、【アテン】です。このように僕の成長速度は、異常です。この位で説明は、いいですか?」


「今の話全部本当か?」


「はい。真実です」


「そうか。分かった。なら、お願いがある。もう2度と禁忌魔法を使わないでくれ」


「それは、分かりません」


「なら、どうしたら、いい?金か?名誉か?地位か?」


「どれも不用です」


「なら、何だ?俺に出来ることなら何でもするからお願いだ」


「陛下、何故そこまで禁忌魔法を使わない事にこだわるのですか?」


「ジョンさんは、禁忌魔法が、どのような魔法か、知らないんですか?」


「はい。知りません」


「そうですか。なら、簡単に説明すると、世界を滅亡させる事が出来る魔法です」


「えっ?」


「ジョン、ショウが言っていることは、本当だ。だから、使わないようにお願いをしている」


「ショウさんは、世界を滅亡させるつもり何ですか?」


「いえ、全く」


「本当だな?」


「はい。僕の夢は英雄なので、世界を滅亡させるのは、真逆ですし」


「なら、魔王を倒せば、いいでは無いか?」


「それは、利奈が嫌だって言ったから、しません」


「リナってリンを助けた時にいたこか?」


「そうですね」


「リナを説得してくれないか?」


「それは、無理ですね」


「何故だ?」


「利奈を巻き込ませたくないからですよ」


「なら、リナを置いて行けばいいではないか?」


「嫌です」


「何故そこまでリナにこだわる?」


「パーティメンバーなので」


「そのぐらいどうでもいいだろ!」


「何故どうでもいいんですか?」


「ただの無能の女など、ほっとけばいいではないか!」


「利奈を無能ですか、流石に怒りますよ?」


「なら、何処に有能の要素がある?」


と、国王が言って途端、僕は、部屋を出た。


「国王、流石にあれは、ショウ様が、可哀想かと」


「確かに言い過ぎたかもしれん。後日謝ろう」


「明日が最適かと思われます」


「では、明日謝ろう」


と、国王が反省していたが、僕は、王都から出て、スポイルに、向かっていた。


(作戦成功だ。明日国王は、どう出るかな?)


と、何か考えていた。
     


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