精霊術士の英雄譚

夢見る少年

第27話 勧誘

僕は、前と同じようにすぐに帰ったが、決闘をしていた人は、みんな騒然としていた。


「あれって勇者だよな?勇者弱すぎねぇーか?」


「馬鹿かお前は?【魔法王子】が、強すぎなんだよ。あんなの異次元だろ」


「それに、あの魔法なんだ?」


「知らね」


「だよな、あれが凄い魔法ってことは、分かるけどどんな魔法なんだろうな?」


と、話していると、後ろから男性が、来て、


「禁忌魔法終焉それが、さっきの魔法の名前だ」


「禁忌魔法って何?って?SSS冒険者の【賢者】だ!【賢者】は、あの魔法打てるの?」


【賢者】と、言われているのは、魔術師唯一のSSSランク冒険者で、上級魔法まで無詠唱が出来るショウが、現れるまで魔術師最強だった人だ。


「無理無理。禁忌魔法は、神級魔法よりも上じゃ神級魔法も打てんワシには、到底無理な話じゃ。しかもそれを無詠唱とか、あれは魔王と一騎打ちが、出来るレベルじゃ」


「【賢者】が、打てない魔法を無詠唱で打つとかやば過ぎない?」


「だから、異次元って言っだろ?」


「しかし、今の時代に禁忌魔法が打てる者がおるんじゃのぉー。もし、あいつが禁忌魔法創造が、打てるのなら世界が変わるぞ」


「【賢者】ちょっと意味が分からないんだけど」


「禁忌魔法は、世界を変える事が出来る魔法だ。簡単に言うと、禁忌魔法終焉だけで世界を滅亡することが出来る。そしてその対の魔法が禁忌魔法創造だ。禁忌魔法創造は、その名の通り世界を創造出来る魔法だ。禁忌魔法は、人が至ってはいけない境地だ。だから、禁忌魔法と呼ばれておる。分かったか?」


「簡単に言うと【魔法王子】次第で世界を滅亡することが出来るってことでしょ?」


「そうだ。だから、魔王と一騎打ちが、出来るレベルだ。と、言ったのだ」


と、【賢者】は、翔の恐ろしさを語った。しかし、翔は、自分が人が至ってはいけない境地に、至った事を全く知らなかったので、


「ウェスタ力貸してくれてありがと!いい魔法だったね」


「ウェスタがんばったよ〜もっとほ〜め〜て〜」


「うん!ウェスタは、最高のパートナーだ!」


「うん〜しょうすき〜」


「ありがと。ウェスタ。よし、利奈と、ローザさんが、待ってるから帰ろっか」


「うん〜」


「あっそう言えばローザさんを、ウェスタは、信用出来る?」


「できる〜でもまだこわい〜」


「そっか。なら、もう少し秘密にしようか」


「うん〜」


と、仲良くウェスタと、会話をしながら宿屋に帰った。


「あっ!翔おかえりー。遅かったね」


「ちょっと光輝に、絡まれて遅くなった」


「えっ?大丈夫なの?暴力降られてない?」


「大丈夫だよ。それよりご飯食べに行かない?」


「うん!そうだね。ローザさんは、いい?」


「いいぞ」


と、会話してご飯を食べに行った。ご飯を食べたあと、僕は、部屋に帰ってすぐに寝た。次の日宿屋で朝食を取り、冒険者ギルドに向かうと、


「あっ!【魔法王子】だ!」


「おー本物だ!昨日決闘見たぞー」


「あっ、ありがとうございます」


「そんなに畏まるなって!俺ら同じ冒険者では無いか。そう言えばお前ソロだよな?もし良かったら俺らのパーティ入らないか?」


「おい!お前せこいぞ!【魔法王子】は、俺らのパーティに、入るんだ」


「そこの弱小パーティ。【魔法王子】は、全員SSランク冒険者の私達のパーティが、いいよね?」


「えっ?僕ソロですよ?」


「だから、勧誘しているんですよ?」


「だから、僕は、ソロプレイヤーです。それに、パーティなら、所属しています!」


「なら、そのパーティ名を聞いていい?【魔法王子】が、所属するパーティとか相当強いんだろうね」


「はい!【ピクシーセイバー】です!」


「えっ?聞いたことないよ?何人のパーティ?」


「3人です!」


「そのパーティメンバーのランクは?」


「Eランクと、鍛冶師です!」


「そっか。【魔法王子】1つ助言するけど、パーティ抜けて他のパーティ入った方が良いよ?君ならどんなパーティでも入れるから」


「ありがとうございます!でも僕は、【ピクシーセイバー】を抜けません!」


「そっか。頑張れ」


と、みんなに哀れな目で見られたけど、僕は、特に気にしなかった。

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