無職が伝説の召喚士になるまで

夢見る少年

第15話 宣戦布告

俺達が王城に来るともう既に話が通っているのか沢山のメイドに礼をされ、執事の人に案内された。その時にゴアスとは別れ、何故か俺と執事とメイド5人で王城の中を歩いていた。執事に色々説明や注意など受けたが特に何も聞いていなかった。そして、メイド5人は、全てジャンルが違う美女ばかりだった。どうせどのような女性がタイプかを探ってタイプの女性でハニートラップでもかけ少しでも交渉を有利にしようとでも、思っているのだろう。だから俺は先手必勝でわざと女性達に聞こえる声で執事に


「おい!じいさん後ろのメイド達ブスしかいねぇーな」


「そうでしょうか?私は美しい方々だと思いますがお気に召さなかったですか?」


「お気に召すも何もこんなブス誰も興味ねぇーだろ。反吐が出るわ」


「では、彼女達とわ別れ私だけで案内した方がよろしいでしょうか?」


「あー、そーだな。メイド連れて来るんだったら今度からせめて女と呼べるような人連れて来いよ」


「畏まりました。以後気を付けます。君たち、ライキ様が不快な気持ちになられるので職場に戻りなさい」


メイド達は今まで可愛いや綺麗などしか言われていなかったのだろう。本当にショックを受けているものや自分のプライドを傷つけられ怒りたいけど俺が客人なので怒れなく歯がゆそうにしているものなどいた。まぁー取り敢えずは作戦成功だろう。この5人は相当な美人だった為彼女達を相当なブスと言ったのでもうハニートラップ等は無いだろう。そのような事を考えていると今日宿泊する部屋に着いた。その部屋は多分他国の王族等に案内する部屋だろう。それぐらい凄かったのだ。これ程素晴らしい部屋を案内するという事は相当俺を配下にしたいのだろう。しかし所詮人族は使えると思えば可愛がり使えないと思えば捨てる種族だ。今の俺はこの国にとって使えるのだろう。だから俺に隙をつかせようとしているのだろう。人族には純粋な善意等ある訳がない。絶対に裏で何かを企んでいるんだ。だから俺は絶対に相手の思う壷になんかなってはならない。
俺が有り得ないほどふかふかしたベッドでゴロゴロしていると、ドアをノックされ、ドレスを着た1人の女性が入って来た。この女性は貴族だろう。メイドが駄目だったから今度は貴族の女性でハニートラップを仕掛けるつもりなのだろう。だから俺は、


「お前誰だ?」


「私はエクサイド・クリスティアナですわ!」


「あっそ。で、なんの用?」


「私はこの国の第1王女ですわよ!」


「質問聞いてたか?」


「勿論ですわ!」


「用が無いなら帰れ。邪魔だ」


「私にこの様な態度を取っていいとでも思っているのですか?父上に言いますよ?」


「どうぞご自由に」


「ほ、本当に言いますよ?」


余りにもしつこかったので俺は少し殺気を入れて、


「しつけぇーんだよ。これ以上しつこかったら殺すで?さっさ消えろ。目障りだ」


「ひっ!も、申し訳ございませんでした。し、失礼します」


これで自称王女が退室したのでもうハニートラップは無いだろう。そして、この国は貴族等だけ苗字を名乗る事が出来るそうだ。俺はそれ以降執事しか部屋に入れなかったため何もトラブル無く次の日を迎える事が出来た。


「ライキ様。正装に着替えてください」


「じじい。俺にとっての正装はこれだ」


「しかしローブは、この国では正装では無く今から国王陛下と会うのでせめてローブ等は」


「何故俺がお前らのルールに従う必要がある?」


「それは国王陛下に会うので」


「国王がどんだけ偉いんだよ?そいつは何か国を守る偉業でもしたのか?1人で戦争にでも勝ったのか?」


「いえ、そんな事は無いですが」


「なのになんでそんなに偉いんだ?俺には理解出来ないが」


「そこまで仰るなら、私から言っておきますが擁護は出来ないと思っていてください」


「あー、問題無い」


「では、向かいましょう」


俺は執事について行くと 一際大きい部屋に着いた。そこは縦に長く、中心にレッドカーペットがあり、その左右に貴族が並んでいた。そして、レッドカーペットの奥に大きな椅子があり国王が座っていた。本来なら礼儀や作法等あるだろうが俺はそのまま真っ直ぐ進んだ。そしたらデブの貴族が、


「おい!国王陛下の前なのに正装も着ずに頭も下げないのか!何様だ!」


「ナイト・ルイク。お前は黙っていろ!」


「し、しかし国王陛下。あいつは国王陛下を侮辱するような態度を取っているのですよ!」


「それでも彼は客人だ」


「出過ぎた真似をしてしまい大変申し訳ございませんでした」


「すまないなライキくん」


「特に興味無いからどうでもいい。そして何かよう?」


「おい!国王陛下に」
「黙れ!ライキくん俺は君をスカウトしたいんだよ。国で働ける事は光栄だと思うし君なら将来宮廷魔導師長とかにもなれると思うんだよ。どうだい?」


「断る」


「理由を教えて貰ってもいいかい?」


「雑魚に従う気がない」


「俺は人族が嫌いだからだ。そんな嫌いな種族の部下になるわけ無いだろ?」


「魔境の渓谷のやつか。だが、それはもう大丈夫だ。二度とあのような事が無いように俺が保証してやる。」


「どうせお前が言ってることも嘘なんだろ?人族はすぐに裏切るそんな生き物だ。それに俺が保証する?お前何様だ?お前が保証したらどうなる?雑魚には何も出来ねぇーだろ?」


「流石にここまできたら俺も怒るぞ?」


「そうか。なら、戦争しよーぜ!」


「何を言っている?頭でも狂ったのかい?」


「いや別に?お前は強いって自信があるんだろ?なら、俺たい国で戦争すればいいだろ?」


「お前は何を言っているんだ?正気か?」


「1人に負けるのがこわいのか?」


「捕らえろ!こいつは犯罪者だ!」


国王がそう言うと部屋の至る所から鎧を着た人達が俺に突っ込んで来た。しかしラミーが自分から出てバリアを貼り、無傷に終わった。そして、この場にいる俺以外全員が天使族が出たことにより驚いていたり俺の強さに腰を抜かしている人がいたので?俺は殺気を出し国王に、


「おいくそじじい。これは戦争開始の合図か?」


「すまない。俺が悪かった許してくれないか?」


「お前を含めてここにいる全員殺してもいいが俺は殺す趣味を持ってないから今回は許してやる。だか次は無いと思えよ?容赦なくこの国を更地にするからな?」


「わ、わかった」


「あと二度と俺に関わってくるな」


「約束する」


俺は国王以外失神している城から出てセイブ達を探し出し全財産を奪ってこの王都から出た。



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