無職が伝説の召喚士になるまで
第9話 完全覚醒
「お前らってずっと召喚したままだよな?疲れたりしないのか?」
「あい!」
「少し疲労感は溜まりますね」
「召喚解除みたいなの出来るのか?」
「出来ますよ。ご主人様が(戻れ)などと思うと私たちは異次元の休憩スペース的な所に戻り休憩や回復をする事が出来ます」
「そうなのか。でも、そこは狭かったり腹が減ったりしないのか?」
「それは召喚士の技量に左右されますが、ご主人様なら私たち一人一人の想像する住みやすい所を作れるでしょう」
「そうなのか。で、また召喚したい時は(でろ)とかでいいのか?」
「はい。そうです」
「なら、次の階層は俺の気配察知能力が正しければ相当の強敵だから本当に1人で戦ってもいいか?」
「あい!」
「分かりました。ピンチの時は召喚してくださいね」
「わかった。戻れ」
ビリーとラミーは一瞬で消えた。俺は1人になり階段を降りていった。次は多分ボスだろう。結構離れているはずなのに物凄いパワーを感じる。これは上位竜数百匹いてもかなわないだろう。そんな強さなはずだ。俺は階段を降りて4階層にたどり着いた。そこには龍が1匹いて、こっちを見ていた。
「古代龍か」
「正解だ。冒険者よ」
「喋れるんだな。流石古代龍だ。」
「喋れることを驚かんか。相当な死線を超えて来たのだろうな」
「まぁー、そうだな。ところでお前が最後の敵か?」
「そうだな。お主の職業はなんだ」
「聞いてなんの得がある?」
「このダンジョンは普通の人間ではここまでこれん。考えられるのはお主が人間で無いか、特別な職業だった場合のみだ」
「少し正解だが間違いだな。俺は人間の中でも劣等者で職業は無職だ」
「そうか」
「あー、そうだぜ。ところで早く殺らないか?」
「お主負けるぞ?」
「俺は常に弱者って分かってる。それでも俺は強くならないといけない。リスクを追わねぇーと強くなれんだろ?」
「なるほど。お主は歴とした武人だったのだな。では、我もお主の要望に応えよう」
古代龍から、更に力が溢れていく。古代龍のパワーが強すぎて地震のようになっていた。
気が付いたら俺の足は震え、腕が動かない。頭はあいつを倒そうとしているのに身体が動かない。
「やっぱり俺は変わってないのかよ。沢山の死線を超えて、仲間にも巡り会えて、強くなった筈なのに、所詮俺は無職の雑魚なのか」
「責めて来ないのなら、我から行くぞ」
古代龍はブレスの準備をした。俺はそれを眺めることしか出来なかった。
(あー、あの時は狼が自分の死を覚悟して俺を守ってくれたんだよな。多分今ビリーかラミーを召喚すればきっと俺を守ってくれるだろうな)
古代龍はブレスの準備が終わったのか大きく口を開けて灼熱に燃えるブレスをはきだした。
(今ならまだ避けれる。避けれる。動けよ俺の身体!俺はあいつに勝つんだろ!)
「ドクン!」
俺の心臓が大きくなった。あとブレスが届くまで5秒位だろう。
「ドクン!ドクン!」
身体が燃えるように熱い。しかし何故かこの熱さは怖くない。なんか俺を包み込んでくれるような熱さだ。
「ドクン!ドクン!ドクン!」
今度はさっきの熱さが内側に入り込んで血液に変わり、身体中を駆け巡っていく。
「ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!」
身体が軽い。力が溢れて来る。もしかしたらこれが魔物の力なのか?
「ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!」
俺はもう怖くない。これならあの古代龍に勝てるかもしれない。目の前にブレスを水の魔法で打ち消した。
「ほう。今のブレスを打ち消すか。お主は今まさにまた死線を超えたのでは無いか?」
「そうだな。俺はお前のおかげで更に強くなった。感謝するよ」
そう。ライキは今完全に魔物の力を使いこなせるようになったのだ。今まではただ筋肉や骨などが強くなりステータスがアップしていただけで上手く使いこなせていなかったが、さっき完全に使えるようになったのだ。
俺は古代龍に対してさまざまな属性の魔法を撃ち続けた。最初はブレスに防がれたが、数の暴力で初めて古代龍に攻撃を当てることに成功したが、全然ダメージをおっていなかった。魔法では駄目だと思った俺は古代龍と肉弾戦にする事にした。俺が本気で殴りにかかるとブレスをはかれ避けて殴ったら翼で打ち返された。その時俺は吹っ飛び壁におもいっきりぶつかり壁が凹んだ。
「やっぱりすげーな。全然通用しねぇー」
「ここまで強い人間は初めて見た」
「俺も本気を出すしかないか」
「ほう?はったりは許さんぞ?」
「でてこい!ビリーラミー」
「神龍と天使族か調教師か?」
「いいえ、ご主人様は召喚士ですよ。龍さん」
「全然無職ではないで無いか」
「無職だったぜ。俺は無職では無かったからこんな所には来てないし」
「そうか。これでお主も本気で来るのだな?」
「あー、全力で戦ってやるよ!行くぞビリーラミー」
「あい!」
「はい!」
俺とビリーが魔法を撃ちながら突っ込み、相手の攻撃をラミーの魔法で防いでいく。ラミーの余裕が出来たらラミーも攻撃魔法を撃って俺たちを援護してくれる。互いにダメージを受けながら攻撃しあった。まさに持久戦だ。俺は古代龍の弱点を見つけていた。それは顎下にある逆鱗だ。何度かダメージを貰いながら逆鱗を守っているとこを見たので確信していた。しかし逆鱗は守られているので上手く攻撃を出来ないのだ。俺は逆鱗を狙いつつ攻撃していると、
「【エンドストーム】」
物凄い暴風が吹き、古代龍の右翼に命中し、古代龍が初めてバランスを崩した。俺は最初で最後のチャンスだと思い、
「ビリー左翼に突っ込んでくれ!」
「あい!」
俺は古代龍の逆鱗の元へ向かった。
「ドカン!」
と、聞こえた後には両翼を完全に開き体制を崩した古代龍がいた。なので俺は思いっきり殴り、1番火力が高い、炎の魔法を撃った。当たりが真っ赤になり、周りが見えなかった。視界が戻ると、古代龍は倒れていた。
「勝ったのか?」
「そのようですね」
「やったー!勝ったー!俺勝ったぞ!古代龍に!」
俺は古代龍に勝つ事が出来た。その後は奥の部屋にはまだ行かず、古代龍を食べる事にした。古代龍を食べると自然と涙が出てきた。俺が食事で涙を流したのは初めてだ。泣きやもうとしても涙が止まらない。
「ご主人様。沢山泣いていいですよ。沢山頑張ったんです。時には沢山泣いてストレスを発散してください」
俺は号泣しながら古代龍を食べ続けた。そして、落ち着いた頃、やはり力が強くなっている感じがするのに気絶しない。
「ラミー。俺はなんで気絶しないの?」
「多分魔物の力を完全に扱えるようになり、魔力が暴走する事が無くなったのでしょう」
「これからは気絶せずに魔物を食べれるようになったんだな」
「良かったですね」
「そうだな。それにここは安全そうだし、仮眠を取って最後の部屋に行って宝を貰うか」
「そうですね。一応私が見張りをしておきます」
「そうか。ありがと」
俺は魔物を食べてから初めて気絶ではなく睡眠につけた。
「あい!」
「少し疲労感は溜まりますね」
「召喚解除みたいなの出来るのか?」
「出来ますよ。ご主人様が(戻れ)などと思うと私たちは異次元の休憩スペース的な所に戻り休憩や回復をする事が出来ます」
「そうなのか。でも、そこは狭かったり腹が減ったりしないのか?」
「それは召喚士の技量に左右されますが、ご主人様なら私たち一人一人の想像する住みやすい所を作れるでしょう」
「そうなのか。で、また召喚したい時は(でろ)とかでいいのか?」
「はい。そうです」
「なら、次の階層は俺の気配察知能力が正しければ相当の強敵だから本当に1人で戦ってもいいか?」
「あい!」
「分かりました。ピンチの時は召喚してくださいね」
「わかった。戻れ」
ビリーとラミーは一瞬で消えた。俺は1人になり階段を降りていった。次は多分ボスだろう。結構離れているはずなのに物凄いパワーを感じる。これは上位竜数百匹いてもかなわないだろう。そんな強さなはずだ。俺は階段を降りて4階層にたどり着いた。そこには龍が1匹いて、こっちを見ていた。
「古代龍か」
「正解だ。冒険者よ」
「喋れるんだな。流石古代龍だ。」
「喋れることを驚かんか。相当な死線を超えて来たのだろうな」
「まぁー、そうだな。ところでお前が最後の敵か?」
「そうだな。お主の職業はなんだ」
「聞いてなんの得がある?」
「このダンジョンは普通の人間ではここまでこれん。考えられるのはお主が人間で無いか、特別な職業だった場合のみだ」
「少し正解だが間違いだな。俺は人間の中でも劣等者で職業は無職だ」
「そうか」
「あー、そうだぜ。ところで早く殺らないか?」
「お主負けるぞ?」
「俺は常に弱者って分かってる。それでも俺は強くならないといけない。リスクを追わねぇーと強くなれんだろ?」
「なるほど。お主は歴とした武人だったのだな。では、我もお主の要望に応えよう」
古代龍から、更に力が溢れていく。古代龍のパワーが強すぎて地震のようになっていた。
気が付いたら俺の足は震え、腕が動かない。頭はあいつを倒そうとしているのに身体が動かない。
「やっぱり俺は変わってないのかよ。沢山の死線を超えて、仲間にも巡り会えて、強くなった筈なのに、所詮俺は無職の雑魚なのか」
「責めて来ないのなら、我から行くぞ」
古代龍はブレスの準備をした。俺はそれを眺めることしか出来なかった。
(あー、あの時は狼が自分の死を覚悟して俺を守ってくれたんだよな。多分今ビリーかラミーを召喚すればきっと俺を守ってくれるだろうな)
古代龍はブレスの準備が終わったのか大きく口を開けて灼熱に燃えるブレスをはきだした。
(今ならまだ避けれる。避けれる。動けよ俺の身体!俺はあいつに勝つんだろ!)
「ドクン!」
俺の心臓が大きくなった。あとブレスが届くまで5秒位だろう。
「ドクン!ドクン!」
身体が燃えるように熱い。しかし何故かこの熱さは怖くない。なんか俺を包み込んでくれるような熱さだ。
「ドクン!ドクン!ドクン!」
今度はさっきの熱さが内側に入り込んで血液に変わり、身体中を駆け巡っていく。
「ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!」
身体が軽い。力が溢れて来る。もしかしたらこれが魔物の力なのか?
「ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!」
俺はもう怖くない。これならあの古代龍に勝てるかもしれない。目の前にブレスを水の魔法で打ち消した。
「ほう。今のブレスを打ち消すか。お主は今まさにまた死線を超えたのでは無いか?」
「そうだな。俺はお前のおかげで更に強くなった。感謝するよ」
そう。ライキは今完全に魔物の力を使いこなせるようになったのだ。今まではただ筋肉や骨などが強くなりステータスがアップしていただけで上手く使いこなせていなかったが、さっき完全に使えるようになったのだ。
俺は古代龍に対してさまざまな属性の魔法を撃ち続けた。最初はブレスに防がれたが、数の暴力で初めて古代龍に攻撃を当てることに成功したが、全然ダメージをおっていなかった。魔法では駄目だと思った俺は古代龍と肉弾戦にする事にした。俺が本気で殴りにかかるとブレスをはかれ避けて殴ったら翼で打ち返された。その時俺は吹っ飛び壁におもいっきりぶつかり壁が凹んだ。
「やっぱりすげーな。全然通用しねぇー」
「ここまで強い人間は初めて見た」
「俺も本気を出すしかないか」
「ほう?はったりは許さんぞ?」
「でてこい!ビリーラミー」
「神龍と天使族か調教師か?」
「いいえ、ご主人様は召喚士ですよ。龍さん」
「全然無職ではないで無いか」
「無職だったぜ。俺は無職では無かったからこんな所には来てないし」
「そうか。これでお主も本気で来るのだな?」
「あー、全力で戦ってやるよ!行くぞビリーラミー」
「あい!」
「はい!」
俺とビリーが魔法を撃ちながら突っ込み、相手の攻撃をラミーの魔法で防いでいく。ラミーの余裕が出来たらラミーも攻撃魔法を撃って俺たちを援護してくれる。互いにダメージを受けながら攻撃しあった。まさに持久戦だ。俺は古代龍の弱点を見つけていた。それは顎下にある逆鱗だ。何度かダメージを貰いながら逆鱗を守っているとこを見たので確信していた。しかし逆鱗は守られているので上手く攻撃を出来ないのだ。俺は逆鱗を狙いつつ攻撃していると、
「【エンドストーム】」
物凄い暴風が吹き、古代龍の右翼に命中し、古代龍が初めてバランスを崩した。俺は最初で最後のチャンスだと思い、
「ビリー左翼に突っ込んでくれ!」
「あい!」
俺は古代龍の逆鱗の元へ向かった。
「ドカン!」
と、聞こえた後には両翼を完全に開き体制を崩した古代龍がいた。なので俺は思いっきり殴り、1番火力が高い、炎の魔法を撃った。当たりが真っ赤になり、周りが見えなかった。視界が戻ると、古代龍は倒れていた。
「勝ったのか?」
「そのようですね」
「やったー!勝ったー!俺勝ったぞ!古代龍に!」
俺は古代龍に勝つ事が出来た。その後は奥の部屋にはまだ行かず、古代龍を食べる事にした。古代龍を食べると自然と涙が出てきた。俺が食事で涙を流したのは初めてだ。泣きやもうとしても涙が止まらない。
「ご主人様。沢山泣いていいですよ。沢山頑張ったんです。時には沢山泣いてストレスを発散してください」
俺は号泣しながら古代龍を食べ続けた。そして、落ち着いた頃、やはり力が強くなっている感じがするのに気絶しない。
「ラミー。俺はなんで気絶しないの?」
「多分魔物の力を完全に扱えるようになり、魔力が暴走する事が無くなったのでしょう」
「これからは気絶せずに魔物を食べれるようになったんだな」
「良かったですね」
「そうだな。それにここは安全そうだし、仮眠を取って最後の部屋に行って宝を貰うか」
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