睡眠貴族(仮代名)

夢見る少年

第4話 従魔

俺は今3歳の誕生日まであと1日になった。
最近では今までは高校生の考えで行動している事が多かったが、ここは安全だし我儘にならない程度は好きにしようと思っているのだ。
せっかくこんな将来が保証されており失敗しても相当な事しない限り大丈夫な子に生まれ変わったのだからもっと楽しもうと思ったのだ。
そして今まで特に1日のスケジュールは殆ど変わっていないのだが、唯一圧倒的に変わった事は、ラミットさん大好きっ子。マザコンならぬラミコンになった事だ。
お父さんとお母さんは仕事で夜しか会えないのは分かるが、ラミットさんはずっと俺の面倒を見てくれたのでやはりラミットさんの方が好きになった。
例えば明日初めて国王陛下。まぁーおじさんだね。に会いに行くのだが、最初はフラインから、


「ノバンー!3歳の誕生日に俺の兄に会いに行くぞ!」


「それってへいか?」


「そうだな。だが公式の場じゃないからただのおじさんだよ!いいよな?」


「いやだ」


「なんでだ?」


「こわそうだから」


「怖くなんかないぞ!なぁ?ラミット」


「はい。国王陛下は優しい御方ですよ。それに王宮に行けば従兄弟等にも会えますし。ノバンちゃん行ってくれないかな?」


「ラミットがそういうならいく。でもラミットがついてこないならいかない」


「はい。ついて行きますよ。なんだって私はノバンちゃん専属の世話係ですからね!」


「やったー!おとうさまおうきゅういくよー」


「な、なんなんだこの差は…もしかして俺の事嫌いになったのか?」
「べつにちがうよ?」


この様に俺の中ではラミットさんが1番上でその下がお母さんである。あっ、お父さんは最下位ね。理由はイケメンだけど馬鹿で親バカ過ぎるからかな?笑
そんな訳で明日俺は初めて王宮に行っておじさんに会うんだよね。
おじさんって言っても一国の国王らしいしとても賢王として有名らしい。
この国はエビールライト大王国といい。現在人が住んでいる土地の約65パーセントがエビールライト大王国で人口は約70パーセントもいるそうだ。そんなエビールライト大王国の周りに元エビールライトの辺境の街で独立した国が6カ国近くあるらしい。地球で言うマレーシアとシンガポールの関係みたいな事だろう。そして今までは独立を認めていなかったが独立を認めたのが今の国王。すなわちおじさんだ。
何故認めたのかと言うと、まず辺境の地なので王都から大分離れており管理がしずらいからその分警備等のお金等がかからなくなる。
そして反乱や争いを防いだのだ。このままいくといつ反乱が起きてもおかしく無かった。そのため独立を許した為戦う理由も無くなり、もし戦うなら王に対する反乱では無く、国同士の戦争になる。独立したばかりの元街の国が大国に勝てるわけもない為、結果的に反乱や争いを防げた。
最後に今まで独立を許さなかった理由は生産性が落ちるからだ。やはり辺境の地とはいえ、独立出来るほどという事は生産性が高い証拠だ。その為今までの王はそれを懸念して許さなかったが今の国王は移民を使って解決したのだ。移民は生きる為に必死な人が多く、仕事を一生懸命やってくれるのだ。その為移民を快く受け入れ独立した国以上の生産性が生まれたのだ。
まさに国王は去るもの追わず来る者拒まずだな。この様な事から賢王と言われている。
あーまた話がそれてしまったよ。ごめんね?そんな訳で明日は昼頃から馬車で家族全員とラミットさんで行くらしい。なので俺は早めに寝る事にした。まだ昼の4時なんだが俺からしたら少し早いくらい。って事でおやすみー!
次の日、俺達は朝ごはんを食べて馬車に乗り込んだ。
馬車は車のように列があり、1列目にユミールとフラインが座り、2列目はアレクシスとダシスト3列目は俺とユイーナとラミットさんだ。俺は端で真ん中にユイーナで反対側にラミットさんだ。
僕達はメイドさん達に見送られて出発した。生まれて初めて家から出るんだ!俺はめちゃくちゃ楽しみなのに あれっ?もう出発して5分近く経ったのにまだ芝生しか見えないよ?どんだけ広いんだよ!
結局家から出たのは7分後位だった。初めて見た街は石造りの街並みだった。地球で言うとイタリアのような街並みだ。街並みは分かったが馬車から見ているだけなのでどこまで発展しているかはまだ分からない。
そんな事考えていると、


「はぐれ者だー!」


「リトルウルフの希少種だぞ!」


「おっしゃぁー!金になる!捕まえんぞ!」


「うぉおおおー!」


なんて聞こえてきた。そう言えばこの世界にはモンスターがいるんだよな。それではぐれ者か。可哀想に。それで希少種か。モン○ンなら通常種より強い筈だし大丈夫かな?そう言えば俺はティ○レックスの希少種がカッコよくて好きだったなぁ〜。まぁーそれはいいとして、


「ダシストおにいちゃん!きしょうしゅってなに?」


「希少種はね、通常種の稀に現れる亜種よりも珍しいんだよ。そして希少種はとっても強いんだよ。例えばゴブリンの通常種対希少種だったら50匹いても勝てないかもね。その位強いだよ。そして希少種は必ず進化する時にレア種もしくは固有種になるんだよ。だから希少種は赤ちゃんの時とかに捕まえられたりするんだよ。多分この子も捕まえられて逃げ出したんだよ。本当に可哀想だよね」


「ぼくたすける!」


ダシストの話を聞いたら胸くそ悪くなった。生きる為の殺生は俺はどうこう言う権利はない。俺達は生きる為に牛などを殺しているからだ。だが、私欲の為に命を殺すのは許される事じゃないと俺は思う。俺は昔からよく動物と人間の立場が逆で食物連鎖の下だとしたら?考える事がある。想像してほしい。恐ろしいだろ?だから俺は常に全ての命に感謝していると思う。だからそんな奴らなんか許さない。
俺は馬車から出ると風魔法中級魔法【エリアルフィールド】自分の身体に風を付与して一時的に走力等を爆発的にあげる魔法を無詠唱で、魔法名も唱えず使い。リトルウルフの所に向かった。


「えっ?ノバン!待ってノバン!」


「あれは【エリアルフィールド】だ。しかも魔法名すら唱えて無い。本来は魔法関連の職業じゃないと無詠唱すら出来ないのに。ノバンは末恐ろしいな。僕もまだまだ未熟だ」


「ノバンちゃんの初めての我儘だね。親として見守らないとねフライン」


「あー、そうだなユミール。ノバンが怒っているのを初めてみたよ」


「あれっ?ノバンがいないよぉー!!!!」


「ノバンちゃんは外に行きましたよ」


ノバンの初めて自分から行動に皆の意見はバラバラだが否定している者は1人もいなかった。何故ならノバンは圧倒的な天才なのに自分から何かやりたい等を全然言わなく、感情的に動く事が1度も無かったのだ。学力は既に学年で優秀なアレクシスと同じ位あり、魔法は職業が魔法関連の職業でも無いのに中級魔法を完全にマスターしている。これは平均的には魔法職になり10年近く修行しないと出来ない事だ。たからノバンなら大丈夫と信頼し、ユミールとフラインは親としてしっかり見守り、責任はどうなろうとしっかり背負う覚悟をしていた。何せ3歳の誕生日を期に一皮剥けたように見えたのだ。




俺はこの世界に生まれて初めて感情的に動いたかも。でも俺はどうなろうとそのウルフを助けたいと思った。
追いかけているとウルフを見つけた。大きさは小型犬位だろう。後ろには冒険者みたいのが追いかけている。不幸中の幸いは魔法職がいなかった事だろう。だが捕まるのは時間の問題だ。
俺はスピードをマックスまであげ、ウルフを助けた。


「大丈夫だよ?もう安心してね」


俺がそう言うと、リトルウルフは震えていた。俺はそれでもっとイライラしてきた。絶対に助けてやる。そいつらを殺してでも


「おいおい坊ちゃんそいつは俺の獲物だぞ?」


「このこはおれがたすけた」


俺は威圧的に言ったつもりだが、ただのヒーローに憧れてる子供だよ!初めて自分が子供の事に恨んだよ、


「はっはっは。このこはおれがたすけた?笑わすなよここは子供のお遊びのばじゃないぞ?」


屈強な男は笑いながら俺に近づいてきた。


「これいじょうはまほううつぞ!」


「魔法だって?3歳位の子が?出来るはずないだろ?打てるなら打ってみろよ?本物で?お遊びじゃない本物の魔法だからな?」


明らかに挑発だな。なら俺も取って置きの魔法を使ってやるか。もっとも得意の火属性の中級魔法の【ファイヤーアロー】を応用して形状を双剣にしたやつだ。俺はリトルウルフを服のフードに入れ、


「みしてやるよ!【ファイヤーソード】」


「なんだその魔法!それにこの子供が魔法を打てるだと!」


そしてさらに俺は水属性中級魔法【ウォーターウォール】で自分の前に水の壁で守り、水の壁に雷属性中級魔法【サンダーアロー】を使い水中に電力を貯めた。本来は貯めることなど出来ないのだが、高い魔力制御で留めているのだ。


「かかってこいよ。かかってきてもかんでんしてしぬけどね」


「同時に3つの魔法を3つ制御だと?そんなん勝てるわけないだろ!上位魔法職じゃないと出来ない芸当に叶うわけないだろ!どうせまだ隠し球があるんだろ?今回は俺の負けだ」


「さぁーね。たすかるよむだにころさなくてすむから」


屈強な男が帰ると他の者も帰っていった。リーダー的存在なのだろう。
完全にいなくなった事を確認したら魔法を解いた。


「これでもう安全だな!」
「ワンッ!」


震えは収まり顔を舐めたくった。これでもう安心だな。


《リトルウルフを従魔にしました》



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