転生したら防御チートを手に入れたのでので死亡予定の悪役令嬢を守ってみせる
王国の危機!?
――宴当日――
  宴当日の今日、街は各地から集まっているお偉いさんを歓迎するために活気に満ち溢れている。
  俺達は再び王城に呼ばれ、最低限のマナーを教えてもらった。
「どんな人が来るんだろうな」
  フロウはとても楽しみにしていた。
  ここ最近は宴の話ばっかりしてたしな。
「各地の貴族と聖教会の上の人とかが来るらしいぜ」
「おお!  楽しみだな!」
  今日はセリィの両親と俺の両親も呼ばれている。
  普通なら俺の両親は呼ばれないのだが、俺の親ということで呼んで貰えたらしい。
  久々の再開だ。楽しみだな。
「本日はお集まりいただき誠にありがとうございます!」
  前にカッチョイイ髭を生やしたおじさんがマイクをもって話し始めた。
「今回は勇者覚醒と冒険者パーティーのアイギスのザラクの迷宮攻略祝いの宴でございます。
また本日はゲストに聖教会の教皇様、賢者様、聖女様に参加していただいています。誠にありがとうございます。
では、お楽しみください!  カンパーイ!!」
「カンパーイ!」
  乾杯の音頭がとられてすぐ、沢山の人が俺のもとにやって来た。どっかの貴族やらなんやらがぜひうちの迷宮もとか、うちの娘が、とか言ってくるので適当に流す。
  これも教えて貰ったことだ。
  言質をとられないように話は適当に流すのだ。
「アル!」
  しばらくすると両親がやって来た。
「お父さん、お母さん!  お久しぶりです!」
  両親は俺に抱きついてくる。
  ああ、この感じ、懐かしいな。やっぱり家族が一番だな。
  そう言えば元家族達は俺が死んでどう思っているだろうか。
  あんまり親孝行出来なかったな。この世界ではいっぱい親孝行しよう。
「元気そうでなによりだ。それよりお前は凄いな。強いとは思っていたがまさかここまでとは……アル、お前は俺達の自慢の息子だよ」
「でもアル、あんまり無茶しないでね?」
「迷惑や心配をかけないように気をつけますね」
「あ、それと報告なんだけどアル、妹ができたぞ!」
「え?  妹?」
  ちょっと待て。突然すぎてついていけない。
  え?  俺がエリアス家に行っている間にできたってことだよなぁ。
「ああ、また帰ってきたら可愛がってやれよ?」
「もちろんです。家族が増えて大変でしょうけどお父さんお母さんも体に気をつけてくださいね」
「ああ、アルも元気にするんだぞ」
「困ったことがあったらいつでも頼ってね」
「おーい、アルー!  セリィ!」
  俺が親子で楽しく会話していると少し離れたところからボレアス様が走ってきた。
「お父様!」
「おーよしよし、可愛い娘よ。元気にしてたか?」
「はい!  楽しくやっていますわ!」
「お久しぶりです。お父様 」
「アルも元気そうだな。娘のことが心配だったがやはりお前に任せて正解だった。娘をよろしく頼むぞ」
「もちろんです。セリィは僕が命にかえても守り抜いてみせます」
「それは頼もしいな」
  それからしばらく俺は両親やボレアス様と楽しく話していた。
  こうしていると貴族たちも来なくて良い。
「皆様、国王陛下からご報告がございます!  一度お話などを止めてこちらをご覧下さい!」
「この度の迷宮攻略で喜ばしいことに勇者が覚醒したのだ。だから、勇者パーティーの結成を宣言する!」
  周りから歓喜の声が上がる。勇者パーティーの結成ってそんなに喜ばしいことなんだな。
「では、勇者パーティーのメンバーを発表する。まずは勇者レイン!」
  おおー!  と歓声が上がる。いや、知ってただろ。
「次に賢者マーリン!」
  おおー!  と歓声が上がり、人混みの中から綺麗な女性が出てきた。
  あの人が賢者か。確かに魔力反応がえげつない。
  とんでもない魔力量だ。
「次に剣王ゲーデル!」
  またまた歓声が……ってもうこれいらないな。
  今度はムキムキダンディーなおじさんが出てきた。
  強そー……
「最後に聖女サンドラ!」
  へ?  サンドラ?  あのセリィとレインを取り合ってたあの?
  やっぱりそうだ。あ、目合った。
  あいつ聖女だったんだな。
「この4人が魔王討伐戦線の最前線に立つ!  これで魔王討伐の日も遠くはない!」
  おおー!!  と、今日一番大きな歓声が上がる。
「それでは聖教会大司教殿のお言葉をいただきましょう!」
  聖教会の大司教か。魔王討伐にかなり積極的らしいな。
  そして真っ白で長いローブを来た白髭を生やした老人が壇上に登った。
  そして俺は驚愕した。
  彼の魔力量が賢者よりも聖女よりも大きいのだ。もうこの老人が魔王討伐したらいいと思う。
「えぇー、今日は勇者覚醒と聞き、大変嬉しく思う。我々は勇者がいないながらも魔王討伐を目指し、軍を出していたがやはり凶悪な魔族による被害も大きい。
これからは勇者パーティーとともに悪しき魔王による被害をこの世界から無くすために全力を尽くそうと思う」
  大司教様が話しているとき、アンシェルに似たような魔力反応が城の中からした。
  まさか、魔族!?
「フロウ!」
「ああ、分かってる!」
  俺達はこっそり会場を抜け出し、反応があった場所に向かう。
  ちなみになぜ魔力反応を感じ取ることが出来るかというと、ナージャに探索を教えてもらい、それを常時発動しているのだ。
「ここか……」
  魔力反応がした場所だが、そこはなんと王族・来賓用食堂だったのだ。
  まさか、毒を盛るつもりか!?
「3つ数えたら突入するぞ。1、2、3!」
  俺達はドアを開け、飛び込む。
「え?」
  しかし、そこにいたのは普通の料理人2人だった。
「もしや間違えた?」
  俺も一瞬そう思ったがやはり魔族の魔力反応はこの2人からしている。
「いや、絶対この2人だ……まさか、人間に化けて潜入していたとはな……」
「えっと、何か御用ですか?」
  料理人のうち1人がそう聞いてくる。
「お前達……魔族だろ」
「なっ!?  何を言ってるんですか!?」
「見た目は誤魔化せても魔力反応は隠せないぞ」
「くそっ、王宮魔術師でも騙せたのに……貴様ら何者だ」
「ただの冒険者さ」
「バレちゃしかたない……ここで死んでもらう!」
  2人を黒い霧が包んだと思うと2人は角が生え、肌は褐色になっていた。
  思ったより魔力量が多いな。人間のときは抑えてたのか……
「とりあえずここで戦う訳にはいかない!  外に出すぞ!」
「おう!」
  そう言って俺は1人を掴み、空いている窓から外に投げる。
  フロウもそうしていた。
  落ちるかな、と思ったが魔族達は翼を生やして飛んでいた。
  すげぇ。俺もあんな風に飛びたいなー。
  俺は足元に結界を張り、そこに立つ。
「お前達が何かは知らないが人間ごときが魔族に勝てると思うなよ!」
「そっちは任せた!  フロウ!」
「おう!」
  俺達は別々の方向に魔族を誘導する。
  そして、俺は体が大きい方の魔族を相手する。
「さぁ、魔族さんよ。何の為に王国に潜入してたんだ?」
「言うわけないだろ!  お前は口止めのためにここで死んでもらう!」
  魔族は爪を立ててこっちに飛んでくる。
「よっ!」
  俺は結界を蹴って避け、更に結界を張ってそれを蹴り、剣を抜く。
  そして、無防備な魔族を斬る。
  思ったより魔族の肌は硬く、刃があまり入らずかすり傷程度しかつけられない。
「はっ!  その程度か!  やっぱり人間は魔族には勝てん!」
「ふっ、そんなの分かってるさ」
  俺がそう言うと魔族の傷から炎が上がる。
「ぐああああ!!  何事だ!?」
  痛みで安定して飛べなくなった魔族はフラフラと落ちていく。
  何をしたかと言うと俺は、魔族の肌は硬いとアンシェルでわかっていたので俺は付与魔法:ブレイズ、【炎呪】を発動したのだ。
  その効果で触れたものは時間差で炎が上がるという能力なのだ。
  それで傷が浅くてもかなりのダメージを与えることが出来るのだ。
「さぁ、目的を教えてもらおうか?」
  宴当日の今日、街は各地から集まっているお偉いさんを歓迎するために活気に満ち溢れている。
  俺達は再び王城に呼ばれ、最低限のマナーを教えてもらった。
「どんな人が来るんだろうな」
  フロウはとても楽しみにしていた。
  ここ最近は宴の話ばっかりしてたしな。
「各地の貴族と聖教会の上の人とかが来るらしいぜ」
「おお!  楽しみだな!」
  今日はセリィの両親と俺の両親も呼ばれている。
  普通なら俺の両親は呼ばれないのだが、俺の親ということで呼んで貰えたらしい。
  久々の再開だ。楽しみだな。
「本日はお集まりいただき誠にありがとうございます!」
  前にカッチョイイ髭を生やしたおじさんがマイクをもって話し始めた。
「今回は勇者覚醒と冒険者パーティーのアイギスのザラクの迷宮攻略祝いの宴でございます。
また本日はゲストに聖教会の教皇様、賢者様、聖女様に参加していただいています。誠にありがとうございます。
では、お楽しみください!  カンパーイ!!」
「カンパーイ!」
  乾杯の音頭がとられてすぐ、沢山の人が俺のもとにやって来た。どっかの貴族やらなんやらがぜひうちの迷宮もとか、うちの娘が、とか言ってくるので適当に流す。
  これも教えて貰ったことだ。
  言質をとられないように話は適当に流すのだ。
「アル!」
  しばらくすると両親がやって来た。
「お父さん、お母さん!  お久しぶりです!」
  両親は俺に抱きついてくる。
  ああ、この感じ、懐かしいな。やっぱり家族が一番だな。
  そう言えば元家族達は俺が死んでどう思っているだろうか。
  あんまり親孝行出来なかったな。この世界ではいっぱい親孝行しよう。
「元気そうでなによりだ。それよりお前は凄いな。強いとは思っていたがまさかここまでとは……アル、お前は俺達の自慢の息子だよ」
「でもアル、あんまり無茶しないでね?」
「迷惑や心配をかけないように気をつけますね」
「あ、それと報告なんだけどアル、妹ができたぞ!」
「え?  妹?」
  ちょっと待て。突然すぎてついていけない。
  え?  俺がエリアス家に行っている間にできたってことだよなぁ。
「ああ、また帰ってきたら可愛がってやれよ?」
「もちろんです。家族が増えて大変でしょうけどお父さんお母さんも体に気をつけてくださいね」
「ああ、アルも元気にするんだぞ」
「困ったことがあったらいつでも頼ってね」
「おーい、アルー!  セリィ!」
  俺が親子で楽しく会話していると少し離れたところからボレアス様が走ってきた。
「お父様!」
「おーよしよし、可愛い娘よ。元気にしてたか?」
「はい!  楽しくやっていますわ!」
「お久しぶりです。お父様 」
「アルも元気そうだな。娘のことが心配だったがやはりお前に任せて正解だった。娘をよろしく頼むぞ」
「もちろんです。セリィは僕が命にかえても守り抜いてみせます」
「それは頼もしいな」
  それからしばらく俺は両親やボレアス様と楽しく話していた。
  こうしていると貴族たちも来なくて良い。
「皆様、国王陛下からご報告がございます!  一度お話などを止めてこちらをご覧下さい!」
「この度の迷宮攻略で喜ばしいことに勇者が覚醒したのだ。だから、勇者パーティーの結成を宣言する!」
  周りから歓喜の声が上がる。勇者パーティーの結成ってそんなに喜ばしいことなんだな。
「では、勇者パーティーのメンバーを発表する。まずは勇者レイン!」
  おおー!  と歓声が上がる。いや、知ってただろ。
「次に賢者マーリン!」
  おおー!  と歓声が上がり、人混みの中から綺麗な女性が出てきた。
  あの人が賢者か。確かに魔力反応がえげつない。
  とんでもない魔力量だ。
「次に剣王ゲーデル!」
  またまた歓声が……ってもうこれいらないな。
  今度はムキムキダンディーなおじさんが出てきた。
  強そー……
「最後に聖女サンドラ!」
  へ?  サンドラ?  あのセリィとレインを取り合ってたあの?
  やっぱりそうだ。あ、目合った。
  あいつ聖女だったんだな。
「この4人が魔王討伐戦線の最前線に立つ!  これで魔王討伐の日も遠くはない!」
  おおー!!  と、今日一番大きな歓声が上がる。
「それでは聖教会大司教殿のお言葉をいただきましょう!」
  聖教会の大司教か。魔王討伐にかなり積極的らしいな。
  そして真っ白で長いローブを来た白髭を生やした老人が壇上に登った。
  そして俺は驚愕した。
  彼の魔力量が賢者よりも聖女よりも大きいのだ。もうこの老人が魔王討伐したらいいと思う。
「えぇー、今日は勇者覚醒と聞き、大変嬉しく思う。我々は勇者がいないながらも魔王討伐を目指し、軍を出していたがやはり凶悪な魔族による被害も大きい。
これからは勇者パーティーとともに悪しき魔王による被害をこの世界から無くすために全力を尽くそうと思う」
  大司教様が話しているとき、アンシェルに似たような魔力反応が城の中からした。
  まさか、魔族!?
「フロウ!」
「ああ、分かってる!」
  俺達はこっそり会場を抜け出し、反応があった場所に向かう。
  ちなみになぜ魔力反応を感じ取ることが出来るかというと、ナージャに探索を教えてもらい、それを常時発動しているのだ。
「ここか……」
  魔力反応がした場所だが、そこはなんと王族・来賓用食堂だったのだ。
  まさか、毒を盛るつもりか!?
「3つ数えたら突入するぞ。1、2、3!」
  俺達はドアを開け、飛び込む。
「え?」
  しかし、そこにいたのは普通の料理人2人だった。
「もしや間違えた?」
  俺も一瞬そう思ったがやはり魔族の魔力反応はこの2人からしている。
「いや、絶対この2人だ……まさか、人間に化けて潜入していたとはな……」
「えっと、何か御用ですか?」
  料理人のうち1人がそう聞いてくる。
「お前達……魔族だろ」
「なっ!?  何を言ってるんですか!?」
「見た目は誤魔化せても魔力反応は隠せないぞ」
「くそっ、王宮魔術師でも騙せたのに……貴様ら何者だ」
「ただの冒険者さ」
「バレちゃしかたない……ここで死んでもらう!」
  2人を黒い霧が包んだと思うと2人は角が生え、肌は褐色になっていた。
  思ったより魔力量が多いな。人間のときは抑えてたのか……
「とりあえずここで戦う訳にはいかない!  外に出すぞ!」
「おう!」
  そう言って俺は1人を掴み、空いている窓から外に投げる。
  フロウもそうしていた。
  落ちるかな、と思ったが魔族達は翼を生やして飛んでいた。
  すげぇ。俺もあんな風に飛びたいなー。
  俺は足元に結界を張り、そこに立つ。
「お前達が何かは知らないが人間ごときが魔族に勝てると思うなよ!」
「そっちは任せた!  フロウ!」
「おう!」
  俺達は別々の方向に魔族を誘導する。
  そして、俺は体が大きい方の魔族を相手する。
「さぁ、魔族さんよ。何の為に王国に潜入してたんだ?」
「言うわけないだろ!  お前は口止めのためにここで死んでもらう!」
  魔族は爪を立ててこっちに飛んでくる。
「よっ!」
  俺は結界を蹴って避け、更に結界を張ってそれを蹴り、剣を抜く。
  そして、無防備な魔族を斬る。
  思ったより魔族の肌は硬く、刃があまり入らずかすり傷程度しかつけられない。
「はっ!  その程度か!  やっぱり人間は魔族には勝てん!」
「ふっ、そんなの分かってるさ」
  俺がそう言うと魔族の傷から炎が上がる。
「ぐああああ!!  何事だ!?」
  痛みで安定して飛べなくなった魔族はフラフラと落ちていく。
  何をしたかと言うと俺は、魔族の肌は硬いとアンシェルでわかっていたので俺は付与魔法:ブレイズ、【炎呪】を発動したのだ。
  その効果で触れたものは時間差で炎が上がるという能力なのだ。
  それで傷が浅くてもかなりのダメージを与えることが出来るのだ。
「さぁ、目的を教えてもらおうか?」
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