転生したら防御チートを手に入れたのでので死亡予定の悪役令嬢を守ってみせる
特異個体
「あれはゴブリン……じゃない?」
  目の前にいたのは普通のゴブリンではなく、剣を持ったゴブリンやローブを着たゴブリンなど、上位種らしきゴブリン達だった。
「あれはB-ランクモンスターのソードゴブリンとマジックゴブリンだ!」
  ソードゴブリンは剣を扱うことが出来るようになったゴブリンだ。
  こいつは剣術がとても上手く、普通の人間では負けてしまう。
  こいつはとても危険なモンスターだ。
  そして、マジックゴブリンは魔法を使うことが出来るようになったゴブリンだ。
  魔法が使えると言っても下級の魔法が1つ2つ使えるくらいでこっちはあまり危険ではない。
「ゴブリンの上位種か……」
「デンジャーホーンよかマシだろ、行くぞ!」
  そう言ってフロウの飛び出す。
「グギャッ!!」
  ソードゴブリンが3匹一気にフロウに斬りかかる。
「付与魔法:サンダー」
  マジックゴブリンが言葉を発し、ソードゴブリンの剣に雷を纏わせる。
「嘘だろ!?  ぐあっ!!」
  フロウは雷の剣を受けてしまう。
「大丈夫か、フロウ!」
「ああ、掠っただけだ……まさかマジックゴブリンがエンチャントを使うとはな……」
  恐らくマジックゴブリンの特異個体だろう。このレベルだともうAランクくらいにまで危険度は上がるだろう。
「相手は特異個体だ。油断するなよ!」
  俺はそう言ってソードゴブリンの目の前に立つ。
「挑発!」
  俺は挑発で敵の注意を引く。
「ファイアーレイン!!」
  セリィは魔法で火の雨をマジックゴブリンの上に降らせる。
「グギャァァァ!!」
  マジックゴブリンは燃え上がり、悲鳴をあげて転がり回る。
 
「こっちは大丈夫!  そっちに集中して!」
「わかった!  レイン、フロウ、攻撃は任せるぞ」
「「おう!」」
  レインとフロウは身体強化でソードゴブリン達のすぐ目の前に移動し、武器を振り上げる。
  ソードゴブリンはそれを受け止めようとする。
「「縮地」」
  レインとフロウは縮地を発動し、ソードゴブリン達の後ろに回り込み、武器を振り下ろす。
「ギャァァァ!!」
  ソードゴブリン達は悲鳴をあげる。
  そして躍起になって剣を振り回しながらフロウ達に突進する。
「終わりだ!  大回転斬り!!」
  フロウは遠心力を利用して回転し、ソードゴブリンを横一文字に斬る。
「ギャァァァ!!」
  ソードゴブリンは吹き飛ばされる。
  だがまだ立ち上がる。さすがは上位種だ。
  普通のゴブリンより断然タフだ。
「フゥ……フゥ……グギャァ!」
  ソードゴブリンが叫ぶとマジックゴブリンがこちらに向かって来た。
「何かするぞ!」
「させないっ!  ファイアーアロー!」
  セリィはマジックゴブリンに火の矢を放つ。
「狂戦士化」
  しかし間に合わず、魔法を使われてしまう。その後、マジックゴブリンは魔法を受けて、絶命した。
「狂戦士化だと!?」
  マジックゴブリンはソードゴブリンに狂戦士化魔法をかけたのだ。
「グギャッ…………グォォォォォォ!!」
  ソードゴブリンは全身の筋肉が隆起して体が一回り大きくなった。
  そして目が虚ろで意識があるのかすら怪しい。
「狂戦士化しやがった……」
「気をつけろよ。ぐあっ!!」
  ソードゴブリンは一瞬でレインに近づき、拳で殴った。もう剣を使うことすら忘れているみたいだ。
「大丈夫かレイン!?  うわぁっ!!」
  そしてフロウも殴り飛ばされる。
「大丈夫か、お前ら。後は任せろ」
「グォォォ!!」
  ソードゴブリンは一瞬で俺を殴る。
  普通ならこれで大ダメージを受けてしまう。
  だが、俺は違う。防御力が桁違いなのだ。
  ダメージは全く無い。
「どうした?  こんなものか?」
「グギャァァ!!」
  ソードゴブリンは必死に俺を殴り続ける。
  だが俺はいくら殴られようともダメージは全く無い。
「グギャッ!  グギャッ!  グギャッ……」
  ソードゴブリンは焦りを見せる。
  そして息が切れたのか、一旦止めて距離をとった。
「息切れか?  なら今度はこっちの番だな」
  俺はそう言って剣を抜き、構えた。
  ソードゴブリンの瞳に戸惑いと恐怖の感情が映る。
「威圧!」
  俺は近距離魔法の1つ、威圧を使う。
  これは自分の迫力で相手を動けなくするれっきとした魔法だ。
  
  この魔法は相手が自分に自信を持っていると全く効かないが、このような状況だと大いにその能力を発揮する。  
「じぁな、付与魔法:ウインド。エアリアルソード!!」
  俺は剣に風を纏わせて斬撃の速度と切れ味をあげて斬る。
  俺の剣は簡単にソードゴブリンの首を飛ばした。
「おーい、ナージャ。こいつらに回復魔法かけてやってくれ」
「分かった!  ヒーリング」
  ナージャは広範囲回復魔法を使う。
「ありがとう。痛みが引いたよ」
「いつもありがとうな。ナージャ!」
「ふふ、どんどん怪我していいよー!」
「いやそれはダメだろ。さ、剥ぎ取りしてどんどん進もう」
  俺達は剥ぎ取りをして、真っ直ぐ進む。
「ったく……アル、強すぎだろ」
「大抵の攻撃はダメージ0っておかしいだろ」
「俺はタンクだからな。でもその分攻撃力も素早さも無いんだよ」
「ボスモンスターをとことん真っ二つにしてる奴が何を言う」
「あれは条件が整った時だけさ。普段はあんな火力出ないから頼りにしてるぜ」
  他愛のない会話をしながら俺達はどんどんと下の階へと進んで行った。
  さっきの以降は特異個体は出てこなかったので難なく倒すことができた。
――迷宮・63階層――
「オークだ!  行くぞっ!」
  俺達は普段通り戦おうとした。
  
  しかしオークは戦おうともせずにすぐさま逃げていった。
「何だったんだ、今の」
「分からない。でも何かおかしい。普通魔物は人間を見たら襲いかかってくると思う」
「あいつも特異個体の1つなんだろうか?」
「まぁ逃げたから良いだろ。進もう」
  俺達は再び歩き出した。
「しっかしこの階は全然魔物がいないな」
  普通なら少し歩けば魔物と遭遇するくらい魔物はどこにでもいるのだがこの階は最初のオーク以外全く見ていない。
「逆に不気味だな……」
「止まれ」
  レインが当然そう言う。
「どうした?  何かいるのか?」
  そう言うとレインは遠くを指さす。
「嘘……だろ……」
  そのには綺麗に整列している魔物達の姿があった。
  一番前には馬の魔物に乗っているオークがいた。
「まずいぞ……あそこを通らないと下に降りれねぇ」
  魔物の軍勢は階段を塞ぐように並んでいるのだ。
「もう少し近づいて様子を見よう」
  俺達は何かあってもすぐ逃げられる程の距離までは近づく。
「我は魔王軍幹部アンシェル様からオークジェネェラルの役職を賜った武将なり!  人間よ、ここは通さん!」
「「「「「喋った!?」」」」」
  あいつは特異個体で間違いない。
  
  さっきのマジックゴブリンも喋っていたが言葉を話せる魔物なんてそうそういない。
  そもそも言葉を学ぶ機会も方法も無いはずなのだ。
  なのにあいつは言葉を話した。
  恐らく魔王軍幹部のアンシェルとか言う奴が教えたのだろう。
「それは出来ない!  どうしてもこの迷宮を攻略しなければならないのだ!」
「迷宮を攻略だと?  なら尚更通す訳にはいかん!  ここで貴様らを始末する!」
「皆、魔力と体力は大丈夫だな?  魔物の軍隊と勝負だ。行くぞ!」
「「「「おう!!」」」」
「かかれぇー!!」
  オークジェネェラルの掛け声で大量の魔物が一斉に大声を上げて向かってくる。
  目の前にいたのは普通のゴブリンではなく、剣を持ったゴブリンやローブを着たゴブリンなど、上位種らしきゴブリン達だった。
「あれはB-ランクモンスターのソードゴブリンとマジックゴブリンだ!」
  ソードゴブリンは剣を扱うことが出来るようになったゴブリンだ。
  こいつは剣術がとても上手く、普通の人間では負けてしまう。
  こいつはとても危険なモンスターだ。
  そして、マジックゴブリンは魔法を使うことが出来るようになったゴブリンだ。
  魔法が使えると言っても下級の魔法が1つ2つ使えるくらいでこっちはあまり危険ではない。
「ゴブリンの上位種か……」
「デンジャーホーンよかマシだろ、行くぞ!」
  そう言ってフロウの飛び出す。
「グギャッ!!」
  ソードゴブリンが3匹一気にフロウに斬りかかる。
「付与魔法:サンダー」
  マジックゴブリンが言葉を発し、ソードゴブリンの剣に雷を纏わせる。
「嘘だろ!?  ぐあっ!!」
  フロウは雷の剣を受けてしまう。
「大丈夫か、フロウ!」
「ああ、掠っただけだ……まさかマジックゴブリンがエンチャントを使うとはな……」
  恐らくマジックゴブリンの特異個体だろう。このレベルだともうAランクくらいにまで危険度は上がるだろう。
「相手は特異個体だ。油断するなよ!」
  俺はそう言ってソードゴブリンの目の前に立つ。
「挑発!」
  俺は挑発で敵の注意を引く。
「ファイアーレイン!!」
  セリィは魔法で火の雨をマジックゴブリンの上に降らせる。
「グギャァァァ!!」
  マジックゴブリンは燃え上がり、悲鳴をあげて転がり回る。
 
「こっちは大丈夫!  そっちに集中して!」
「わかった!  レイン、フロウ、攻撃は任せるぞ」
「「おう!」」
  レインとフロウは身体強化でソードゴブリン達のすぐ目の前に移動し、武器を振り上げる。
  ソードゴブリンはそれを受け止めようとする。
「「縮地」」
  レインとフロウは縮地を発動し、ソードゴブリン達の後ろに回り込み、武器を振り下ろす。
「ギャァァァ!!」
  ソードゴブリン達は悲鳴をあげる。
  そして躍起になって剣を振り回しながらフロウ達に突進する。
「終わりだ!  大回転斬り!!」
  フロウは遠心力を利用して回転し、ソードゴブリンを横一文字に斬る。
「ギャァァァ!!」
  ソードゴブリンは吹き飛ばされる。
  だがまだ立ち上がる。さすがは上位種だ。
  普通のゴブリンより断然タフだ。
「フゥ……フゥ……グギャァ!」
  ソードゴブリンが叫ぶとマジックゴブリンがこちらに向かって来た。
「何かするぞ!」
「させないっ!  ファイアーアロー!」
  セリィはマジックゴブリンに火の矢を放つ。
「狂戦士化」
  しかし間に合わず、魔法を使われてしまう。その後、マジックゴブリンは魔法を受けて、絶命した。
「狂戦士化だと!?」
  マジックゴブリンはソードゴブリンに狂戦士化魔法をかけたのだ。
「グギャッ…………グォォォォォォ!!」
  ソードゴブリンは全身の筋肉が隆起して体が一回り大きくなった。
  そして目が虚ろで意識があるのかすら怪しい。
「狂戦士化しやがった……」
「気をつけろよ。ぐあっ!!」
  ソードゴブリンは一瞬でレインに近づき、拳で殴った。もう剣を使うことすら忘れているみたいだ。
「大丈夫かレイン!?  うわぁっ!!」
  そしてフロウも殴り飛ばされる。
「大丈夫か、お前ら。後は任せろ」
「グォォォ!!」
  ソードゴブリンは一瞬で俺を殴る。
  普通ならこれで大ダメージを受けてしまう。
  だが、俺は違う。防御力が桁違いなのだ。
  ダメージは全く無い。
「どうした?  こんなものか?」
「グギャァァ!!」
  ソードゴブリンは必死に俺を殴り続ける。
  だが俺はいくら殴られようともダメージは全く無い。
「グギャッ!  グギャッ!  グギャッ……」
  ソードゴブリンは焦りを見せる。
  そして息が切れたのか、一旦止めて距離をとった。
「息切れか?  なら今度はこっちの番だな」
  俺はそう言って剣を抜き、構えた。
  ソードゴブリンの瞳に戸惑いと恐怖の感情が映る。
「威圧!」
  俺は近距離魔法の1つ、威圧を使う。
  これは自分の迫力で相手を動けなくするれっきとした魔法だ。
  
  この魔法は相手が自分に自信を持っていると全く効かないが、このような状況だと大いにその能力を発揮する。  
「じぁな、付与魔法:ウインド。エアリアルソード!!」
  俺は剣に風を纏わせて斬撃の速度と切れ味をあげて斬る。
  俺の剣は簡単にソードゴブリンの首を飛ばした。
「おーい、ナージャ。こいつらに回復魔法かけてやってくれ」
「分かった!  ヒーリング」
  ナージャは広範囲回復魔法を使う。
「ありがとう。痛みが引いたよ」
「いつもありがとうな。ナージャ!」
「ふふ、どんどん怪我していいよー!」
「いやそれはダメだろ。さ、剥ぎ取りしてどんどん進もう」
  俺達は剥ぎ取りをして、真っ直ぐ進む。
「ったく……アル、強すぎだろ」
「大抵の攻撃はダメージ0っておかしいだろ」
「俺はタンクだからな。でもその分攻撃力も素早さも無いんだよ」
「ボスモンスターをとことん真っ二つにしてる奴が何を言う」
「あれは条件が整った時だけさ。普段はあんな火力出ないから頼りにしてるぜ」
  他愛のない会話をしながら俺達はどんどんと下の階へと進んで行った。
  さっきの以降は特異個体は出てこなかったので難なく倒すことができた。
――迷宮・63階層――
「オークだ!  行くぞっ!」
  俺達は普段通り戦おうとした。
  
  しかしオークは戦おうともせずにすぐさま逃げていった。
「何だったんだ、今の」
「分からない。でも何かおかしい。普通魔物は人間を見たら襲いかかってくると思う」
「あいつも特異個体の1つなんだろうか?」
「まぁ逃げたから良いだろ。進もう」
  俺達は再び歩き出した。
「しっかしこの階は全然魔物がいないな」
  普通なら少し歩けば魔物と遭遇するくらい魔物はどこにでもいるのだがこの階は最初のオーク以外全く見ていない。
「逆に不気味だな……」
「止まれ」
  レインが当然そう言う。
「どうした?  何かいるのか?」
  そう言うとレインは遠くを指さす。
「嘘……だろ……」
  そのには綺麗に整列している魔物達の姿があった。
  一番前には馬の魔物に乗っているオークがいた。
「まずいぞ……あそこを通らないと下に降りれねぇ」
  魔物の軍勢は階段を塞ぐように並んでいるのだ。
「もう少し近づいて様子を見よう」
  俺達は何かあってもすぐ逃げられる程の距離までは近づく。
「我は魔王軍幹部アンシェル様からオークジェネェラルの役職を賜った武将なり!  人間よ、ここは通さん!」
「「「「「喋った!?」」」」」
  あいつは特異個体で間違いない。
  
  さっきのマジックゴブリンも喋っていたが言葉を話せる魔物なんてそうそういない。
  そもそも言葉を学ぶ機会も方法も無いはずなのだ。
  なのにあいつは言葉を話した。
  恐らく魔王軍幹部のアンシェルとか言う奴が教えたのだろう。
「それは出来ない!  どうしてもこの迷宮を攻略しなければならないのだ!」
「迷宮を攻略だと?  なら尚更通す訳にはいかん!  ここで貴様らを始末する!」
「皆、魔力と体力は大丈夫だな?  魔物の軍隊と勝負だ。行くぞ!」
「「「「おう!!」」」」
「かかれぇー!!」
  オークジェネェラルの掛け声で大量の魔物が一斉に大声を上げて向かってくる。
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