転生したら防御チートを手に入れたのでので死亡予定の悪役令嬢を守ってみせる
迷宮の洗礼
「おいおいまじかよ……」
  迷宮の奥からオークの群れがやって来た。
「逃げるぞ!!  急げ!!」
  僕は驚きのあまり固まっている皆に声をかける。
「逃げるってどこに!」
「とりあえず走れ!」
  俺達は全力でオークの群れから逃げる。
「やべぇ!  追いつかれるぞ!」
「戦うしかねぇのか!?」
「ダメよ!」
「囲まれたら終わりよ!」
「クソっ、どうしたら……」
  もうどうしようもないと思っていると脇道から手を振っている男がいた。
「おーい!  こっちだ!」
「行こう!」
  俺達は男がいる方に逃げる。
  そこは広い1つの部屋といった感じだった。真ん中には噴水らしいものもある。綺麗な場所だ。
「オークは!?」
  ドドドドドド……
  オークは俺達が入った部屋には全く気づかず、通り過ぎていく。
「行ったか……」
「お前達、大丈夫だったか?」
  男がそう聞いてくる。
「誰か怪我してる子はいない?  お姉さんが治してあげるわよ♡」
  部屋にもともといたお姉さんが声をかけてくる。
  やべぇ、すげぇ綺麗な人だ……
  エベレストじゃねぇか!  何がとは言わないが。
「こらこら子供達にイタズラしないの!」
  また奥から女の人がやってくる。
  うん、関東平野だ。何がとは言わないが。
「まず自己紹介をしようか。俺はゲイルだ。この牙狼の爪のリーダーだ」
「私はアイシャよ。よろしくね」
「私はシルフィです。よろしくお願いします」
「奥にもう1人いるんだが、人付き合いが苦手でな。ガンって言うんだ」
「俺はアルバートです。このアイギスのリーダーです」
「俺はフロウだ。よろしくな!」
「私はナージャです」
「私はセリーナよ!」
「で、お前達は冒険者始めてどれくらいだ?  随分と若そうだが」
「あ、今日です」
「「「今日!?」」」
「今日始めたばっかりなのに18階層まで来れたのか!?」
「まぁ、敵が弱かったんでサクッと」
「俺達はやっとの思いでここまで来たのにそれを一日って……」
「何かすみません……」
「まぁいい、とりあえず見たところ迷宮初心者みたいだからルールを教えてやろう」
「ルール?」
「ああ、俺達が今いるここはいわゆる安全地帯だ」
「安全地帯?」
「ここには何故かモンスターが入ってこないから安心して休める」
「なるほど」
「それとお前達はスキル内容とかは確認したか?」
「してませんけど……」
「確認は絶対しろ。スキルは生きてく上では必ず必要だ」
「わかりました」
「じぁ俺達はもう地上に戻るから」
「ありがとうございました」
  牙狼の爪の人達は安全地帯を出ていく。
「じぁ各自スキルを確認してしばらく休もうか」
「うん」
「わかった」
「そうね」
  えっと確かスキルを確認するには……
「ステータス」
  俺はギルドカードを持ってそう言う。
  すると目の前に画面が現れた。
  よく分からないやつを確認しようかな。
【防御力移動】自身の防御力を他人に一時的に譲渡することができる。
【対象変更】スキルの効果を受ける対象を自由に変えられる。
【ダメージブースト:防御】ダメージを受ける度に防御力が上がる。
【ダメージ蓄積・上乗せ】ダメージを蓄積し、それを攻撃に上乗せすることができる。
  おお、結構有能なスキルがいっぱいあるな。
「みんな、確認出来た?」
「ああ、凄いのがいっぱいあったぜ!」
「いつこんなの手に入れたのかしら……」
「皆の役に立てそうなのがあったよ!」
「そうか。ならしばらく休んでまだ先に進もう」
「「「了解!」」」
  俺達はしばらく休むことにした。
  ずっと気を張って進んできたのですぐに寝ることが出来た。
「おはよー」
「準備できた?」
「バッチリよ!」
「大丈夫だぜー」
「じぁ行こうか」
「「「おー!」」」
  俺達は安全地帯を出る。
  しばらく歩くとオークが2体歩いていた。
「オークが2体、戦闘準備。先制はフロウ」
「行くぞっ!!」
  俺の合図と共にフロウが一瞬でオークとの距離を詰め、先制攻撃を仕掛ける。
「オラァ!」
  フロウの斧はオークの肩に傷をつける。
「フゴオオオ!?」
  オークは急な攻撃に驚いている。
「もういっちょ!」
  フロウはもう一撃、と斧を振る。
  しかし、避けられてしまう。
「フロウ、一旦下がれ!」
「わかった!」
「防御力移動、対象変更:オークからフロウ!」
  僕は防御力移動の効果の対象を変え、オークの防御力をフロウを最大限移動させる。
「ナージャ、セリィ、いけるよ!」
「「ファイアーアロー!」」
  ナージャとセリィは火の矢を撃つ。
  すると前回は目眩し程度だった魔法がオークを貫く。
「え、めっちゃ効くじゃん!」
「防御力を最大限に下げた!  フロウ、あと一体だ!」
「任せろ!  オラァ!」
  フロウはオークに斧を振り下ろす。
「フゴオオオ!!」
  ズバァン!!
  オークは綺麗に真っ二つになった。
「倒したけど仲間を呼ばれた!  構えろ!」
  案の定、奥から大量のオークがやってくる。
「援助魔法かけるね!  ハイスピード!」
  ナージャの魔法で全員の素早さが上がる。
「とりあえず止めるぞ!」
「アイギスの盾!!」
  俺はアイギスの盾を巨大化させ、道をん完全に塞ぐ。
「フゴァ!」
  壁と仲間に挟まれて何体かのオークが潰される。
  うへぇ、グロテスク……
「フロウ、開けるぞ!」
「おう!  回転斬りぃ!!」
  フロウは光の壁が消えたと同時に回転しながらオークの群れに突っ込む。
「おい、あんまり無茶するな!」
「大丈夫だ。俺のスキルに【アタックブースト:力、素早さ】ってのがあってな。それで攻撃を当てる度に力と素早さが上がるのさ!」
  力と素早さか、フロウにぴったりなスキルだ。
「俺も行くぜ!  っとその前に対象変更:自分からセリィとナージャに!」
  俺はアイギスの盾をセリィとナージャにつけ、敵のど真ん中に立つ。
「おい、危ねぇぞ!」
  俺はフロウの注意を無視し、オークの攻撃を受け続ける。
  最初は少しダメージを受けるがどんどんとダメージが無くなっていく。
  そろそろ溜まったかな。
「フロウ、盾の裏まで逃げろよ……」
「え、ちょま!」
「ダメージ上乗せ、衝撃派!!」
  俺は近接魔法の1つ、衝撃派にダメージを上乗せする。
  この魔法は自身の周りに衝撃派を発生させるといったものだ。
  周りにいたオーク達は跡形もなく消し飛ぶ。
「フロウ、間に合ったか?」
「ギリギリな!  危なかったぞ!」
「まだ残ってますよ!」
「最後は私に任せて!」
  セリィが前に出る。
  オークは奥から走ってくる。
「魔力解放!!」
  セリィは手を前に向けてそう叫ぶ。
  刹那、視界が白に染まる。
  目を開けるとオーク達がいた所には何も無く、更には迷宮の壁や床も抉れていた。
「何を……したの?」
「私のスキルの魔力解放よ!」
「どんな効果なの?」
「自分の全魔力を使って攻撃するのよ」
「全魔力を!?」
「そんなんして何で倒れないんだ?」
  魔力全部使うと倒れるのか。
「他のスキルに魔力節約ってあって、それで全魔力を使わなくてもそれと同じだけの威力が出せるのよ!」
「す、すげぇ……」
「ふふん、そうでしょ!」
  セリィは腕を組んでふんぞり返っている。
  何か久々に見たな。
「お前ら、こんだけオークを倒すのは良いけどな……」
「ん?  どうした、フロウ」
「跡形もなく消し飛ばすんじゃねぇ!  素材が取れないだろうが!!」
「「ごめんなしゃい……」」
  素材は高く売れるんだとか、装備や道具も作れたりするのにだとかフロウにこっぴどく叱られた。
「さ、さぁ次の階に行くか!」
「「「おー!」」」
  俺達は19階層へと足を踏み入れた。
  迷宮の奥からオークの群れがやって来た。
「逃げるぞ!!  急げ!!」
  僕は驚きのあまり固まっている皆に声をかける。
「逃げるってどこに!」
「とりあえず走れ!」
  俺達は全力でオークの群れから逃げる。
「やべぇ!  追いつかれるぞ!」
「戦うしかねぇのか!?」
「ダメよ!」
「囲まれたら終わりよ!」
「クソっ、どうしたら……」
  もうどうしようもないと思っていると脇道から手を振っている男がいた。
「おーい!  こっちだ!」
「行こう!」
  俺達は男がいる方に逃げる。
  そこは広い1つの部屋といった感じだった。真ん中には噴水らしいものもある。綺麗な場所だ。
「オークは!?」
  ドドドドドド……
  オークは俺達が入った部屋には全く気づかず、通り過ぎていく。
「行ったか……」
「お前達、大丈夫だったか?」
  男がそう聞いてくる。
「誰か怪我してる子はいない?  お姉さんが治してあげるわよ♡」
  部屋にもともといたお姉さんが声をかけてくる。
  やべぇ、すげぇ綺麗な人だ……
  エベレストじゃねぇか!  何がとは言わないが。
「こらこら子供達にイタズラしないの!」
  また奥から女の人がやってくる。
  うん、関東平野だ。何がとは言わないが。
「まず自己紹介をしようか。俺はゲイルだ。この牙狼の爪のリーダーだ」
「私はアイシャよ。よろしくね」
「私はシルフィです。よろしくお願いします」
「奥にもう1人いるんだが、人付き合いが苦手でな。ガンって言うんだ」
「俺はアルバートです。このアイギスのリーダーです」
「俺はフロウだ。よろしくな!」
「私はナージャです」
「私はセリーナよ!」
「で、お前達は冒険者始めてどれくらいだ?  随分と若そうだが」
「あ、今日です」
「「「今日!?」」」
「今日始めたばっかりなのに18階層まで来れたのか!?」
「まぁ、敵が弱かったんでサクッと」
「俺達はやっとの思いでここまで来たのにそれを一日って……」
「何かすみません……」
「まぁいい、とりあえず見たところ迷宮初心者みたいだからルールを教えてやろう」
「ルール?」
「ああ、俺達が今いるここはいわゆる安全地帯だ」
「安全地帯?」
「ここには何故かモンスターが入ってこないから安心して休める」
「なるほど」
「それとお前達はスキル内容とかは確認したか?」
「してませんけど……」
「確認は絶対しろ。スキルは生きてく上では必ず必要だ」
「わかりました」
「じぁ俺達はもう地上に戻るから」
「ありがとうございました」
  牙狼の爪の人達は安全地帯を出ていく。
「じぁ各自スキルを確認してしばらく休もうか」
「うん」
「わかった」
「そうね」
  えっと確かスキルを確認するには……
「ステータス」
  俺はギルドカードを持ってそう言う。
  すると目の前に画面が現れた。
  よく分からないやつを確認しようかな。
【防御力移動】自身の防御力を他人に一時的に譲渡することができる。
【対象変更】スキルの効果を受ける対象を自由に変えられる。
【ダメージブースト:防御】ダメージを受ける度に防御力が上がる。
【ダメージ蓄積・上乗せ】ダメージを蓄積し、それを攻撃に上乗せすることができる。
  おお、結構有能なスキルがいっぱいあるな。
「みんな、確認出来た?」
「ああ、凄いのがいっぱいあったぜ!」
「いつこんなの手に入れたのかしら……」
「皆の役に立てそうなのがあったよ!」
「そうか。ならしばらく休んでまだ先に進もう」
「「「了解!」」」
  俺達はしばらく休むことにした。
  ずっと気を張って進んできたのですぐに寝ることが出来た。
「おはよー」
「準備できた?」
「バッチリよ!」
「大丈夫だぜー」
「じぁ行こうか」
「「「おー!」」」
  俺達は安全地帯を出る。
  しばらく歩くとオークが2体歩いていた。
「オークが2体、戦闘準備。先制はフロウ」
「行くぞっ!!」
  俺の合図と共にフロウが一瞬でオークとの距離を詰め、先制攻撃を仕掛ける。
「オラァ!」
  フロウの斧はオークの肩に傷をつける。
「フゴオオオ!?」
  オークは急な攻撃に驚いている。
「もういっちょ!」
  フロウはもう一撃、と斧を振る。
  しかし、避けられてしまう。
「フロウ、一旦下がれ!」
「わかった!」
「防御力移動、対象変更:オークからフロウ!」
  僕は防御力移動の効果の対象を変え、オークの防御力をフロウを最大限移動させる。
「ナージャ、セリィ、いけるよ!」
「「ファイアーアロー!」」
  ナージャとセリィは火の矢を撃つ。
  すると前回は目眩し程度だった魔法がオークを貫く。
「え、めっちゃ効くじゃん!」
「防御力を最大限に下げた!  フロウ、あと一体だ!」
「任せろ!  オラァ!」
  フロウはオークに斧を振り下ろす。
「フゴオオオ!!」
  ズバァン!!
  オークは綺麗に真っ二つになった。
「倒したけど仲間を呼ばれた!  構えろ!」
  案の定、奥から大量のオークがやってくる。
「援助魔法かけるね!  ハイスピード!」
  ナージャの魔法で全員の素早さが上がる。
「とりあえず止めるぞ!」
「アイギスの盾!!」
  俺はアイギスの盾を巨大化させ、道をん完全に塞ぐ。
「フゴァ!」
  壁と仲間に挟まれて何体かのオークが潰される。
  うへぇ、グロテスク……
「フロウ、開けるぞ!」
「おう!  回転斬りぃ!!」
  フロウは光の壁が消えたと同時に回転しながらオークの群れに突っ込む。
「おい、あんまり無茶するな!」
「大丈夫だ。俺のスキルに【アタックブースト:力、素早さ】ってのがあってな。それで攻撃を当てる度に力と素早さが上がるのさ!」
  力と素早さか、フロウにぴったりなスキルだ。
「俺も行くぜ!  っとその前に対象変更:自分からセリィとナージャに!」
  俺はアイギスの盾をセリィとナージャにつけ、敵のど真ん中に立つ。
「おい、危ねぇぞ!」
  俺はフロウの注意を無視し、オークの攻撃を受け続ける。
  最初は少しダメージを受けるがどんどんとダメージが無くなっていく。
  そろそろ溜まったかな。
「フロウ、盾の裏まで逃げろよ……」
「え、ちょま!」
「ダメージ上乗せ、衝撃派!!」
  俺は近接魔法の1つ、衝撃派にダメージを上乗せする。
  この魔法は自身の周りに衝撃派を発生させるといったものだ。
  周りにいたオーク達は跡形もなく消し飛ぶ。
「フロウ、間に合ったか?」
「ギリギリな!  危なかったぞ!」
「まだ残ってますよ!」
「最後は私に任せて!」
  セリィが前に出る。
  オークは奥から走ってくる。
「魔力解放!!」
  セリィは手を前に向けてそう叫ぶ。
  刹那、視界が白に染まる。
  目を開けるとオーク達がいた所には何も無く、更には迷宮の壁や床も抉れていた。
「何を……したの?」
「私のスキルの魔力解放よ!」
「どんな効果なの?」
「自分の全魔力を使って攻撃するのよ」
「全魔力を!?」
「そんなんして何で倒れないんだ?」
  魔力全部使うと倒れるのか。
「他のスキルに魔力節約ってあって、それで全魔力を使わなくてもそれと同じだけの威力が出せるのよ!」
「す、すげぇ……」
「ふふん、そうでしょ!」
  セリィは腕を組んでふんぞり返っている。
  何か久々に見たな。
「お前ら、こんだけオークを倒すのは良いけどな……」
「ん?  どうした、フロウ」
「跡形もなく消し飛ばすんじゃねぇ!  素材が取れないだろうが!!」
「「ごめんなしゃい……」」
  素材は高く売れるんだとか、装備や道具も作れたりするのにだとかフロウにこっぴどく叱られた。
「さ、さぁ次の階に行くか!」
「「「おー!」」」
  俺達は19階層へと足を踏み入れた。
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