傷心ヘタレが異世界無双!?~ユニークスキル【臆病者】って馬鹿にしてる?~
ついに教会国へ!
――翌朝―― 
僕は最後のおばちゃんの朝食を食べながら教会国に行くことにすることを報告する。
「おばちゃん、僕教会国に行くことにしたんです。お世話になりました」
「あら、そうかい……まぁ冒険者だから仕方ないね。頑張りなよ」
「はい、ありがとうございます!」
最後のおばちゃんの朝食を味わって食べて僕はギルドに向かう。
「ミラさん、教会国にはどう行けばいいですか?」
「そうですね……北の門から出るんですけど行き方が2つあるんですよ。1つ目は馬車です。もう1つは徒歩ですね」
「馬車……ですか?」
「はい。とある魚好きな商人が教会国とこの町を移動しているのでその馬車に乗せてもらうといった方法です」
「その商人は今どこにいますか?」
「確か……北門近くの宿屋に泊まっているらしいですね」
「ありがとうございます。行ってみます」
「はい。お気をつけて」
「あ、あの、ミラさん!」
「はい?」
「お、お世話に……なりました」
「これからも頑張ってくださいね」
ミラさんは笑顔でそういって僕を送り出してくれた。
あまり関わりは無かったが色々な事を教えてくれたミラさんには感謝している。
僕はミラさんに教えてもらった宿屋についた。宿屋の隣には馬車がおいてある。
「すみませーん。馬車に乗せてもらいたいんですけどー……」
「馬車に乗りたいだと?何故それを望む」
「えと、教会国に行きたくて……」
「ほう……まぁ良いだろう。今宵出発する。それまでに準備をしておけ」
なんか微妙に厨二病っぽい人だったけど乗せてもらえるみたいだ。
――夜――
「おい、出発するぞ。早く乗れ」
「お願いします」
「着くのは明日の朝になる。それまで寝ていていい」
「わかりました」
馬車に乗り込むと僕はすぐに寝てしまった。
―――――教会国・ニクシス―――――
「……おい、おい起きろ。着いたぞ」
「んん……あ!おはようございます!」
「すっげぇー……!!」
馬車を降りて顔を上げると綺麗な町の風景が目に入ってきた。特に凄いのは少し遠くに見える大きな白い建物だ。
「あの大きな建物はなんなんですか?」
「あれはニックス教の教会だ」
「ニックス教か……あれが……」
「じぁ俺は魚を仕入れてくる。達者でな」
「ありがとうございました!」
「まぁ、とりあえずギルドに行くか!」
この国のギルドは前の町のとは比べ物にならないほど大きい。ギルドも白色の壁である。と言うかこの国の建物が全体的に白色だ。
僕はギルドで数個クエストを受けて南の森へ向かった。
「さぁどっかに魔物はいないかなー」
そう森を歩いているとどこからかドシン!ドシン!と足音が聞こえてくる。
な、なんなんだ……この足音は……
とりあえずここから離れないと……
「…ひっ!」
ハルは背後から感じる視線に思わず声を上げる。
ハルは自分が捕食対象として見られていると思わされるような、そんな獰猛な視線を五感で感じとった。
恐る恐る振り向くと眼前には巨大な爪が唸りを上げて迫っていた。
「うわぁぁぁ!!」
あまりの驚きに腰をぬかしてしまう。
ゴォォ!
ハルの頭の上を通り過ぎる爪。
幸運なことにもハルは腰を抜かしたことで、熊の攻撃を回避した。
熊のから一撃は巨大な木を紙切れのように切り裂き、地面に大きなクレーターを残した。
「ひぃぃっ」
腰を抜かしてしまったハルには次に来る熊の攻撃を回避する手段がない。
ハルほどの大きさのある腕を大きく振り上げる熊。
「だれか……助けて………」
熊が再びこちらを向き、僕に向かって突進しようとしたその時
ザシュッ!!
熊の右腕が中を舞った。
そして再びいくつもの風の刃が熊を襲い、熊の両手両足が無くなった。最後の刃が熊の首を飛ばし、熊は霧となった。
突然の状況に呆気に取られていると目の前に装備をつけて風を身に纏ったオークが空から降りてきた。
「お、オーク!?」
「怪我はないか?って、誰がオークじゃい!!俺は獣人だ!オークではない!」
「す、すいません!ありがとうございます……あの!貴方は?」
「私は七大冒険者が1人、【疾風】のソーマと言うものだ、知らないのか?」
「七大……冒険者……?」
「七大冒険者というものは我らが神から二つ名を授かった7人の冒険者のことだ」
「なる……ほど」
「さぁ!キラーベアも倒したことだしもう安心して狩りができるぞ」
「はい!ありがとうございました!」
「じぁな」
それからは難なく狩りをすることが出来た。今まで狩っていた魔物よりかは強いがさほど変わらないので問題は無かった。
「さぁ!そろそろ帰るか」
――ギルド――
「はい、ゴブリンの角5つ、リトルウルフの牙が3つ、トレントの枝が1本で……3500Gで買い取らせていただきます」
「はい、ありがとうございます。あ、ニックス教のことが知りたいんですけど」
「ニックス教のことでしたら教会に行かれては?そこなら詳しくお話が聞けるでしょう」
「わかりました。ありがとうございます」
僕がギルドを出ようとすると受付のお姉さんに呼び止められた。
「あの!ハルさん!」
「はい?」
受付のお姉さんは周りを気にしながら小声でこう言った。
「……あまり、教会のことには首を突っ込まない方がいいわよ……」
「……はい、気をつけます」
やっぱり教会には何かがある……!
怪しまれないようにじっくりと情報を集めていこう。
「まぁとりあえず今日は宿屋に行くか」
――翌朝――
「さぁてとりあえず教会にいってみるか!」
朝食を急いで食べ、町の中心にある教会に向かう。
「で、でっけぇ……」
「入るか……」
意を決して中に入ると僕は驚愕した!
全員坊主だ!!
礼拝に来ている信者らしき人達はなんと全員坊主だったのだ。なぜかと信者の1人に聞くと、髪を神に捧げているらしい。
髪を神にって……
と、とりあえず牧師みたいな人に話を聞こう。
「すみませーん。ちょっとお話が聞きたいんですけど」
「おおっ、お主も救いを求めてここに来たのだな!安心しろ、きっとお主も救われる」
彼の話を聞くにこうだ。
この宗教を作った言わゆる教祖は髪の声……じゃなくて神の声を聞くことが出来るスキル【神託】を持っている。
その神からの声を教祖が代弁して教徒たちに聞かせている。
教徒たちは3ヶ月に1回髪を捧げなければならない。
髪を捧げるとその対価として教会から『聖水』を貰えるらしい。その聖水を飲むと力が出るだとか、嫌なことも忘れられるだとか。
それ完全にヤバい薬じゃねぇか!!
やっぱり教会には裏があったな……
「ありがとうございます。考えておきます」
「そうか、神に救いを求めたかったらいつでも来なさい」
そう言って教会を出ようとするとやけに外が騒がしい。
外に出てみると坊主の集団と町の人が争いになっている。
「親父を牢獄から出せー!」だとか「息子が変になった!」だとか聞こえてくる。
争っていた人達は坊主達によってどこかへ連れていかれた。
「教会に逆らうと牢獄行きか……バレないようにしないと……」
それから何週間かクエストをこなしながら町でいろんな人に教会についての話を聞いて情報を集めていった。
そんなある日
「ここにハルという冒険者はいるか」
坊主達が僕の元へとやってきたのだ。
僕は最後のおばちゃんの朝食を食べながら教会国に行くことにすることを報告する。
「おばちゃん、僕教会国に行くことにしたんです。お世話になりました」
「あら、そうかい……まぁ冒険者だから仕方ないね。頑張りなよ」
「はい、ありがとうございます!」
最後のおばちゃんの朝食を味わって食べて僕はギルドに向かう。
「ミラさん、教会国にはどう行けばいいですか?」
「そうですね……北の門から出るんですけど行き方が2つあるんですよ。1つ目は馬車です。もう1つは徒歩ですね」
「馬車……ですか?」
「はい。とある魚好きな商人が教会国とこの町を移動しているのでその馬車に乗せてもらうといった方法です」
「その商人は今どこにいますか?」
「確か……北門近くの宿屋に泊まっているらしいですね」
「ありがとうございます。行ってみます」
「はい。お気をつけて」
「あ、あの、ミラさん!」
「はい?」
「お、お世話に……なりました」
「これからも頑張ってくださいね」
ミラさんは笑顔でそういって僕を送り出してくれた。
あまり関わりは無かったが色々な事を教えてくれたミラさんには感謝している。
僕はミラさんに教えてもらった宿屋についた。宿屋の隣には馬車がおいてある。
「すみませーん。馬車に乗せてもらいたいんですけどー……」
「馬車に乗りたいだと?何故それを望む」
「えと、教会国に行きたくて……」
「ほう……まぁ良いだろう。今宵出発する。それまでに準備をしておけ」
なんか微妙に厨二病っぽい人だったけど乗せてもらえるみたいだ。
――夜――
「おい、出発するぞ。早く乗れ」
「お願いします」
「着くのは明日の朝になる。それまで寝ていていい」
「わかりました」
馬車に乗り込むと僕はすぐに寝てしまった。
―――――教会国・ニクシス―――――
「……おい、おい起きろ。着いたぞ」
「んん……あ!おはようございます!」
「すっげぇー……!!」
馬車を降りて顔を上げると綺麗な町の風景が目に入ってきた。特に凄いのは少し遠くに見える大きな白い建物だ。
「あの大きな建物はなんなんですか?」
「あれはニックス教の教会だ」
「ニックス教か……あれが……」
「じぁ俺は魚を仕入れてくる。達者でな」
「ありがとうございました!」
「まぁ、とりあえずギルドに行くか!」
この国のギルドは前の町のとは比べ物にならないほど大きい。ギルドも白色の壁である。と言うかこの国の建物が全体的に白色だ。
僕はギルドで数個クエストを受けて南の森へ向かった。
「さぁどっかに魔物はいないかなー」
そう森を歩いているとどこからかドシン!ドシン!と足音が聞こえてくる。
な、なんなんだ……この足音は……
とりあえずここから離れないと……
「…ひっ!」
ハルは背後から感じる視線に思わず声を上げる。
ハルは自分が捕食対象として見られていると思わされるような、そんな獰猛な視線を五感で感じとった。
恐る恐る振り向くと眼前には巨大な爪が唸りを上げて迫っていた。
「うわぁぁぁ!!」
あまりの驚きに腰をぬかしてしまう。
ゴォォ!
ハルの頭の上を通り過ぎる爪。
幸運なことにもハルは腰を抜かしたことで、熊の攻撃を回避した。
熊のから一撃は巨大な木を紙切れのように切り裂き、地面に大きなクレーターを残した。
「ひぃぃっ」
腰を抜かしてしまったハルには次に来る熊の攻撃を回避する手段がない。
ハルほどの大きさのある腕を大きく振り上げる熊。
「だれか……助けて………」
熊が再びこちらを向き、僕に向かって突進しようとしたその時
ザシュッ!!
熊の右腕が中を舞った。
そして再びいくつもの風の刃が熊を襲い、熊の両手両足が無くなった。最後の刃が熊の首を飛ばし、熊は霧となった。
突然の状況に呆気に取られていると目の前に装備をつけて風を身に纏ったオークが空から降りてきた。
「お、オーク!?」
「怪我はないか?って、誰がオークじゃい!!俺は獣人だ!オークではない!」
「す、すいません!ありがとうございます……あの!貴方は?」
「私は七大冒険者が1人、【疾風】のソーマと言うものだ、知らないのか?」
「七大……冒険者……?」
「七大冒険者というものは我らが神から二つ名を授かった7人の冒険者のことだ」
「なる……ほど」
「さぁ!キラーベアも倒したことだしもう安心して狩りができるぞ」
「はい!ありがとうございました!」
「じぁな」
それからは難なく狩りをすることが出来た。今まで狩っていた魔物よりかは強いがさほど変わらないので問題は無かった。
「さぁ!そろそろ帰るか」
――ギルド――
「はい、ゴブリンの角5つ、リトルウルフの牙が3つ、トレントの枝が1本で……3500Gで買い取らせていただきます」
「はい、ありがとうございます。あ、ニックス教のことが知りたいんですけど」
「ニックス教のことでしたら教会に行かれては?そこなら詳しくお話が聞けるでしょう」
「わかりました。ありがとうございます」
僕がギルドを出ようとすると受付のお姉さんに呼び止められた。
「あの!ハルさん!」
「はい?」
受付のお姉さんは周りを気にしながら小声でこう言った。
「……あまり、教会のことには首を突っ込まない方がいいわよ……」
「……はい、気をつけます」
やっぱり教会には何かがある……!
怪しまれないようにじっくりと情報を集めていこう。
「まぁとりあえず今日は宿屋に行くか」
――翌朝――
「さぁてとりあえず教会にいってみるか!」
朝食を急いで食べ、町の中心にある教会に向かう。
「で、でっけぇ……」
「入るか……」
意を決して中に入ると僕は驚愕した!
全員坊主だ!!
礼拝に来ている信者らしき人達はなんと全員坊主だったのだ。なぜかと信者の1人に聞くと、髪を神に捧げているらしい。
髪を神にって……
と、とりあえず牧師みたいな人に話を聞こう。
「すみませーん。ちょっとお話が聞きたいんですけど」
「おおっ、お主も救いを求めてここに来たのだな!安心しろ、きっとお主も救われる」
彼の話を聞くにこうだ。
この宗教を作った言わゆる教祖は髪の声……じゃなくて神の声を聞くことが出来るスキル【神託】を持っている。
その神からの声を教祖が代弁して教徒たちに聞かせている。
教徒たちは3ヶ月に1回髪を捧げなければならない。
髪を捧げるとその対価として教会から『聖水』を貰えるらしい。その聖水を飲むと力が出るだとか、嫌なことも忘れられるだとか。
それ完全にヤバい薬じゃねぇか!!
やっぱり教会には裏があったな……
「ありがとうございます。考えておきます」
「そうか、神に救いを求めたかったらいつでも来なさい」
そう言って教会を出ようとするとやけに外が騒がしい。
外に出てみると坊主の集団と町の人が争いになっている。
「親父を牢獄から出せー!」だとか「息子が変になった!」だとか聞こえてくる。
争っていた人達は坊主達によってどこかへ連れていかれた。
「教会に逆らうと牢獄行きか……バレないようにしないと……」
それから何週間かクエストをこなしながら町でいろんな人に教会についての話を聞いて情報を集めていった。
そんなある日
「ここにハルという冒険者はいるか」
坊主達が僕の元へとやってきたのだ。
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