魔法使いが迫害される世界で賢者の弟子になります!
第7話『勘』
「で、今日は何するの?」
「今日はクエストを受けて森に行こうと思う。ミリアも今日は一緒に来るよな?」
「うん、買い物は昨日で済ませたからね!」
「昨日は何を買ってきたんだ?」
「服を買ってきたんだ。大半は家に置いてきちゃったから」
「なるほど。じぁ行くか」
「興味なし!?  女の子が服を買ったって言ったら少しは興味持ってあげないとモテないよ!?」
「じぁ……どんな服を買ってきたんだ?」
「じぁって何よ!  もういいもん!」
「なんなんだよ……」
「夫婦喧嘩は止めて早くギルドに行きましょうにゃ」
「「誰が夫婦だ!」」
「息ぴったりですにゃ」
「はぁ……ギルド行こうか」
「そうだね」
  
  くだらない喧嘩をやめて俺達はギルドに向かった。
  初めての三人全員でのクエストだ。
  クエストボードを見ていると興味深いクエストがあった。
「ミリア、これってどう思う?」
「古代遺跡の発見・探索……?  確かにレコード一族の手がかりが見つかるかもしれない……!」
「何かを探すのは任せてにゃ!  僕、勘はいい方にゃ!」
「まぁ信用し過ぎない程度に信じとく」
「あー信じてないにゃ?  じぁもし僕の勘で遺跡見つけたらとびっきり美味しい魚買ってにゃ?」
「いいぞ?  ただしチャンスは一回な?」
「大人気ないにゃ……でもいいにゃ!」
「よし、ならこれ受けてくる」
  
  俺はクエストカウンターにクエスト用紙を持って向かった。
  俺は昨日クエスト完了報告をしたのと同じ人の所に持っていく。
「おはようございます、確かダイゴさんでしたね?」
「あ、はい。名前覚えて頂けたんですね」
「ホーンラビットの角を数時間で18個も納品された方の名前なんてもちろん覚えますよ」
「そんなに凄い事だったんですか?」
「まぁ銀ランク以上なら何も驚く事無いのですが何せダイゴさんは冒険者登録からまだ二日でしたからね」
「なるほど。今日はこれをお願いします」
「はい、古代遺跡の発見・探索ですね。こちらは発見で150000G、探索は依頼者と相談して報酬を決めさせていただきます。よろしいですか?」
「はい、大丈夫です。でもこんなに報酬が良いのにあんまりやってる人いなさそうですね。クエスト用紙も沢山余ってましたし」
「まぁ古代遺跡なんてそうそう見つかるものじゃ無いですからね」
「あ、そうなんだ……頑張ります」
「はい、頑張ってくださいね」
「あ、あのっ……!」
「はい?  どうかなされました?」
「……いえ。行ってきます」
「はい、いってらっしゃい」
  
  だぁー……ダメだ。
  緊張して受付嬢さんの名前すら聞けない……
「よし、受けてきたぞ。行こうか、って何笑ってんだ?」
「若いね」
「若いですにゃ」
「まさかお前ら……!」
「さぁ?  何の話?  よく分からないなー」
「早く行きましょうにゃー」
「くっそぉ……」
  
  それから俺は釈然としないまま森に向かった。
  森に入ってからマックスの勘に従って歩く事およそ一時間(腹時計)後……
「うっそぉ……」
「えっへんにゃ!」
  
  マックスの勘は本当に当たった。
  古代遺跡がしっかりとそこにあったのだ。
「これで高級魚料理屋さんに行けるにゃ!」
「嘘だ……こんな事ってあるのか?」
「みんなー、入口見つけたよー!」
「仕事はっや!」
「早く行こうにゃ、お宝見つけてウハウハにゃ!」
「お前……」
  
  俺達はミリアの所まで走っていく。
  ミリアが見つけた入口はかなり狭く、洞窟位の大きさだった。
  俺、ミリア、マックスの順番でゆっくりと中に進んでいく。
  少し進むと広い空間に出た。
  周りには大量のガラクタが散乱していた。
「何かゴチャゴチャしてるな……」
「え、これって古代の魔道具だよ!  めちゃくちゃ貴重な物だよ!!」
「僕は使えるものしか興味ないにゃ」
「現金なヤツめ」
「って私もどう貴重なのかは知らないけどね。あ、壁画がある……やっぱりレコードの紋章がある」
「やっぱり?」
「うん、レコード一族の紋章は各地の古代遺跡で見つかってるの。だからレコード一族には何かがあるって思ってるんだけど……」
「確かに何かがあるって思うな……あ、あそこ扉になってるんじゃないか?」
「確かに!  行ってみようか!」
「気をつけるにゃ。この遺跡、変な音がいっぱいするにゃ」
「変な音?  魔物か?」
「魔物とは違うにゃ。何か金属っぽいにゃ……」
「とりあえずいつでも戦えるように武器は出しておこう」
「うん……」
  それから俺達は慎重に扉を開け、先へと続く廊下を進む。
  明かりが少しだけついており、薄暗い。
「止まれ、何か聞こえないか……?」
「羽音っぽいにゃ……」
「え、全然聞こえないけど?」
「確かに近づいてきてるぞ。構えろ!」
  
  俺達が構えていると暗闇の中から多数の虫のようなものが現れた。
  よく見てみるとその体は何かしらの金属で出来ていることが分かった。
  マックスが言っていた金属っぽい音はこれか?
「ギガガガガ……コレヨリ、先、ハ、通サ、ナイ」
「喋れるのか、こいつら」
「これは魔道兵器!  宝を守る古代の機械だよ!」
「こいつら蹴散らしてどんどん進むにゃ!」
「排除、スル」
「やってみろ!  サンダーキャノン!」
  
  俺は魔道兵器の集団に電撃を放つ。
  予想通り機械に雷はよく効くらしく、直撃した魔道兵器は完全に動かなくなり、周りにいた魔道兵器は動きが鈍くなる。
「トルネードスピアー!」
  
  ミリアは槍から回転する突風を発生させ、魔道兵器を吹き飛ばしていく。
  かなり豪快な戦い方だな。
「魔道兵器にはこれにゃ!  ネバネバトリモチにゃー!」
  
  マックスはリュックからトリモチを取り出し、魔道兵器の羽にに投げつける。
  
  トリモチを当てられた魔道兵器は飛行出来なくなってフラフラと飛び、他の魔道兵器も巻き込んで墜落していく。
  
  寸分の狂いもなく投げられるトリモチ、サポーターの本気といった所か。
「……よし、これで最後かな」
「思ったより沢山いたね……」
「もうヘトヘトにゃ……」
  
  俺達は100体以上の魔道兵器を倒した。
  どれも簡単に倒せたが何せ数が多い。
  結構な時間と体力を消費してしまった。
「ちょっと休んでから先に進もうか。奥に扉が見える」
「時間がもったいないにゃ。はい、これ飲むにゃ」
   
  マックスはリュックから小さめの瓶を取り出して、俺達に渡してくれた。
  中には緑とも青とも言える色の液体が入っていた。
「これは?」
「ポーションにゃ。これは怪我を治す力もあるけど疲れもとれるのにゃ!」
「そうだったんだ……ごくんっ、苦い……」
「確かに苦いな……だが、疲れはとれた」
「良薬は口に苦しだにゃ。さぁ、先に進むにゃ!」
「あぁ、行くか」
  
  俺達は転がっている魔道兵器を踏まないように進み、扉の目の前までやって来た。
  扉はかなり傷んでいたが普通に開いた。
「うわー、広いねー!」
「お宝ないか探すにゃー!」
「あんまり離れるなよ、魔道兵器がまだいるかもしれない」
「はいにゃー」
  この部屋が最奥みたいだ。
  隠し扉等も探してみたが特に何も無かった。
  だが、何よりも存在感を放つのは奥にある巨大な石像だ。
  ここの守り神の様な物なのだろうか。
  何やら嫌な予感がする。
「ギギ……ガガガ、侵入者迎撃用最終システム起動……」
「っ!?  マックス、そこから離れろ!」
「うにゃ?」
「破壊、スル」
  嫌な予感ほど当たるものだ。
  巨大な石像は実は魔道兵器だったのだ。
  そして魔道兵器は巨大な腕を振り上げた。
「ヤバいにゃー!!」
「フローラルウインド!」
  俺は風を操作し、マックスを無理矢理横に移動させる。
  その直後、巨大石像の拳がさっきまでマックスがいた場所の床を砕く。
「危なかったにゃ……もうちょっとでグチャグチャだったにゃ……」
「大丈夫!?  ダイゴ、何なのあいつ」
「多分魔道兵器だ。最終システムだとか言ってたからこの遺跡のボスだろうな」
「遺跡、守ル。侵入者、破壊、スル」
「やるっきゃないな!」
「めちゃくちゃ強そうだけど……私も戦うよ!」
「僕も戦うにゃ!」
「今日はクエストを受けて森に行こうと思う。ミリアも今日は一緒に来るよな?」
「うん、買い物は昨日で済ませたからね!」
「昨日は何を買ってきたんだ?」
「服を買ってきたんだ。大半は家に置いてきちゃったから」
「なるほど。じぁ行くか」
「興味なし!?  女の子が服を買ったって言ったら少しは興味持ってあげないとモテないよ!?」
「じぁ……どんな服を買ってきたんだ?」
「じぁって何よ!  もういいもん!」
「なんなんだよ……」
「夫婦喧嘩は止めて早くギルドに行きましょうにゃ」
「「誰が夫婦だ!」」
「息ぴったりですにゃ」
「はぁ……ギルド行こうか」
「そうだね」
  
  くだらない喧嘩をやめて俺達はギルドに向かった。
  初めての三人全員でのクエストだ。
  クエストボードを見ていると興味深いクエストがあった。
「ミリア、これってどう思う?」
「古代遺跡の発見・探索……?  確かにレコード一族の手がかりが見つかるかもしれない……!」
「何かを探すのは任せてにゃ!  僕、勘はいい方にゃ!」
「まぁ信用し過ぎない程度に信じとく」
「あー信じてないにゃ?  じぁもし僕の勘で遺跡見つけたらとびっきり美味しい魚買ってにゃ?」
「いいぞ?  ただしチャンスは一回な?」
「大人気ないにゃ……でもいいにゃ!」
「よし、ならこれ受けてくる」
  
  俺はクエストカウンターにクエスト用紙を持って向かった。
  俺は昨日クエスト完了報告をしたのと同じ人の所に持っていく。
「おはようございます、確かダイゴさんでしたね?」
「あ、はい。名前覚えて頂けたんですね」
「ホーンラビットの角を数時間で18個も納品された方の名前なんてもちろん覚えますよ」
「そんなに凄い事だったんですか?」
「まぁ銀ランク以上なら何も驚く事無いのですが何せダイゴさんは冒険者登録からまだ二日でしたからね」
「なるほど。今日はこれをお願いします」
「はい、古代遺跡の発見・探索ですね。こちらは発見で150000G、探索は依頼者と相談して報酬を決めさせていただきます。よろしいですか?」
「はい、大丈夫です。でもこんなに報酬が良いのにあんまりやってる人いなさそうですね。クエスト用紙も沢山余ってましたし」
「まぁ古代遺跡なんてそうそう見つかるものじゃ無いですからね」
「あ、そうなんだ……頑張ります」
「はい、頑張ってくださいね」
「あ、あのっ……!」
「はい?  どうかなされました?」
「……いえ。行ってきます」
「はい、いってらっしゃい」
  
  だぁー……ダメだ。
  緊張して受付嬢さんの名前すら聞けない……
「よし、受けてきたぞ。行こうか、って何笑ってんだ?」
「若いね」
「若いですにゃ」
「まさかお前ら……!」
「さぁ?  何の話?  よく分からないなー」
「早く行きましょうにゃー」
「くっそぉ……」
  
  それから俺は釈然としないまま森に向かった。
  森に入ってからマックスの勘に従って歩く事およそ一時間(腹時計)後……
「うっそぉ……」
「えっへんにゃ!」
  
  マックスの勘は本当に当たった。
  古代遺跡がしっかりとそこにあったのだ。
「これで高級魚料理屋さんに行けるにゃ!」
「嘘だ……こんな事ってあるのか?」
「みんなー、入口見つけたよー!」
「仕事はっや!」
「早く行こうにゃ、お宝見つけてウハウハにゃ!」
「お前……」
  
  俺達はミリアの所まで走っていく。
  ミリアが見つけた入口はかなり狭く、洞窟位の大きさだった。
  俺、ミリア、マックスの順番でゆっくりと中に進んでいく。
  少し進むと広い空間に出た。
  周りには大量のガラクタが散乱していた。
「何かゴチャゴチャしてるな……」
「え、これって古代の魔道具だよ!  めちゃくちゃ貴重な物だよ!!」
「僕は使えるものしか興味ないにゃ」
「現金なヤツめ」
「って私もどう貴重なのかは知らないけどね。あ、壁画がある……やっぱりレコードの紋章がある」
「やっぱり?」
「うん、レコード一族の紋章は各地の古代遺跡で見つかってるの。だからレコード一族には何かがあるって思ってるんだけど……」
「確かに何かがあるって思うな……あ、あそこ扉になってるんじゃないか?」
「確かに!  行ってみようか!」
「気をつけるにゃ。この遺跡、変な音がいっぱいするにゃ」
「変な音?  魔物か?」
「魔物とは違うにゃ。何か金属っぽいにゃ……」
「とりあえずいつでも戦えるように武器は出しておこう」
「うん……」
  それから俺達は慎重に扉を開け、先へと続く廊下を進む。
  明かりが少しだけついており、薄暗い。
「止まれ、何か聞こえないか……?」
「羽音っぽいにゃ……」
「え、全然聞こえないけど?」
「確かに近づいてきてるぞ。構えろ!」
  
  俺達が構えていると暗闇の中から多数の虫のようなものが現れた。
  よく見てみるとその体は何かしらの金属で出来ていることが分かった。
  マックスが言っていた金属っぽい音はこれか?
「ギガガガガ……コレヨリ、先、ハ、通サ、ナイ」
「喋れるのか、こいつら」
「これは魔道兵器!  宝を守る古代の機械だよ!」
「こいつら蹴散らしてどんどん進むにゃ!」
「排除、スル」
「やってみろ!  サンダーキャノン!」
  
  俺は魔道兵器の集団に電撃を放つ。
  予想通り機械に雷はよく効くらしく、直撃した魔道兵器は完全に動かなくなり、周りにいた魔道兵器は動きが鈍くなる。
「トルネードスピアー!」
  
  ミリアは槍から回転する突風を発生させ、魔道兵器を吹き飛ばしていく。
  かなり豪快な戦い方だな。
「魔道兵器にはこれにゃ!  ネバネバトリモチにゃー!」
  
  マックスはリュックからトリモチを取り出し、魔道兵器の羽にに投げつける。
  
  トリモチを当てられた魔道兵器は飛行出来なくなってフラフラと飛び、他の魔道兵器も巻き込んで墜落していく。
  
  寸分の狂いもなく投げられるトリモチ、サポーターの本気といった所か。
「……よし、これで最後かな」
「思ったより沢山いたね……」
「もうヘトヘトにゃ……」
  
  俺達は100体以上の魔道兵器を倒した。
  どれも簡単に倒せたが何せ数が多い。
  結構な時間と体力を消費してしまった。
「ちょっと休んでから先に進もうか。奥に扉が見える」
「時間がもったいないにゃ。はい、これ飲むにゃ」
   
  マックスはリュックから小さめの瓶を取り出して、俺達に渡してくれた。
  中には緑とも青とも言える色の液体が入っていた。
「これは?」
「ポーションにゃ。これは怪我を治す力もあるけど疲れもとれるのにゃ!」
「そうだったんだ……ごくんっ、苦い……」
「確かに苦いな……だが、疲れはとれた」
「良薬は口に苦しだにゃ。さぁ、先に進むにゃ!」
「あぁ、行くか」
  
  俺達は転がっている魔道兵器を踏まないように進み、扉の目の前までやって来た。
  扉はかなり傷んでいたが普通に開いた。
「うわー、広いねー!」
「お宝ないか探すにゃー!」
「あんまり離れるなよ、魔道兵器がまだいるかもしれない」
「はいにゃー」
  この部屋が最奥みたいだ。
  隠し扉等も探してみたが特に何も無かった。
  だが、何よりも存在感を放つのは奥にある巨大な石像だ。
  ここの守り神の様な物なのだろうか。
  何やら嫌な予感がする。
「ギギ……ガガガ、侵入者迎撃用最終システム起動……」
「っ!?  マックス、そこから離れろ!」
「うにゃ?」
「破壊、スル」
  嫌な予感ほど当たるものだ。
  巨大な石像は実は魔道兵器だったのだ。
  そして魔道兵器は巨大な腕を振り上げた。
「ヤバいにゃー!!」
「フローラルウインド!」
  俺は風を操作し、マックスを無理矢理横に移動させる。
  その直後、巨大石像の拳がさっきまでマックスがいた場所の床を砕く。
「危なかったにゃ……もうちょっとでグチャグチャだったにゃ……」
「大丈夫!?  ダイゴ、何なのあいつ」
「多分魔道兵器だ。最終システムだとか言ってたからこの遺跡のボスだろうな」
「遺跡、守ル。侵入者、破壊、スル」
「やるっきゃないな!」
「めちゃくちゃ強そうだけど……私も戦うよ!」
「僕も戦うにゃ!」
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