興味程度に読んでほしいと思っている所存です、

ノベルバユーザー297898

生暖かい朝

502年、私はこの世に性を授かった。
最初に聴いたのは静かに鳴く鳥の歌声。
最初に見たのは優しく微笑む母の顔。




「お父さん、お父さん!!この子初めて眼をあけたわっ!」
「おぉお、なんて綺麗な瞳なんだ!燃えたぎる豪火、いや、戦場に煌めき、誰もがその美しさに立ち止まる血しぶきのようだっ!!」 
「もうっ、お父さん!子供の前でそんな物騒な表現やめてちょうだい!
それに、戦争なんていつの時代の話よっ」
「そうだなっハッハッハッ!いや、すまんすまん。」



私の産まれた町、いや、「世界」は争い事などとうの昔に無くなっていた。

300年ほど前に伝説の勇者 リジェロ·ラディオス が全世界の魔王達を封じ込めたそうだ、しかし、どうやって封じ込めたのかは未だに分かっていないらしい。
まずまず魔王と呼ばれる存在がいたのかもはっきり分かっていない、、、。
                 、
                 、
                 、
                 、
                 、
 瞬く間に、綺麗な瞳の少女は16になっていた。

「おはようっ母さん!父さん!」
「おはよう、ご飯出来てるわよ!」
「おはよう!今日もじぃさんの所へいくのか?」
「えぇ!」
「今日の晩御飯はシチューだから、早く帰って来なさいよ」
「本当に!?うん!急いで帰るね!!」




 少女は口にパンをくわえながら1人分の朝ごはんを持って、元気よく走っていった。 
 少女の瞳はよく目立つ。
 瞳だけでなく、全てにおいて目を引く存在だった。
 だからこその嫌がらせもあった。


「おい、見ろよ。あいつまた じぃさん所へいってるぜ!
あんな老んぼれじじいの世話なんぞ、よくやるぜ(笑)
 おーい!おーい!じじい好き!村一番の変わり者! 」



 そんな言葉は気にもせず、少女は颯爽と走っていった。
 綺麗な瞳をより一層輝かせ、、。

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