いじめられてた俺が異世界に転移したら神になった〜チート能力で無双〜

guju

確保〜ソウ〜

 「やっぱり、透明化なんて魔法ずるいよな」

 俺は、眠ったリリーを縄で縛りながら呟く。
 特に荒れること無く、綺麗に整頓された部屋は、彼女が襲われたにしては綺麗すぎる。

「まぁ、これが最善なんだろうけど。証拠と言い、捕え方と言い、なんかずるい気がするよな」

 いや、実際ずるいんだけどね。

 遡ること数分前。
 シャルロットと別れた俺は、リリーを掴まえるべく部屋へ向かった。
 教師の寮は人目に付きにくいが、学生寮はベランダで生徒達が話していたりと目立ち、窓からの侵入は不可能に近い。
 故に、正面突破しか無かったのだ。

 透明化の魔法を使い、隠蔽で魔力を隠し気配を経ち、ノックして扉を開かせ、正々堂々と玄関から襲った。
 そして、物音立てずに捕らえたのだが。

「なんか、罪悪感がな……」

 ストーカーにでもなった気分だ。
 大体、女の子を襲うってなんだよ……。

 大きくため息を吐き出し、リリーにも透明化の魔法をかけて自分の部屋へと続く廊下をゆっくりと歩き出した。


部屋に戻れば、既に拘束されたリャオが横たわっており、リリーと同じように眠っている。

「主様、お帰りなさいませ」
「ただいま」

 リリーをリャオの隣に寝かせ、俺はベッドに腰掛けた。

「シャルロット、早速だけど、ここ立ち去るか」
「そう仰るかと思い、荷物は全てまとめてあります」

 滞在期間は短かかった為、ほとんど荷物はないのだが、予備の制服や教科書に、出しっぱなしにしていた色々なものがある。

「取り敢えずアイテムボックスに入れといて……じゃ、ギルドに行こっか」

 ギルドマスターは、ギルドに専用の自室を持っているため、そこに住んでいるようなものだ。こんな夜でもギルドにいるだろう。

「シャルロットはリャオを担いで、転移するからこっちに来て」
「はい」

 そうして、俺達は本の数日で学園を後にした。
 
 

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