いじめられてた俺が異世界に転移したら神になった〜チート能力で無双〜

guju

訓練

 翌朝、今日は朝から戦闘の訓練の為、制服ではなく訓練服で教室ではなく訓練室に向かうことになっている。
 訓練服は既に支給されており、形の整った堅苦しい制服とは対象的に、華麗さを残しながらを訓練に適した動きやすい設計になっている。

「シャルロット、今日の訓練、本気を出すのだけは辞めておけよ」
「何故でしょうか。学生共に、主様の実力をお見せになられて''差''というものをしっかりと教えて差し上げなければ……」
「アホか……。そんな事したら、間者に俺達が護衛ですよと教えてやっているようなものじゃないか。今日は、どちらかと言えばコテンパンにやられるぞ」
「そ、そのようなこと! 所詮人間ごときに……いや、なんでもありません」

 シャルロットは、瞬時に冷静さを取り戻し出過ぎたことをと引き下がった。
 
それにしても、人間ごときなんて考えを持っているとは……。
 いや、仕方ないものなのかもしれないが、俺達は人間の世界に住んでいるんだから。     
 そんな考えを持たれては、厄介という厄介を全て拾い尽くすことになる……。

 考えを改めろとまでは言わないが、せめて外面だけでも取り繕って欲しいものだな。

「とりあえず、今日はやられろ。分かったな? シャルロット」
「分かりました……」

 これで安心……は出来ないか。
 訓練中、常にシャルロットに目を向けておくか。
 今後と戦闘訓練はあるだろうし、学園長に聞いたところ、この先外に出て魔物を狩ることなどもあるらしい。
 いつまで護衛を行うかはわからないが、それらも視野に入れた方がいいだろう。

 本当のことを言えば、こちらから仕掛けて自白剤でも飲ませてやればいいのだが、一応相手は他国だ。
 相手が100パーセント悪いとはいえ、余計な火種は作りたくない。
 大人しく、相手が動くのを待つしかない。

 そのためには、まず俺たちの無力さを知らしめなければならない。

 今回の訓練は、その絶好の機会だ。

「いじめられてた俺が異世界に転移したら神になった〜チート能力で無双〜」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く