この度魔法少女になりました

けんはる

可楽 魅架

ピッ
夢達はお伽夢カードをかざし
学園に入ると
「メロンパンが焼きたてだよ~」
「おにぎりが三個で150円だよ、買ってって」
呼び込みをする声で賑わっていた
「今日も呼び込みがすごいね」
「そうですわね」
ここは〈お伽夢商店街〉
飲食店が集まっているエリア
夢達は〈お伽夢商店街〉を通り抜けると
路面電車が並んでいた
〈お伽夢ステーション〉
敷地が広いので路面電車が引かれている
ここは全ての路面電車が集まるメインステーション
「三番より初等部行が発車します、お乗りの方はお急ぎください」
「電車が来てる、早く行こ」
夢達は電車に乗り込んだ
「出発します」
ピー
路面電車が動き出した
「ねぇ、あれ見て」
遊が指差している方を見ると
壁に広告が貼られていた
〈ケーキショップ・ラベンダー、開店50周年!!全品半額!!〉
「明日からだって♪皆行こうよ」
「うん、良いよ♪」
「私も良いですわよ」
「私も良いわよ」
「じゃあ、明日、学校が終わったら行こ」
「うん」
「わかりましたわ」
「わかった」
アナウンスが流れてきた
「初等部、初等部です、忘れ物のないようにお気をつけください」
電車が止まると皆降り出した
〈お伽夢学園・初等部〉
外観は西欧風のお城で中は5階建てになっており
食堂や劇場、体育館等が入っている
ちなみに土足で大丈夫
「そういえば、今日の先生ってどんな格好なんだろうね?」
「先生って可楽先生のことですの?」
「そうだよ、確か昨日はウェディングドレスで、一昨日は何だっけ?」
「着物だったよ、遊ちゃん」
「そうだった、ありがと♪瑠亜ちゃん」
「そうですわね、どんな格好で来るのかしら?」
話題に出ているのは
可楽からく 魅架みか
私達6-Aの担任である
見た目は黒髪で腰まで長さで胸はスレンダーで清楚な雰囲気を持っている女性
昔、服飾科の生徒がデザインした服を着てほしいと頼まれ
可楽先生が選んで着た服が有名なコンクールで入賞してから
服飾科の生徒が可楽先生に服を持ってくるのが伝統になっている
ちなみに、可楽先生が選んだ服は全部入賞している
ガラッ
「皆、おはよう♪」
遊は中に入ると大きな声で挨拶をした
「いつも、元気ですこと」
「そうだね」
瑠亜、アリーが続いて入り、最後に夢が入り、自分の席へと向かった
席は夢は窓側の一番後ろの席で前は瑠亜で右横はアリーでその前が遊になっている
夢は席に座り、鞄から教科書を取り出し机に入れてると
「よぉ、夢」
黒髪短髪の少年が話し掛けてきた
「なに?楽」
こいつは
火屯かむら がく
私によく話しかけてくる男子で、
拳法部の部員で大きな大会でよく優勝している
「宿題やってきた?」
「やってきたけど、なに?」
「見せて」
「嫌」
「なんでだよ」
「やってこなかった楽が悪い」
「頼むよ、最近、大会近いから遅くまで練習しててやる暇がないんだよ」
「だったら、楽のファンクラブの子に頼んだら」
楽は見た目も良いのでファンクラブがあり
なんでも高等部の人達も会員だそうだ
現に今もチラチラとこっちを見ている女子グループがいる
私と楽が仲が良いと思っているらしく迷惑な話
「それはそうだけど」
「じゃあ早く見せてもらったら、時間ないよ」
時計を見ると授業開始まで後5分だった
「わかったよ」
楽はちょっと拗ねた感じでチラ見していた女子グループへと向かった
「火屯君、なんの用事だったの?」
瑠亜が席につきながら聞いてきた
「宿題やってくるの忘れたから見せてって」
「そうなんだ、見せてあげたの?」
「あげてないよ、ファンクラブの子に見せてもらうように言ったわよ」
顔を女子グループからノートを借りてる楽に向けた
「そうなんだ」
瑠亜は苦笑しならがら答えた
「そうよ」
キーンコーンカーンコーン
ガラッ
「皆、チャイムが鳴ったから席についてねぇ」
入ってきたのは
黒ゴスロリドレスを着た可楽先生だった

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